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2020.06.06

芒種(ぼうしゅ)/芸術にひたり感性のおもむくままに


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暖かくなり始めは、風邪や口内炎に注意

芒種は6月6日~6月20日の時期で、稲や麦などの穂の出る植物の種をまく時期といわれています。稲の穂先にあるハリのような突起を「芒(のぎ)」ということから芒種と呼ばれるようになりました。季節的にはしとしとと雨が降り、梅雨が始まります。

暖かくなり始めた割にじめじめとしていることから、汗をかきにくく水分代謝がうまくいかずに肌のトラブルに発展しやすい時期です。また、汗をかかないと毛穴が閉じてしまうことで熱が内にこもり、内臓の炎症などを起こしやすい時期でもあります。こもった熱で抵抗力が落ち、風邪を引きやすくなったり、口内炎などのトラブルも多くなります。

発汗は自律神経の作用です。汗をかかないと、自律神経のバランスが悪くなり、さまざまなからだの不調が起こります。そのため、運動を定期的に行うなど、血液循環をよくして汗をかくようにすることが大切です。季節がよいこの時期は、ウォーキングがおすすめです。ウォーキングは、1分間に100歩程度が理想的。ドラえもんやアンパンマンの歌がちょうど100ビートであることから、これらの歌を口ずさみながらウォーキングを楽しみましょう。
なお、暖かくなったこの季節に汗をかき、そのままにしておくと菌が増殖しやすくなります。毎日お風呂に入り、皮膚を清潔に保つことが肌トラブル対策、体臭対策につながります。またお風呂に入り汗をかくことで、内臓の熱を取り除いてください。38~40℃はリラックス、41~44℃以上はリフレッシュになります。自分の状況に応じて、お湯の温度を調整しましょう。

芸術や音楽鑑賞に最適のとき

春に芽生えたものが繁栄し、実をつけるこの時期は、楽観的に、自由気ままに過ごすのがよいでしょう。芸術や音楽など、感性のおもむくまま行動するのに適しています。この時期にやりたいことが制限されると、心に乱れを生じてしまいます。社会生活の中で自由奔放に行動することはできないぶん、絵画や園芸、スポーツや音楽鑑賞など、自分の感性を磨く趣味に力を入れてみるのもよいかもしれません。しかし、気持ちが開放的な分、人の話をおろそかにしがちです。自由奔放の中にもルールがあり、的確な判断が必要であることから、人の話には耳を傾け、自分の行動指針にしてみましょう。

少海(しょうかい)のツボで自律神経を整える

芒種を乗り切るのにおすすめのツボとして少海(しょうかい)があります。少海は肘の内側にあるツボで、自律神経を整える作用があることから、ストレスに伴う手の冷えや耳鳴り、めまいなどに効果的なツボです。また、頭痛や歯痛、胸の痛みなどにも効果的です。少海の場所は、肘を曲げた際に、内肘にしわが寄っている部分で、小指側にある骨の突端のやや内側です(下のイラスト)。イタ気持ちいい程度に、5秒圧迫し3秒離す刺激を、左右10回程度行います。自律神経の調整に、1日3回定期的な刺激を行ってみましょう。

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芒種は生命活動が活発になる時期です。この季節は、心やからだが大きく動き始めます。活動のためにエネルギーを発すれば必ず熱が発生し、汗をかきます。もし運動しても汗をかかないということは、自律神経の調整が上手く行えていないということであり、からだの不調につながっていると考えられます。また、汗をかいたとしても、スキンケアをしっかり行わないと肌のトラブルを起こし、結果として自律神経の不調につながってしまいます。いずれにしても、この時期はからだの鏡である皮膚をメンテナンスし、からだとこころの成長の妨げにならないように心がけましょう。

伊藤和憲(いとうかずのり)

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鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。

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文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか

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提供元:芒種(ぼうしゅ)/芸術にひたり感性のおもむくままに|ワコール ボディブック

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