メニュー閉じる

リンククロス シル

リンククロス シルロゴ

2024.12.29

強盗に狙われている「危険な"迷惑電話"」10の特徴|最新の"迷惑電話"は「ただの詐欺」で終わらない


「迷惑電話」1本が強盗被害につながる危険性もある(写真:C-geo/PIXTA)

「迷惑電話」1本が強盗被害につながる危険性もある(写真:C-geo/PIXTA)

「警察です。あなたの家の周囲で不審者が出ました。今はご在宅ですか?」

このような電話がかかってきたら、思わず「今は外出中です」と答えてしまう人もいるだろう。

だが、これは「アポ電」という詐欺や強盗の下準備のための電話の手口だ。犯人が事前にターゲットの在宅状況や家族構成、また資産状況を確認するためにかけている。

“1本の電話”から「強盗」につながる

逮捕者が続出しても、なお途絶えない「連続強盗」。年末年始だからといって犯罪者たちが休むなんてことはなく、長期休みで人々の気が緩む頃を見計らい、その動きを活発化させる。

そして、電話詐欺くらいでは「命までは取られない」と思っているかもしれないが、これが強盗被害につながる危険性も大いにあるのだ。

家族を装って「緊急でお金を振り込んで」と電話をかけてくる、いわゆる「オレオレ詐欺」には、さすがに引っかかるわけがないと思っている人も要注意。電話を使った詐欺は、年々巧妙化しており、「まさか自分が」という人も数多く引っかかってしまっている。

迷惑電話や特殊詐欺電話の対策サービスを提供するトビラシステムズのセキュリティリサーチャーとして、日々特殊詐欺電話の調査・分析を行っている筆者が、最新の詐欺電話“10の特徴”と対策をお伝えする。

対策を考えている人だけでなく、「自分は絶対に大丈夫」と考えている人こそチェックしてほしい。

2024年の特殊詐欺のトレンドはズバリ、国際電話を使った手口だ。

以前は「050」のIP電話番号が詐欺に多く悪用されていたが、政府が状況を懸念し、2023年6月にIP電話番号取得時に本人確認を義務化する方針を発表した。

その直後から、詐欺に悪用される電話番号がIP電話番号から国際電話番号に移り変わっている。犯行グループは、法規制をかい潜るべく巧みに詐欺の手法を変えていっているのだ。

架空の未納料金があると言って金をだまし取る「架空料金請求詐欺」でも、国際電話が多く使用されるようになった。特に、アメリカなどの北米地域で使われる「+1」から始まる番号からの電話が最も多い。

詐欺疑いの電話に出ると、「NTTファイナンス」などの実在する企業名を名乗り「サービスの未納料金がある」という自動音声が流れてくる。このような自動音声を使うのも、2024年のトレンドだ。

自動音声の電話を無作為に大量にかけ、それに反応した人に犯人が対応するというのが王道の手法。テクノロジーを使って“被害にあいそうな“ターゲットをまずは判別し、カモが見つかったところに詐欺師が登場するのだ。詐欺師もITを駆使して効率化する時代になっているのかもしれない。

あなたにもかかってきた? 「危険な電話」10の特徴

ここで、「詐欺の可能性のある電話」10のパターンを挙げたい。下記に当てはまる電話を受けたことがある人はいま一度、注意したい。

記事画像

実は、「オレオレ詐欺」は増えている。「オレオレ詐欺」と聞いて、息子や娘・孫をかたる電話に高齢者がだまされるイメージを想像した人は、実は時代に追いつけていない。

オレオレ詐欺は親族をかたる手口から変化し、警察や総務省などの官公庁をかたる手口が増えている。官公庁をかたり指示に従わせる、いわば“権威型”の手口によって、被害者は高齢層のみならず若年層にも拡大しているのだ。

最新のオレオレ詐欺はさらに巧妙で、電話番号の一部が、警察や官公庁の実在する番号と一致しているケースもあるから悪質だ。

ここでも国際電話を悪用し、日本の警察署で使われる末尾が「0110」の番号になっていたり、国番号以外の部分が官公庁の実在する番号と一致するように偽装されたりしているのである。

