2017.11.14
お腹をスッキリさせる。秋野菜たっぷりのけんちん汁【男の和ごはん#13】
秋が深まってきました。この時期に旬を迎えるのがごぼうや里芋などの根菜類です。根菜類は腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を抑えたり、余分なコレステロールを排出してくれる食物繊維が豊富な食材。しかし外食やコンビニ弁当などの食事が多くなると、どうしても食物繊維が不足しがちになります。
そこで今回は、この不足しがちな食物繊維をたっぷりとれる食材を使った、けんちん汁をご紹介したいと思います。
秋野菜たっぷりのけんちん汁
けんちん汁の由来は諸説あるのですが、一説によると神奈川県鎌倉にあった建長寺(けんちょうじ)というお寺でお坊さんが食事の支度をしていたところ、誤って豆腐を落としてしまい、崩れた豆腐を野菜と一緒に炒めて煮込んだことから始まったという話が残っています。いずれにしても、今では鶏肉などが入ることもありますが、もともとは精進料理ですので肉を使わないのが正統派のけんちん汁と言えるかもしれません。
味付けに味噌などを使わないすまし汁の一種なので、以前紹介したような方法でしっかりと出汁をとることが美味しく作る上で、何よりのポイントです。それでは、作り方を見ていきましょう。
▼出汁の取り方はこちら
簡単&本格な出汁でめんつゆ!夏のごまだれそうめん【男の和ごはん#1】 該当の記事に移動します
【材料】(2人分)
・木綿豆腐 1/3丁
・にんじん 40g
・しいたけ 2枚
・里芋 2コ
・こんにゃく 1/3枚
・油揚げ 1/4枚
・刻みねぎ 適量
・ごま油 大さじ1/2
・出汁 2カップ
(A)醤油 小さじ1
(A) 塩 小さじ1/2
(A) 酒 大さじ1
【作り方】
1:豆腐はキッチンペーパーに包み、上からお皿などで重しをして30分ぐらい水切りをする。こうすることで、出来上がりが水っぽくならず、豆腐も食べごたえがでます。
2:にんじんは薄めの半月切り、
こんにゃくと油揚げは短冊状に切り、ザルに入れる。ザルの上から熱湯をかけ、こんにゃくの臭みとりや油揚げの油抜きをする。
しいたけは石づきを取って6等分に、
里芋は天地(上下)を落として皮をむき、食べやすい大きさに切り、
塩を振ってもみこみ、水で洗い流す。これで里芋のぬめりがとれます。
3:鍋にごま油を熱して豆腐とねぎ以外の具材を炒める。油が回ったら出汁を入れ、(A)で味付けする。味見をして塩で味を整える。水切りした豆腐を手でちぎって入れ、再び煮立ったら、青ねぎを散らして出来上がり。
けんちん汁は具材がたくさん入るので、そこからうま味も出るのですが、やはり出汁の味が全面に出る料理です。ですので、昆布とかつおの合わせだしをしっかりとって作ると、風味が違います。これは好みにもよりますが、具材は小さめに切ったほうが味が組み合わさってオススメです。
今回使った野菜以外にも、大根やごぼうなどの根菜を入れても美味しいですよ。ぜひ、出汁と秋野菜の組み合わせを味わってみてくださいね。
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著者プロフィール
■圓尾和紀(まるお かずき)
“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。日本の伝統食の良さを現代の生活に活かす「和ごはん」の考え方を伝えている。『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。
提供元:お腹をスッキリさせる。秋野菜たっぷりのけんちん汁【男の和ごはん#13】|KenCoM