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2021.10.14

【連載】専門家がずばり解説!健康情報Q&A 第11回 効果的な運動のタイミングって?


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「気になるけど結局どうなの?」という健康に関するソボクな疑問を、筑波大学体育系 准教授の中田由夫先生に答えてもらう連載の第11回目!

<これまでの質問>

☆第1回「ダイエット中に筋トレしたら腕が太くなりますか?」

☆第2回「部分痩せってできますか?」

☆第3回「糖質コントロールとカロリーコントロール、結局どっちが痩せるの?」

☆第4回「有酸素運動は20分以上続けないと痩せないってホント?」

☆第5回「筋肉を増やすにはどうすればよいですか?」

☆第6回「筋肉痛があるときは運動しないほうがよいですか?」

☆第7回「“座り過ぎ”の健康リスクを運動で帳消しにできますか?」

☆第8回 “床に座る vs 椅子に座る” どっちが体に悪い?

☆第9回 体脂肪率が低すぎるのは良くないってホント?

☆第10回 外出自粛のなか、運動するにはどうしたら良いですか?

今回は、運動のタイミングについてお伺いしました。

この連載について――――
「専門家がずばり解説!健康情報Q&A」では、健康に関するソボクな疑問を、食事と運動が健康に及ぼす影響について研究されている、筑波大学体育系 准教授の中田由夫先生に解説していただきます。ダイエットや運動など幅広く質問していくので、楽しみにしていてください☆
――――――――――――

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中田先生の回答

「いつ運動するのが一番良いですか?」
 よく聞かれる質問ですが、「ずっと続けられること」が何よりも大切です。

 厚生労働省による「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」[1]にも示されているように、朝起きてから寝るまでの間に、体を動かすタイミングはたくさんあります。

1日のなかで体を動かすタイミング(文献[1]より)

1日のなかで体を動かすタイミング(文献[1]より)

しかし、運動は継続できなければ、あまり意味がありません。そのため、「どの時間帯であれば、習慣化して長く継続できるか?」という視点で考えることが大切です。そのうえで、それぞれの時間帯について、以下の点に注意してください。

〇早朝起床後

寝ている間に汗をかき、思っている以上に体は脱水状態にあります。また、夕食から時間が経っていることもあり、低血糖状態でもあります。脱水や低血糖によるふらつきが生じないように、水分や糖分を事前に補給しておくと良いでしょう。

〇食後30分以内

食後すぐは、消化・吸収のため、胃や腸の活動が活発化しています。その時間帯に運動すると、筋肉に血液が多く流れることで、胃や腸への血液量が少なくなり、消化・吸収に影響を与える可能性があります。ほかに実施できる時間帯があるならば、避けた方がよい時間帯です。

〇夜間

一般には、就寝に向かって体を徐々に休める時間帯です。運動すると交感神経系が高まり、入眠しづらくなる可能性があります。運動後はゆったりとしたストレッチなどを取り入れるとよいでしょう。

〇昼間と夕方

休日など、時間に余裕があれば推奨される時間帯です。猛暑日などは、熱中症に十分、注意してください。

【参考文献】

[1]厚生労働省(2013)健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド) ※外部サイトに遷移します

☆中田先生の連載

【連載】手軽にできる運動のススメ(全7回)

【第1回】1日何歩あるきますか?たった「+10分」でも効果的!

【第2回】やらなきゃ損!「+10分」で得られる健康利益

【第3回】いつでもどこでも「+10分」!

【第4回】運動せずに歩数を稼ぐコツ

【第5回】日常のちょっとした活動で健康に

【第6回】持久力向上を目指して

【第7回】筋力向上で得られるさまざまな健康利益

【連載】専門家が教える 絶対役立つダイエット基本のき(全12回)

【第1回】「正しいダイエット」の減量効果

【第2回】「正しいダイエット」の前に必要な動機づけ

【第3回】いま、気を付けるべき生活習慣

【第4回】とっても簡単!ダイエットのキソ理論

【第5回】1ヵ月で2kg減!ポイントは食事と運動の“負”のバランスにあり

【第6回】無理なく続けるダイエットのコツ<その1>

【第7回】無理なく続けるダイエットのコツ<その2>

【第8回】停滞期を乗り切るコツ<食事編>

【第9回】停滞期を乗り切るコツ<運動編:その1>

【第10回】停滞期を乗り切るコツ<運動編:その2>

【第11回】リバウンドを予防するコツ

【第12回】適正体重の維持を目指して

著者:中田由夫 (筑波大学体育系 准教授 博士 体育科学)

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2004年3月筑波大学大学院博士課程体育科学専攻修了。筑波大学大学院人間総合科学研究科助手、助教、筑波大学医学医療系助教、准教授を経て現職。食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにする研究を進めている。

【主な論文】
Nakata Y et al. Web-based intervention to promote weight-loss maintenance using anactivity monitor: A randomized controlled trial. Preventive Medicine Reports 14:100839, 2019.

【主な書籍】
江口泰正, 中田由夫(編著). 産業保健スタッフ必携 職場における身体活動・運動指導の進め方. 大修館書店, 東京, 2018.

【主な所属学会】
日本運動疫学会(理事・編集委員長)、日本健康支援学会(理事長)、日本体力医学会(評議員・編集委員)、日本疫学会(代議員)など。

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

リンクアンドコミュニケーションは、最新の健康情報の発信や健康課題を解決するサービスを提供します。最新の健康情報を医療・健康分野の専門家が評価し、コメント付きで紹介するサービス「HEALTH NUDGE」もチェックしてみてください。

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