2025.03.23
これなら簡単にできる【医師推奨】”脂肪肝”をスピード撃退する7つのポイント
「脂肪肝を撃退する7つのポイント」を解説します(写真:Yotsuba/PIXTA)
近年、肝臓の健康に注目が集まっています。医学が進歩して、肝臓こそ健康長寿を実現するカギになる臓器だということがわかってきたのです。
たとえば、「脂肪肝」は、これまで「誰でもかかるたいしたことない病気」のように扱われてきましたが、じつは「動脈硬化や糖尿病などを招く重大な病気」であることが判明しています。脂肪肝を甘く見て放っていたら、老化や病気が加速して、先々の人生を大きく狂わせることにもなりかねません。
ただ、肝臓は、ポイントを押さえたケアを行えば復活する臓器です。肥満やアルコールなどの問題で長年健診の肝機能の数値が悪かった人も、やるべきことをやりさえすれば短期間で回復させることができます。
では、どんなケアを行えばいいのか。肝臓専門医として46年間、患者を診察し続けてきた栗原毅医師は、新著『肝臓大復活』の中で、すぐに役立つ肝臓ケアのノウハウを惜しみなく紹介しています。
以下では、その栗原医師が「脂肪肝を撃退する7つのポイント」について解説します。
ポイントを絞って改善すればセルフケアで十分治せる
日本人の3人にひとりが罹っているとされる脂肪肝は、長い年月をかけてじわじわと形成される病気です。肝臓への脂肪蓄積は、糖質の摂りすぎなどの日々の悪い生活習慣のツケがたまった結果のようなもの。
しかも、何も対策しないまま放っていると、糖尿病や動脈硬化をはじめ、さまざまな厄介な疾患につながることがわかっています。
ただ、肝臓は非常に回復力に優れた臓器であり、脂肪肝も「たいへん治りやすい」という特徴があります。日々の生活習慣をポイントを絞って改善していけば、セルフケアでも十分に治していくことが可能。いつもの習慣をほんのちょっと変えるだけで、肝臓から着実に脂肪を追い出して、肝機能を回復させていくことができるのです。
では、どんな点にポイントを絞って生活習慣を改善していけばいいのか。
そのポイントは全部で7つあり、私は日々の生活の中で実践しやすいように、わかりやすいスローガンにしてまとめています。それが次の「歯よりスター(ア)ト」です。
「歯」…………歯磨きをしっかり
「よ」…………よく噛んでゆっくり食べる
「り」…………緑茶を飲む
「ス」…………スロースクワット&ウォーキングを習慣に
「タ」…………高(い)カカオのチョコレートを食べる
「ー(ア)」…甘い飲み物を控える
「ト」…………糖質摂取を控えめにする
「歯磨き習慣」「噛む習慣」が脂肪肝対策につながる
それぞれ、順に説明していきましょう。
ポイント①「歯」――歯磨きをしっかり
歯周病は、口の中だけでなく、全身の臓器に悪影響を及ぼします。歯周病菌が血液中に入ると、血流に乗って毒素が全身の臓器に広がってしまうのです。もちろん肝臓も例外ではなく、歯周病菌は炎症を起こしたりインスリンの働きを阻害したりして、脂肪肝を進みやすくしてしまいます。
こうした影響を防ぐいちばんの解決策は「歯磨き」。歯周病菌は夜寝ている間に増えやすいので、「起床直後」と「就寝直前」にしっかり歯磨きをするのを習慣づけるといいでしょう。「舌磨き」も1日1回は行うことをおすすめします。
ポイント②「よ」――よく噛んでゆっくり食べる
意外に知られていないのですが、「早食い」や「ドカ食い」は、血糖値を急上昇させやすく、インスリンの大量分泌を促して、肝臓への脂肪蓄積を促進する大きな原因になります。
ですから、「よく噛んでゆっくり食べる」こと。1口に30回噛み、1回の食事で1500回ほど噛んで、ゆっくり食べるのが理想です。よく噛んで食べると唾液の分泌がよくなり、それが歯周病を防ぐことにもつながります。
ポイント③「り」――緑茶を飲む
緑茶には非常に多くの健康効果があります。なかでも渋みや苦みの元になる「茶カテキン」には、食後血糖値の急上昇を防いだり、脂肪の燃焼を促したりする働きが認められています。こうした作用が脂肪肝を防ぐのに有効なのです。
このため、私はよく患者さんに「脂肪肝や肥満が気になるなら、飲み物はお茶一択にしてください」と話しています。とくに、「濃いお茶」を飲むのを習慣づけるのがおすすめ。500㎖のペットボトルなら、1日3回の食事前に100㎖を目安に飲み、残りを1日かけて飲むようにするといいでしょう。
