2025.01.18
STOP座りっぱなし!生活の中で無理なく動くコツ
コロナ禍以降、リモートワークで働く人が増えてきました。余暇にもパソコンやスマホなど見て過ごすなどの機会が多くなり“座りっぱなし”な状態になっていませんか。
今回は“座りっぱなし”による健康被害とその対策についてご紹介します。
日本人は世界一座っている!
座っている状態とは、デスクワーク、車の運転、テレビなど見ている状態などのことを言い、座位姿勢とも言われています。
*運動の強さでは1.5METs(メッツ)以下のことをいいます。
2011年に20カ国を対象に実施された、成人の平日の座位時間を調査した研究結果によると、日本人の座っている時間は20か国中一番長い、約7時間だったと報告されています。
“座りっぱなし”が習慣になると、身体には様々な不調が現れてきます[1-3]。
座りっぱなしは健康を脅かす!?
2020年に公表されたWHOの報告によると、座位が長くなると心血管系疾患、がん、2型糖尿病などのリスクへと繋がるとしています。この生活習慣病は、自覚症状がないままに進行するので予防が大切です。他にも、健康な方でも長時間座位状態でいることで“エコノミークラス症候群”といわれる血行不良が起こります。これは“肺血栓塞栓症”を誘発する恐れがあるといわれています[3,4]。
STOP座りっぱなし!身体を動かす意識が重要
座り過ぎによる同じ姿勢で長時間過ごすことを減らすよう意識し、マメに動くことが大切です。長時間座りっぱなしをできる限り頻回に中断することで、食後の血糖値や中性脂肪、心血管系疾患のリスクを下げることができるといわれています[1,3]。
日常のなかでマメに動くコツ
“座りっぱなし” の健康リスクを防ぐには、30分に1回立ち上がり、動くことで軽減するといわれています。日常生活のなかで意識してマメに動くコツをご紹介します[1,4]。
オフィスで動く例
・用事があるときはメールや内線を使わず歩いて行く。
・こまめにプリントやコピーを取りに行く。
・立つことを促してくれるアプリを活用する。
自宅で動く例
・テレビのCM中は立ち上がって家事をする。
・ネットサーフィンは時間を決め、終わったら体を動かす。
・読書は1章読んだら、合間にストレッチを挟む。
マメな習慣を身に付けましょう
デスクワークやゲームなどで座り過ぎを感じたら、週末にまとめて運動するのではなく、意識してマメに動くことが大切ですね。予防に勝る防御なし。将来の健康を獲得するためにも、毎日の習慣にすることが重要です。
【参考文献】(すべて2024年11月12日閲覧)※外部サイトへ遷移します。
[1] 厚生労働省:健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023
[3] WHO:身体活動および座位行動に関するガイドライン(日本語版)
[4] スポーツ庁:Web広報マガジン, 日本人の座位時間は世界最長「7」時間!座りすぎが健康リスクを高める あなたは大丈夫?その対策とは
【プロフィール】管理栄養士・学術修士(医療・福祉マネジメント) なかがわ けいこ
乳幼児から高齢者まで各ライフステージの栄養指導を経験。現在も科学的根拠に基づいたアドバイスをモットーに、現実的で続けやすく、豊かな食生活が送れるようなプランを考え食事のサポートしている。また、生活習慣病や高齢者の健康の情報発信としてコラムの執筆も行っている。
記事提供:株式会社Wellmira
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