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2020.06.23

専門家が教える!絶対役立つダイエット基本のき 第5回 1ヵ月で2kg減!ポイントは食事と運動の“負”のバランスにあり


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前回の記事、連載第4回「とっても簡単!ダイエットのキソ理論」では、具体的なダイエット理論について解説しました。とっても簡単でしたよね?

【連載】専門家が教える!絶対役立つダイエット基本のき

第1回 「正しいダイエット」の減量効果

第2回 「正しいダイエット」の前に必要な動機づけ

第3回 いま、気を付けるべき生活習慣

第4回 とっても簡単!ダイエットのキソ理論

今回はより具体的に、1ヵ月で2 kg減を達成するために必要な、1日あたり500 kcal分、エネルギー収支バランスを負に傾ける方法についてお話しします。

エネルギー収支バランスを負に傾ける

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前回のおさらいを兼ねて、もう一度、エネルギー収支バランスについて説明します。私たちの体は、自然にエネルギー収支バランスが釣り合うようにできています。たくさん動けばお腹が空きますし、あまり動かなければお腹は空きません。これから体重を減らそうとするならば、釣り合っているエネルギー収支バランスを、“意図的に”崩して、負に傾ける必要があるのです。

運動だけでやせようと思えば、運動だけで500 kcal消費すれば良いでしょう。ただし、満腹中枢に従えば、運動した分だけお腹が減ります。運動だけでやせるためには、いくらたくさん体を動かしても、絶対に食事量を増やさない、という鉄のように固い意思が必要なのです。

一方、食事だけでやせようと思えば、いつもより食事量を500 kcal減らせば良いでしょう。ただし、食事量が減るとあまり元気が出ません。結果として、体を動かす気が起きず、活動量が低下し、消費エネルギー量も小さくなります。食事だけでやせるためには、どんなにお腹が空いても、普段通りに体を動かし続けるという強い気持ちが必要なのです。

“運動だけ”もしくは“食事だけ”でやせるのは、シンプルなようで難しい。両者を組み合わせたほうが、断然、効率的です。運動するとお腹が空くのに、その後の食事量を変えないようにすることは、ふだんの摂取エネルギーを把握していない人にとっては難しいことです。むしろ、運動をしながら食事を少し減らす、と考えた方が簡単です。

いずれにしても、エネルギー収支バランスが負に傾き、エネルギーが足りない状況になると、私たちは空腹感を感じます。そこで何かを食べるという行動を我慢すると、足りないエネルギーを補うために、貯蔵されている体脂肪をエネルギーに変える、という生体反応が起きるのです。そう考えれば、空腹感も少しは楽しめるのではないでしょうか?

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500 kcalの食事とは?

では、500 kcal分の食事は、具体的にどれくらいの量になるのでしょうか?たとえば、ハンバーガーショップで以下のような食事を頼んだとしましょう。総摂取エネルギーは1,100 kcalです。もし、ここから500 kcal減らそうと思った場合、大体、半分のエネルギーにする必要があるので、ハンバーガーもフライドポテトもドリンクも、半分残す、という選択になるでしょうか?これだともったいないですよね。

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そこで、別の考え方をします。同じハンバーガーショップで、以下のような食事を頼んでみましょう。すると、総摂取エネルギーは610 kcalになります。およそ500 kcal減でありながら、残さず全部食べることができます。最初のメニューとの違いをよく考えてみましょう。

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もう、おわかりですよね?一番の大きな違いはサイドメニューです。フライドポテトをサラダに変えるだけで、300 kcalも減らすことができています。これはひとえにフライドポテトのカロリーが高いため。いも(主に炭水化物=4 kcal/g)を油(脂質=9 kcal/g)で揚げることで、エネルギー密度の高い高カロリー食になっているのです。一方、野菜サラダは水分(0 kcal/g)が豊富な野菜でできているので、ドレッシングをかけなければ、わずかに1人分10 kcalです。では、残りの100 kcalは?脂質が多く含まれる、ごまドレッシングのカロリーですね。そして、ハンバーガーのサイズダウンや、ドリンクのカロリーオフにも、それなりの効果があります。

余計な脂質をとらないようにメニューを選択し、いつもよりちょっとサイズダウンしていけば、簡単に500 kcal減らせます。しかも、上記の例は“1食で500 kcal”を減らしていますが、1ヵ月で2 kg減を達成するために必要なのは、“1日で500 kcal”です。1食でここまで減らす必要はありません。朝食、昼食、夕食、場合によっては間食、夜食。いつもの食事の機会に、余計なカロリーをとっていないか、振り返ってよく考えてみましょう。“1日で500 kcal”減らすのは、思ったよりもずっと簡単なはずです。

500 kcalの運動とは?

