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2022.11.28

【連載】専門家がずばり解説!健康情報Q&A第25回 筋肉をつけて体脂肪を減らす効果的な筋トレ教えて!?


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「気になるけど結局どうなの?」という健康に関するソボクな疑問を、筑波大学体育系 准教授の中田由夫先生に答えてもらう連載の第25回目!

<これまでの質問>

☆第1回「ダイエット中に筋トレしたら腕が太くなりますか?」

☆第2回「部分痩せってできますか?」

☆第3回「糖質コントロールとカロリーコントロール、結局どっちが痩せるの?」

☆第4回「有酸素運動は20分以上続けないと痩せないってホント?」

☆第5回「筋肉を増やすにはどうすればよいですか?」

☆第6回「筋肉痛があるときは運動しないほうがよいですか?」

☆第7回「“座り過ぎ”の健康リスクを運動で帳消しにできますか?」

☆第8回「“床に座る vs 椅子に座る”どっちが体に悪い?」

☆第9回 体脂肪率が低すぎるのは良くないってホント?

☆第10回 外出自粛のなか、運動するにはどうしたら良いですか?

☆第11回 効果的な運動のタイミングって?

☆第12回 BMIは標準値なのにお腹がぽっこり…解消するには?

☆第13回 体脂肪だけを落としたい!食事制限でやせるには?

☆第14回 体力が低下しているけど運動嫌い…よい方法は?

☆第15回 35歳を過ぎ痩せにくく…健康に食べながら痩せられる方法は?

☆第16回 「お酒を飲む」or「お酒を我慢してストレスをためる」体に悪いのはどっち?

☆第17回 “食前” vs. “食後” 運動するにはどっちが効率的?

☆第18回 一定の体重から1年近く減りません。どうしたらよい?

☆第19回 体脂肪率が減りません。どうしたら順調に減らしていけますか?

☆第20回 糖質制限中、カロリーオーバーした場合、 やせる? 太る?

☆第21回 1日の内、夕食にエネルギー摂取量が偏るのはあり?

☆第22回 一生リバウンドしないための秘訣は?

☆第23回 脂質を控えているのに 体脂肪が減らないのはなぜ?

☆第24回 ウォーキングで効率良く脂肪燃焼する方法とは?

今回は、ユーザーさんからいただいた質問で、体脂肪を減らして筋肉をつける効率の良いトレーニングについてお伺いしました。

この連載について――――
「専門家がずばり解説!健康情報Q&A」では、健康に関するソボクな疑問を、食事と運動が健康に及ぼす影響について研究されている、筑波大学体育系 准教授の中田由夫先生に解説していただきます。ダイエットや運動など幅広く質問していくので、楽しみにしていてください☆
――――――――――――

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中田先生の回答

筋肉をつけることと、体脂肪を減らすことは別物です

まず、体脂肪が筋肉に置き換わることはありませんので、筋肉をつけたいのか、体脂肪を減らしたいのか、目的をどちらかに定めた方がよいです。筋肉をつけることと体脂肪を減らすことを両立することの難しさは、第19回で解説していますので、そちらを参照してください。

☆第19回 体脂肪率が減りません。どうしたら順調に減らしていけますか?

今回は、効果的な筋力トレーニングについて解説します。筋力トレーニングには3つの原理と5つの原則があります。まずは、3原理からです。

今回は、効果的な筋力トレーニングについて解説します。筋力トレーニングには3つの原理と5つの原則があります。まずは、3原理からです。

1. 過負荷の原理
 トレーニングによって、筋肉に一定以上の負荷がかかると効果が得られます。「楽」だと感じるような負荷では筋肉はつきません。「ちょっときつい」~「きつい」と感じる程度が適切です。

2. 特異性の原理
 トレーニングの効果は、負荷がかかっている局所の筋肉のみに認められます。
腕なら腕、脚なら脚です。全身を鍛えるためには、複数の種目が必要となります。

3. 可逆性の原理
 トレーニングで得られた効果は、やめると元に戻ります。週1回では、得られた効果がちょうど元に戻るくらいのサイクルになります。少なくとも、週2回は実施しましょう。

 次に5原則です。

1. 意識性の原則
 トレーニングは、負荷をかけている筋肉を意識することで、その効果が高まります。なかやまきんに君(なかやまきんにくん:ボディビルダータレント兼Youtuber)の「おいっ!この筋肉!!」という呼びかけが、まさにこの原則です。

2. 全面性の原則
 局所的な筋肉や関節に負荷が集中しないように、バランスよく全身の筋肉に負荷をかけることが大切です。

3. 個別性の原則
 適切な負荷は人によって異なります。他の人と同じことをやっても、得られる効果は異なります。自分に合った適切な方法で実施することが大切です。

4. 漸進性の原則
 トレーニングの負荷は、徐々に増加させます。急に負荷を高めるとけがの原因になりますし、負荷を高めなければ効果は小さくなります。

5. 反復性の原則
 効果を持続させるためには反復、継続が必要です。週に3日以上が望ましいです。

 以上の原理・原則から、腕立て伏せ、腹筋、スクワットなど、複数の種目を継続的に実施しましょう。1回あたり10~15回できつくなるように負荷をかけて、休憩をはさんで、2~3セット実施するとよいでしょう。

最初はできなかった動きが、徐々に負荷を高めてできるようになると、トレーニング効果を実感できます。がんばって継続してください。

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著者:中田由夫(筑波大学体育系 准教授 博士 体育科学)

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2004年3月筑波大学大学院博士課程体育科学専攻修了。筑波大学大学院人間総合科学研究科助手、助教、筑波大学医学医療系助教、准教授を経て現職。食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにする研究を進めている。

【主な論文】
Nakata Y et al. Web-based intervention to promote weight-loss maintenance using anactivity monitor: A randomized controlled trial. Preventive Medicine Reports 14:100839, 2019.

【主な書籍】
江口泰正, 中田由夫(編著). 産業保健スタッフ必携 職場における身体活動・運動指導の進め方. 大修館書店, 東京, 2018.

【主な所属学会】
日本運動疫学会(理事・編集委員長)、日本健康支援学会(理事長)、日本体力医学会(評議員・編集委員)、日本疫学会(代議員)など。

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

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