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2020.05.22

小満(しょうまん)/血流を助ける動きと食事を


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血液サラサラ食材の納豆や玉ねぎ

小満は5月21日~6月5日の時期で、動物や植物の生命が徐々に満ち、生命の力強さを感じます。そして、温度もしだいに上昇し、過ごしやすい季節です。てんとう虫の姿を見る機会が増え、そら豆やキスが旬を迎えたころが、小満の始まりのサインです。

暑くなると血圧が上がり、血管に負担をかけます。さらに、血管が広がることで肺の働きが追いつかなくなり、息切れなどを起こすことになります。そのため、この季節は血液の質を高め、血管を丈夫にすることが必要です。特に、血液をサラサラにする、納豆(ナットウキナーゼ)、梅干や酢の物(クエン酸)、イワシやサバなどの青魚(DHA)、赤ワインや緑茶(ポリフェノール)などの食品をとることが、血液の質を高め、血圧の低下や血管への抵抗を減らしてくれます。また、玉ねぎも血液をサラサラにする有名な食材です。ただし、血液をサラサラにするためには、空気に触れる面を多くし、「アリシン」という物質を増やすことが大切です。そのため、玉ねぎはみじん切りにすることで空気に触れる面積を大きくし、生で食べることが大切となります。また、熱を加える場合には、薄く油を引き、軽く炒めてから熱を加えることが大切です。

1日1回は僧帽筋を緩めて

一方、気温の上昇とともにやる気も増加します。そのため、あまりにも熱中しすぎると、からだが硬くなることで、血液の流れが悪くなったり、血圧が高くなるのもこの時期です。その結果、冷えを生じたり、肩こりや腰痛がひどくなります。そのため、何かに熱中することはよいことではありますが、時にはリラックスも大切です。なお、肩こりや腰痛の原因として知られる僧帽筋や腰方形筋の筋緊張は、血液の流れを悪くし、血圧を上げる原因となるため、1日に1回はこれらの筋肉を緩める必要があります。

僧帽筋 ※外部サイトに遷移します

僧帽筋のストレッチは、伸ばしたい側の耳に反対側の手のひらを置き、ゆっくりとイタ気持ち程度に真横に倒していきます。また、腰方形筋のストレッチは頭の上で両手を組み、ゆっくりとイタ気持ちいい程度に真横に倒していきます(このページ上のイラスト参照)。イタ気持ちいい状態で5秒程筋肉を伸ばし、ゆっくりと元の位置に戻す運動を、お風呂上りなどに10回程度行うようにしましょう。ただし、痛くなるまで筋肉を伸ばしてはいけません。

風池(ふうち)のツボで頭痛・肩こり解消

最後に、小満を乗りきるためのおすすめのツボとして風池(ふうち)があります。風池は後頭部にあるツボですが、血圧を下げるだけでなく、頭痛や肩こり、目の疲れにも効果的です。また、自律神経を調整するツボとしても知られています。風池の場所は、後ろ髪の生え際の真ん中にへこんだところがあり、イタ気持ちいい程度に、5秒圧迫し3秒離す刺激を、左右10回程度行います。血圧が安定している人は押しても痛くはないので、痛い人や押して気持ちがいい人は血圧が高く、ストレスを感じている証拠かもしれません。血圧のバロメーターとして、1日何回か押して確認しましょう。

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小満は夏の深まりの始まりです。この季節は、植物も色鮮やかになり、何もかもが動き始めると実感する時期でしょう。その意味で赤はまさにこの時期を象徴する色です。そのため、季節の赤い色の食べ物を摂取したり、アクセサリーなどに赤のアクセントを加えるなど、季節の力を取り入れるとよいでしょう。しかし、その思いとは別に、色々とやりたいと思う気持ちが強くなり、血液の循環を悪くしてしまいます。その意味で、定期的にブレーキをかける、言い換えればリラックスすることも忘れてはいけません。

伊藤和憲(いとうかずのり)

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鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。

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提供元:小満(しょうまん)/血流を助ける動きと食事を|ワコール ボディブック

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