2025.04.01
最近、もの忘れが増えてきた!?脳の健康維持のためにできることとは?
「最近、もの忘れが増えてきた」と感じることはありませんか?
脳の健康は日々の生活習慣に意識を向けて維持・改善することが可能です。
今回は、脳の若々しさを保ち、物忘れを進行させない生活習慣のポイントをご紹介します。
そのもの忘れ、加齢?それとも認知症?
もの忘れは、加齢によるものとアルツハイマーやレビー小体型認知症、血管性認知症などの疾患によるものがあります。
加齢によるもの忘れは、友人の名前を思い出せないけれど、1分ぐらいしてからやっと思い出した、といったようなものです。一方、疾患によるもの忘れは、例えば、昨日友達と会って食事をしたことを忘れて思い出せないといった、出来事(エピソード)自体を忘れてしまうという特徴があります。
また、もの忘れの頻度が多くても、日常生活に支障がない場合は、軽度認知障害と呼ばれます[1]。
もの忘れを進行させない!今日からできる4つの生活習慣
もの忘れが気になる場合、軽度認知障害の段階で早めに対策をすることが大切です。ここでは、もの忘れを進行させないためにできる4つの生活習慣をご紹介します。
1. 適度な運動をする
高齢者を対象とした調査では、定期的な運動(週3回・週2時間以上)が認知症リスクを低くすると報告されています。
特に、ウォーキング、ジョギング、ダンスなどの有酸素運動やスクワット、腹筋運動などレジスタンストレーニング(筋トレ)を組み合わせることが認知機能改善におすすめです。
今まで運動習慣がない方は、いつもより歩く時間を伸ばす、階段を使うなど、日常生活で体を動かすことを意識することから始めましょう[2]。
2. 減塩をして高血圧を予防する
高血圧は、脳血管障害が原因となる血管性認知症のリスクを高めることがわかっています。
高血圧を予防するには食塩を摂りすぎないようにすることが一番の近道です。
厚生労働省が策定する「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、食塩摂取量の1日の目標量は、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。食塩の摂取を減らすためには、食塩摂取量が多くなりやすい加工食品や外食の頻度を減らし、自炊ではむやみに調味料をかけないようにすると良いでしょう[2,3]。
3. 質の良い睡眠をとるようにする
睡眠時間が極端に短いと、脳血管疾患の発症や認知機能低下につながる場合があります。
良質な睡眠をとるためには、なるべく日中に日光を浴びて、体内時計を整えることが大切です。また、就寝時は寝室の温度を快適にし、できるだけ静かな環境で、リラックスできる服装や寝具にすることで良い睡眠につながるでしょう[4]。
4. 旬の食材を取り入れ、食事を楽しむ
食事は、栄養補給だけではありません。食事には五感を刺激したり、他の人とコミュニケーションを図る時間になるなど、さまざまな役割があります。
さらに、旬の食材を取り入れたり、和食、洋食、中華、温かいものや冷たいものなど、変化がある食事は、認知症予防につながります。
人との会話が多いほど認知症になる可能性が低いということが分かっているため、なるべく家族や他の人と日々の食事の時間を過ごし、会話をすると良いでしょう[2]。
社会との関わりを持つことも大切!
人に会って会話や交流をし、社会と関わりを持つことは、脳の認知機能維持に重要です。人に直接会うことが難しい場合は、電話やビデオ通話などをうまく活用し、週1回以上は同居人以外とも会話の機会をもつと良いでしょう。
また、自分がやりたいと思ったボランティア活動など社会活動に参加することは、認知機能維持に良いといわれています。しかし、ボランティア活動にイヤイヤ参加することは、逆効果になりかねません。自分の能力、関心、興味に応じた活動を選ぶことが大切です[2]。
生活習慣の改善で、いつまでも元気な脳を維持しよう!
もの忘れが気になる場合は、一人で悩まず、なるべく早めに専門家に相談し、早期発見・早期治療を行うことが大切です。また、今回ご紹介した脳を活性化させる生活を心がけることで、いつまでも元気な脳を保つことができます。まずは自分の生活習慣を見直し、できることから始めてみましょう。
【参考文献】(すべて2025年02月24日閲覧)※外部サイトへ遷移します。
[1] 一般社団法人 日本神経学会:脳神経内科の主な病気, もの忘れ
[2] 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター:あたまとからだを元気にするMCIハンドブック
[3] 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版), ミネラル(多量ミネラル)
【プロフィール】管理栄養士 落水陽香里
調剤薬局で栄養指導業務を経験後、フリーランス管理栄養士として独立。栄養指導を行う中で間違った健康情報に振り回されている人が多いことを実感し、危機感を感じていた。その経験から現在は、世の中の人々が間違った健康情報に振り回されることなく、正しい健康情報を入手できるように科学的根拠のある健康情報を分かりやすい言葉で発信するライターとして活動している。
記事提供:株式会社Wellmira
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