2023.01.26
記憶力の低下に運動が効果ありってホント⁉
「あれ!?今、何をしようとしてたかしら?」「名前が出てこない」など、ついさっきのことが思い出せなかったり、言葉がスムーズに出てこなかったり……そんな経験はありませんか。
日々の忙しさのせいかもしれませんが、もしかしたら記憶力や認知機能の低下が原因かもしれません。
今回は、そのような兆候のあるあなたに、記憶力をアップする方法をご紹介します。
毎日、ちょっと空いた時間に気軽にできますよ!
運動すると記憶力がアップする⁉
実は近年、運動には、健康維持のためだけでなく、記憶をつかさどる海馬にも効果があることが、筑波大学の最先端の機能的MRIに研究によって実証されました。運動の中でも「超低強度運動」を10分間行うと、その直後に記憶力が向上するというもの。
「超低強度運動」とは、最大酸素摂取量の37%以下の強度の運動のことで、心拍数は若齢者で100拍/分以下、高齢者で90拍/分以下程度で行えるゆったりした運動を指します。
たとえば、普段から運動をしない方や運動が苦手な方でも、気軽に始められるウォーキング! 徒歩5~10分圏内のお出かけは、自転車や車を使わず、歩くというルールをつくるのもいいですね!また、お出かけにエレベーターやエスカレーターを使わず階段を上ることも「超低強度運動」のひとつ。息が切れるほど急ぐのではなく、いつもより早めのスピードで上るように心がけましょう。体調が悪いときや足に痛みがあるときは、無理をしないようにしてください。
おうちの中では、ヨガ、太極拳、ピラティスなどの負荷の軽いストレッチを取り入れてみてはいかがでしょう。テレビや動画を見ながら、就寝前などすきま時間に気分転換として始めてみると毎日の習慣として続けられそうですね。
ストレッチをする際に気をつけるポイント!
・ストレッチをする部位をゆっくりと20秒以上かけて伸ばしてください。伸ばす筋や部位を意識しながら、痛くなく気持ちよい程度に伸ばすことがポイントです。 痛いと感じると伸張反射が働き、かえって筋が硬直して効果が低下してしまうことも。
・ストレッチをしている最中は、呼吸を止めないこと。 呼吸を止めると血圧の上昇が起こる場合があります。ゆっくりと深い呼吸をして、体の緊張を和らげるように意識しましょう。
運動することで記憶力・認知機能だけでなく健康維持もできて一石二鳥!寒いと言っては、温かいお部屋に閉じこもってばかりいないで、体を動かしてみませんか。10分だけでも効果があるといわれているので、ぜひ試してみてください♪♪♪
参考文献 ※外部サイトに遷移します
軽い運動を短時間しただけで記憶力を高められる 脳を標的とした運動プログラムの開発へ 筑波大
Kazuya S, et al: Hippocampus, 2017; 27(3): 229-234.
記事提供:リンクアンドコミュニケーション
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