2021.10.21
【連載】専門家がずばり解説!健康情報Q&A 第12回 BMIは標準値なのにお腹がぽっこり…解消するには?
「気になるけど結局どうなの?」という健康に関するソボクな疑問を、筑波大学体育系 准教授の中田由夫先生に答えてもらう連載の第12回目!
<これまでの質問>
☆第3回「糖質コントロールとカロリーコントロール、結局どっちが痩せるの?」
☆第4回「有酸素運動は20分以上続けないと痩せないってホント?」
☆第7回「“座り過ぎ”の健康リスクを運動で帳消しにできますか?」
☆第8回「“床に座る vs 椅子に座る”どっちが体に悪い?」
☆第10回 外出自粛のなか、運動するにはどうしたら良いですか?
今回は、ユーザーさんからいただいた質問で、ぽっこりお腹の解消法についてお伺いしました。
この連載について――――
「専門家がずばり解説!健康情報Q&A」では、健康に関するソボクな疑問を、食事と運動が健康に及ぼす影響について研究されている、筑波大学体育系 准教授の中田由夫先生に解説していただきます。ダイエットや運動など幅広く質問していくので、楽しみにしていてください☆
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中田先生の回答
「ありません」で終わったら怒られそうですが、特効薬はありません。
BMI 25以上の方を対象とした研究によれば、体重が1 kg減るごとに、腹囲は1 cm小さくなります。ベルトの穴一つ分が2~3 cmですので、まずは2~3 kgやせてみてください。BMIが標準(22くらい)であっても、このくらいの減量で体調を崩すことはないと思います。やせるのは“簡単”ですので、連載記事を参考にしてください。
やせてみてもお腹が気になる方、体重を減らしたくない方は、運動によるお腹の引き締めに挑戦してみてください。そもそも、腕や脚には骨と筋肉がついていて、頻繁に曲げ伸ばしをするので、体脂肪がつきにくいのです。一方、腹部は背骨と肋骨以外は骨がなく、よほどのことがなければ動かす機会がありません。
そんなお腹を引き締めるためには、相当の“意識”が必要です。いわゆる腹筋や背筋などの筋力トレーニングはもちろん、常に腹部に一定の意識を向けるようにしてください。お腹にキュッと力を入れると、姿勢がピンとなります。腹筋と背筋で囲まれた筋肉の輪っかを小さくすることをイメージしてください。このような“意識”の積み重ねで、お腹ぽっこりは解消されるかもしれません。
☆中田先生の連載
【連載】専門家が教える 絶対役立つダイエット基本のき(全12回)
【第5回】1ヵ月で2kg減!ポイントは食事と運動の“負”のバランスにあり
著者:中田由夫 (筑波大学体育系 准教授 博士 体育科学)
2004年3月筑波大学大学院博士課程体育科学専攻修了。筑波大学大学院人間総合科学研究科助手、助教、筑波大学医学医療系助教、准教授を経て現職。食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにする研究を進めている。
【主な論文】
Nakata Y et al. Web-based intervention to promote weight-loss maintenance using anactivity monitor: A randomized controlled trial. Preventive Medicine Reports 14:100839, 2019.
【主な書籍】
江口泰正, 中田由夫(編著). 産業保健スタッフ必携 職場における身体活動・運動指導の進め方. 大修館書店, 東京, 2018.
【主な所属学会】
日本運動疫学会(理事・編集委員長)、日本健康支援学会(理事長)、日本体力医学会(評議員・編集委員)、日本疫学会(代議員)など。
記事提供:リンクアンドコミュニケーション
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