電話に出ると、警察などになりすました犯人が「あなたの携帯が悪用されている」「あなたに逮捕状が出ている」などの口実で、巧みにだます。

詐欺の可能性が高い「危険ワード」

最近では、電話からLINEに誘導され、警察の制服姿の犯人から「取り調べ」と称してビデオ通話を要求されたり、偽の逮捕状や警察手帳の画像が送られてきたりすることも。電話の時点では半信半疑であっても、最終的に騙されてしまったというケースもあるという。

心当たりがないのに国際電話が突然かかってきたら、それは詐欺の可能性が高い。無闇に電話に出たり、着信履歴に残っていても折り返したりしてはいけない。

携帯電話をつながせたままATMやコンビニに誘導するのも詐欺の特徴だ。

「還付金がある」などの電話でATMに誘導し、犯人の指示通りにATMを操作すると実際は犯人側にお金が振り込まれてしまう還付金詐欺。架空の未納料金の支払いのために、コンビニで電子マネーカードを購入させる架空料金請求詐欺などがその代表例だ。

銀行やコンビニへの移動が伴う手口では、犯人はターゲットを確実に指示に従わせるため「電話を切らないで」と強調することがある。このキーワードが出たら詐欺の可能性が高い。

大前提として、電話で「キャッシュカード」や「現金」などのキーワードが出たら詐欺を疑うことである。警察官や、銀行協会や自治体の職員がキャッシュカードを預かりに来たり、暗証番号を聞いたりすることはありえない。

最近は特殊詐欺や強盗の前兆として、「アポ電」にも警戒してほしい。

冒頭でもお伝えしたように、アポ電とは、犯人による犯罪の下調べのための電話である。その場で金銭を要求されないため、油断してつい犯行のヒントを与えてしまう人もいる。アポ電の時点では、何も被害がないので、気にもとめず忘れてしまう人もいるだろう。

しかし、犯罪はその後にやってくるのだ。実際に強盗事件の発生前には、周辺地域でアポ電や、業者を名乗り「無料で点検をする」などといった不審な訪問があったという。

不用品回収を名乗る業者からの電話で、家に貴金属や宝石など高価なものを置いていないか聞き出そうとするといった手口もある。一見しつこい営業電話だと思ってしまいそうだが、疑うべきは詐欺や強盗などの凶悪犯罪なのだ。

高齢者だけでなく、あらゆる世代で被害が発生

電話による詐欺と聞くと、高齢者の自宅の固定電話を狙うイメージを持つ人も多いはずだ。しかし、ターゲットは携帯電話にも広がっており、ここまで紹介した詐欺電話のケースは、あらゆる世代で被害が発生している。

まずは、怪しい電話には出ないこと。もし出てしまっても対応しないこと。また、通信事業者によっては、迷惑な電話をブロックするオプションのセキュリティサービスなどもあるので、そもそも怪しい電話をもとから断つという対策も有効だ。

スマホを一日中見ているような現代人は、いまや全員が犯罪のターゲットといえるだろう。「まさか自分が」と思わず、改めて防犯の意識を高めてほしい。

(構成:井澤 梓)

(構成:井澤 梓)

記事画像

【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

「強盗に狙われやすい」危険な家"10の特徴"と対策

熊本「アサリ偽装問題」が報道よりずっと深刻な訳

織田信成さん「モラハラ訴訟」敗訴に学ぶ3つの論点

提供元:強盗に狙われている「危険な"迷惑電話"」10の特徴│東洋経済オンライン

おすすめコンテンツ

関連記事

STOP座りっぱなし!生活の中で無理なく動くコツ

STOP座りっぱなし!生活の中で無理なく動くコツ

「夜型の人」が朝スッキリ目ざめるルーティン3つ|体内時計は自分で簡単にコントロールできる

「夜型の人」が朝スッキリ目ざめるルーティン3つ|体内時計は自分で簡単にコントロールできる

洋服の「カレー染み」キレイに消す洗濯の"ガチ技"|やってはダメ「漂白剤で最初に付け置き」の理由

洋服の「カレー染み」キレイに消す洗濯の"ガチ技"|やってはダメ「漂白剤で最初に付け置き」の理由

健康保険証の発行は12月終了、受診はどうなる?|マイナ保険証へ一本化予定だったが複数の方法が選べる

健康保険証の発行は12月終了、受診はどうなる?|マイナ保険証へ一本化予定だったが複数の方法が選べる

戻る