それでは、運動で500 kcal消費するためには、どんな運動をどれくらいする必要があるでしょうか?生活活動や運動による消費エネルギーは以下の計算式で簡単に計算できます。

体重(kg)×運動強度(メッツ)×時間(時)

ここで、運動強度(メッツ)の説明をしましょう。メッツとは、運動強度の単位であり、安静状態に消費されるエネルギーを基準として、その何倍のエネルギーを消費するかを表すものです。このメッツを使用して消費エネルギーを計算します。例えば、体重80 kgの人が、座っているときのように、何もしていない安静状態で1時間過ごした場合、80 kg×1メッツ×1時間=80 kcal、消費することになります。座らずに立って何かをしていれば大体2メッツ、動きながら何かをしていれば大体3メッツです。

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それでは、体重80 kgの人が4メッツのウォーキングを1時間実施した場合はどうでしょう?80 kg×4メッツ×1時間=320 kcalで、500 kcalにはまだまだ届きません。90分(1.5時間)を超えて、ようやく500 kcalに届きます。運動だけで500 kcalを消費することは、相当に大変なことがおわかりいただけると思います。

今回のまとめになります。

・食事と運動を組み合せて、1日あたり500 kcal分、エネルギー収支バランスを負に傾けることができれば、1ヵ月で2 kg、体重を減らすことができる
・食事と運動を比べると、食事の方がエネルギーをコントロールしやすい

以上より、まずは食事を見直すことからはじめてみてください。運動は、無理のない範囲で効果を期待し過ぎることなく実施いただくのが、無理なく続けるコツになります。

【連載】専門家が教える 絶対役立つダイエット基本のき

【第1回】「正しいダイエット」の減量効果

【第2回】「正しいダイエット」の前に必要な動機づけ

【第3回】いま、気を付けるべき生活習慣

【第4回】とっても簡単!ダイエットのキソ理論

【第5回】1ヵ月で2kg減!ポイントは食事と運動の“負”のバランスにあり

【第6回】 無理なく続けるダイエットのコツ<その1>

【第7回】無理なく続けるダイエットのコツ<その2>

【第8回】停滞期を乗り切るコツ<食事編>

【第9回】停滞期を乗り切るコツ<運動編:その1>

【第10回】停滞期を乗り切るコツ<運動編:その2>

【第11回】リバウンドを予防するコツ

【第12回】適正体重の維持を目指して

【連載】手軽にできる運動のススメ(全7回)

【第1回】1日何歩あるきますか?たった「+10分」でも効果的!

【第2回】やらなきゃ損!「+10分」で得られる健康利益

【第3回】いつでもどこでも「+10分」!

【第4回】運動せずに歩数を稼ぐコツ

【第5回】日常のちょっとした活動で健康に

【第6回】持久力向上を目指して

【第7回】筋力向上で得られるさまざまな健康利益

著者:中田由夫 (筑波大学体育系 准教授 博士 体育科学)

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2004年3月筑波大学大学院博士課程体育科学専攻修了。筑波大学大学院人間総合科学研究科助手、助教、筑波大学医学医療系助教、准教授を経て現職。食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにする研究を進めている。

【主な論文】
Nakata Y et al. Web-based intervention to promote weight-loss maintenance using anactivity monitor: A randomized controlled trial. Preventive Medicine Reports 14:100839, 2019.

【主な書籍】
江口泰正, 中田由夫(編著). 産業保健スタッフ必携 職場における身体活動・運動指導の進め方. 大修館書店, 東京, 2018.

【主な所属学会】
日本運動疫学会(理事・編集委員長)、日本健康支援学会(理事長)、日本体力医学会(評議員・編集委員)、日本疫学会(代議員)など。

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

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