2023.07.10
ビールのコンビニおつまみ!体調のお悩み別の選び方を管理栄養士が解説
暑い夏を迎えると、ビールを飲む機会が必然的に増える方も多いのではないでしょうか?
ビールを美味しく飲むために、あらかじめ冷蔵庫でグラスを冷やす、泡とビールの比を考えながらグラスに注ぐなどありますが、相性抜群なおつまみを用意することも欠かせませよね。
この記事ではビールが好きだけど、体のことが気になるという方に、ビールの栄養素の特徴、体のお悩みに合わせたコンビニおつまみを紹介していきます。
ビールは太るって本当なの?
ビールは太ると思われている理由は、ビールの主な栄養素が糖質である点にあると考えられます。糖質は、私たちが生きるためのエネルギー源として重要な役割を担っている栄養素ですが、過剰になると肥満や生活習慣病の原因となります。
ビール350ml缶1本分には、約11gの糖質が含まれています。これはご飯に置き換えると、お茶碗1杯分(150g)の1/5程度の糖質量です。当たり前ではありますが、ビールを飲む量が増えれば糖質量も増えるので気をつける必要があります[1,2,3] 。
お悩み別、おつまみ選びのポイント
健康的にお酒を楽しむためには、お酒の種類や飲む量だけでなく、おつまみにもきちんと意識を向けましょう。
定番のビールのおつまみを思い浮かべると、揚げ物など高カロリーで味付けが濃いものが多いイメージがありますが、エネルギーの過剰摂取や塩分の摂りすぎに繋がらないよう、注意が必要です。
そこで、体のお悩みに合わせて選びたい、コンビニで入手できるおつまみを紹介します。
(1)血圧が気になる方
食塩のとりすぎは高血圧の原因になることがわかっています。そのため、味付けの濃いおつまみは控えることをおすすめします。血圧低下に効果があると言われているカリウムは、野菜類や海藻類に多く含まれています。
血圧が気になる方は、海藻を使ったサラダや酢の物、ところてんやもずく酢、その他に野菜がたっぷり入ったサラダを選ぶといいでしょう。その際のドレッシングは、減塩タイプのドレッシングを選んだり、かける量を控えめにしましょう[2,4]。
(2)LDLコレステロールが気になる方
LDLコレステロールは、コレステロールを多く含む卵や魚卵系の食品、脂身の多い肉やバターといった飽和脂肪酸が多い食品をとることで高くなります。鯖や鯵といった青魚に含まれるEPAとDHA、野菜やきのこ、海藻類など植物性食品に含まれる食物繊維には、血中コレステロールを下げる働きがあるといわれています。
LDLコレステロールが気になる方は、おつまみには、青魚を使った焼き魚や缶詰、きのこを使った和え物や炒め物、素焼きのアーモンドやくるみなどのナッツ類がおすすめです[4,5]。
(3)中性脂肪が気になる方
中性脂肪が気になる方は、脂質だけではなく糖質の摂りすぎにも気をつけたいところ。
コンビニのレジ横に並ぶ揚げ物類(ホットスナック)や、ポテトチップスなどのスナック菓子やチョコレートなどの甘いお菓子、〆に食べる麺類といった脂質や糖質が多いものは控えた方がいいでしょう。野菜スティックやサラダチキン、納豆や冷奴、枝豆などがおすすめです[4,6]。
選び方のほかに気をつけたいことは?
ただし、どんなに質の良いおつまみを選んだとしても、食べ過ぎ・飲み過ぎには注意が必要です。アルコールには、胃の動きを活発にする食欲増進効果があるため、つい飲みすぎや食べ過ぎになりがちです。
ビール350 ml缶1本に含まれているアルコールは14gですが、節度ある適度な飲酒を心がけるには、1日平均20g程度のアルコールに留めておくのが望ましいとされています。多量の飲酒は健康障害のリスクとなりうることが考えられるので気をつけましょう。その他にもビールを飲む時間帯も気をつけたいところ。アルコールを摂ると、寝つきはいいものの夜中に目が覚めてその後眠れなくなる現象が起こりやすいことがわかっています。ビールとおつまみを楽しむためには、量と時間も考えましょう[7,8,9] 。
体に優しいおつまみを楽しもう
最近のコンビニは健康志向な商品の品揃えが豊富なため、おつまみも選び方次第でヘルシーに楽しむことができます。ビールとおつまみ、暑い夏に欠かせない最強コンビを末長く楽しむためにも、体のことを考えたおつまみ選びを実践してみるのはいかがでしょうか。
[参考文献](2023年5月22日閲覧)※外部サイトに遷移します
[1] 文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)ビール|淡色
[2] 厚生労働省: 日本人の食事摂取基準|生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連|高血圧
[3] 文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|穀類|こめ[水稲めし]精白米|うるち米
[7] 厚生労働省:e-ヘルスネット|アルコールの消化管への影響
【プロフィール】管理栄養士 橋本牧子
結婚・出産を機に食事の大切さを改めて感じ、食事や栄養について学ぶべく、子育てをしながら大学で学び直し管理栄養士免許を取得。さらに食の学びを深めるべく、専門フードスペシャリスト、フードコーディネーター等の資格を取得。主に離乳食講座の講師、乳幼児健康診査、シニア向けの栄養相談や健康教育、その他にレシピ作成や料理動画の撮影等にも携わる。現在はコラム執筆に活動の場を移して活動中。
記事提供:リンクアンドコミュニケーション
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