ポイント④「ス」――スロースクワット&ウォーキングを習慣に
脂肪肝を撃退するには運動も大切。ただ、激しい運動は必要なく、簡単な筋トレと有酸素運動を習慣づけるだけで十分です。簡単な筋トレはスロースクワット。5秒かけてひざを曲げて腰を落とし、5秒かけてひざを伸ばしていくのを5回繰り返します(1セット)。2~3セットを1日2回行うのが目安です。
また、有酸素運動はやはりウォーキングがいいでしょう。こちらは1日20分以上が目標。背筋を伸ばし、歩幅を広くして、速めのスピードで歩くようにしてみてください。歩数は日常の歩行も含めて1日8000歩が目安となります。
高カカオチョコの効果はテレビやネットでも評判に
ポイント⑤「タ」――高(い)カカオのチョコレートを食べる
じつは、私のクリニックを訪れる脂肪肝の患者さんの9割は高カカオチョコレートを食べるのを習慣にしています。カカオ含有量70%以上の高カカオチョコには脂肪肝の予防や改善につながる効果が盛りだくさんなのです。とりわけ、有効成分のカカオポリフェノールには血糖値の急上昇を防いだりインスリン抵抗性を改善したりする働きがあり、肝機能改善に高い効果を発揮します。
市販の高カカオチョコは「1枚5gずつ」で分包されていることが多いのですが、私はこの「1枚5g」を朝昼晩の食事前に食べ、日中の食間にも食べて、1日3~5回に分けて食べるのを推奨しています。実際、私の患者さんには「これを続けただけで脂肪肝が治った」という方が数多くいらっしゃいます。
最近はこうした効果がテレビやネットなどでも紹介され、健康にやせるために高カカオチョコを活用する人が増えてきているようです。
ポイント⑥「ー(ア)」――甘い飲み物を控える
コーラやサイダーなどの清涼飲料水、CMでよく見るスポーツドリンク、小ぶりの紙パックに入った野菜ジュース、くびれた小さなプラ容器でおなじみの乳酸菌飲料、果汁たっぷりのフルーツジュース、甘いコーヒー飲料、甘いヨーグルトドリンク、甘いサワー……。脂肪肝を改善したいなら、こうした甘い飲み物とはサヨナラすることをおすすめします。
こうした飲み物には「果糖ブドウ糖液糖」というかたちで多くの果糖が含まれているのですが、この果糖はダイレクトに肝臓に届き、脂肪肝や肥満を進ませる大きな原因になるのです。甘い飲み物を控えれば、それだけで脂肪肝が大幅改善するのは間違いないので、ぜひ普段飲んでいるものを見直してみてください。
ポイント⑦「ト」――糖質摂取を控えめにする
最後のポイントは、ごはんやパンなどの主食糖質の摂り方についてです。脂肪肝のいちばんの原因は糖質の摂りすぎなのですが、だからといって、ごはんやパンを極端に減らしたりゼロにしたりするのはいけません。
ベストなのは、1日3食、主食のごはんやパンを1~2割減らす程度の意識づけです。また、糖質を少し減らしたなら、その分、肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質を多めに摂るようにしてください。そうすれば、血糖値もゆるやかに上昇し、インスリンも適切に分泌されて、脂肪肝や肥満が進むのを抑えることにつながるはずです。
かなり進んだ脂肪肝もこのセルフケアで治せる
いかがでしょう。「歯・よ・り・ス・タ・ー(ア)・ト」の7つのポイントは、どれも決して難しいものではありません。きっと、いったん習慣づけてしまえば、「これが普通なんだ」という感覚で続けていくことができるはずです。
ですから、これらのポイントを毎日の生活の一部として身につけてしまってください。そうすれば、肝臓の脂肪は1日1日着実に減って、肝機能もスピーディに回復することになるでしょう。
かなり進んでしまった脂肪肝でも、このセルフケアを数週間から数カ月も継続すれば治してしまうことが可能です。ぜひみなさんも、「歯よりスター(ア)ト」をスローガンに掲げつつ、自分の力で健康な肝臓を取り戻すようにしてください。
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提供元:「脂肪肝」自分でスピード撃退"7大"重要ポイント|東洋経済オンライン