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2022.01.27

朝食を抜くとコレステロールが高くなる!?生活習慣病との関連など気になるギモンを解説!


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皆さんは、毎日朝食を食べていますか?忙しい日々を過ごしていると、朝食を食べる余裕がない方も多くいらっしゃるかと思います。また、夜遅い時間に飲食をしている場合は、朝起きてすぐにはお腹が空いていないこともありますよね。

「朝食を抜くのは良くない」ということは、一度は耳にしたことがあると思いますが、果たして朝食を抜くことで健康にどのような影響があるのでしょうか?
 太りやすいという噂の真偽や、生活習慣病の発症リスクにどのような影響を与えるのかを検証した最新の研究をご紹介します。

朝食を食べない日本人って実際、どのくらいいるの?

これまでに農林水産省の「めざましごはん」や文部科学省の「早寝早起き朝ごはん」国民運動など、政府や自治体で朝食をとることを推奨するキャンペーンが行われてきましたが、実際のところ朝食を食べない日本人はそんなに多いのでしょうか?

令和元年の国民健康栄養調査のデータを見てみると、20歳以上の成人10人に1人が欠食していると報告されています。

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調査対象人数が他の世代と比べて少なかったことによる影響もありますが、年齢別にみると、20代で約3割、30代で約2割、40代で約4割と20~40代の就労世代で特に多い結果となりました。また、女性よりも男性の欠食率が高いことも明らかになっています。この結果、皆さんの予想と比べていかがでしたか?[1]

 次に、朝食の欠食によって私たちの健康にどのような影響が出る可能性があるのかみていきましょう。

朝食を抜くと太りやすいって本当?

朝食の欠食と体重との関連を調べた、2020年9月までに報告された9つの観察研究(※1)の結果をまとめた論文には、朝食を抜く人の方が過体重/肥満が多く、体重が増えやすくなることが示されています。さらに週3日以上朝食を抜くと、週2日以下朝食を抜く場合と比較して、過体重/肥満になるリスクが約11%増加する可能性があることが報告されました。このように観察研究では、朝食の欠食が体重増加や過体重/肥満の発症につながる可能性があることが示されています[2]。

※1:研究参加者に対して研究者が何の介入もせず、健康・疾病に関するデータを集めて観察する研究

しかし、朝食の欠食と体重の関係は、観察研究と介入研究(※2)の間で矛盾しています。2018年10月までに報告された7つの介入研究の結果をまとめた論文では逆の結果が示されており、朝食を抜いた方が体重は減る傾向があることが報告されています[3]。
よって、現状まだどちらが本当かは科学的に明らかになっていません。

※2:研究参加者に対して研究者が介入して積極的に生活状態を変化させ、それによる影響を調査する研究

朝食抜きが体脂肪率に与える影響は?

それでは、朝食の欠食が体脂肪率へ与える影響はどうなのでしょう?先ほどご紹介した介入研究をまとめた論文では、5つの介入研究において、朝食の欠食は体脂肪率に影響を与えないことが示されました。しかし、この研究は4〜16週間の短期的な影響を測定しているに過ぎないため、さらに長期の場合の影響は不明なままです [3]。

生活習慣病の発症リスクを高めるかも!?

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次に、朝食を抜くと生活習慣病の発症リスクが高まるという噂の真相をみていきましょう。朝食の欠食が、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、血圧、インスリン、空腹時血糖値など、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病に関連する指標にどのような影響を与えるのかを検証する研究が行われた結果、朝食を食べた人と比較して、朝食を抜いた人ではLDLコレステロールの値が約9 mg / dL増加していました。その他の指標では差は見られませんでしたが、このことから朝食を抜くことが脂質異常症の発症リスクを高める恐れが見出されました。脂質異常症(高LDL-コレステロール血症)は、そのままにしておくと動脈硬化の原因になり、脳卒中や心筋梗塞など、命にかかわる重大な病気を引き起こす可能性があるものです。

どんなに忙しくても、朝食の時間を大切に

以上より、今のところ体重への影響については謎が残ったままですが、朝食を抜くと脂質異常症の発症リスクが高まる可能性があることが明らかにされています。将来の健康のために、どんなに忙しくても早寝早起きを心がけ、健康的な食習慣を意識して毎日朝食をとれるよう意識を向けましょう。

【参考文献】(すべて2021年12月29日閲覧)

[1] 厚生労働省:令和元年国民健康・栄養調査報告, 第 11 表 朝,昼,夕別にみた1日の食事状況-朝・昼・夕別,食事状況,年齢階級別,人数 ※外部サイトに遷移します

[2] J Wicherski, et al.: Association between Breakfast Skipping and Body Weight—A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Longitudinal Studies. Nutrients. 2021; 13(1): 272. ※外部サイトに遷移します

[3] JP Bonnet, et al.: Breakfast Skipping, Body Composition, and Cardiometabolic Risk: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Trials. Obesity (Silver Spring). 2020; 28(6): 1098–1109. ※外部サイトに遷移します

【プロフィール】管理栄養士 藤橋ひとみ

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株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役
毎日の食事で心身のトラブルを予防・改善できる社会の実現を目指し、フリーランスの管理栄養士として活動中。 東京大学大学院、医学博士課程在籍。EBN(科学的根拠に基づく栄養学)の考え方を大切に、コラム執筆・監修、メディア出演等、健康情報を伝える活動や、食と健康の専門家のスキルアップ支援を行う。大の大豆・発酵好きで、国内外にてその魅力を発信している。著書「おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ」

https://is-food-health-labo.com/ ※外部サイトに遷移します

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

リンクアンドコミュニケーションは、最新の健康情報の発信や健康課題を解決するサービスを提供します。最新の健康情報を医療・健康分野の専門家が評価し、コメント付きで紹介するサービス「HEALTH NUDGE」もチェックしてみてください。

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