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2018.05.24

紫外線が老化を引き起こす!食べる紫外線対策


紫外線が肌に与える影響は、肌表面の日焼けやシミ・ソバカスだけではありません。肌の奥まで到達すると肌の弾力が失われ、シワやたるみなどの肌トラブルを引き起こし、肌を老化させる原因になることもあります。

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夏に向かうこれからの季節は、紫外線量が高まる時季。日焼け止めなど外側からの日焼け対策にプラスしたい、食べ物による内側からのケア方法をご紹介します。

目次
ー紫外線による肌ダメージ
ー紫外線による肌ダメージ対策
ー紫外線対策のカギを握る「腸内環境」

紫外線による肌ダメージ

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「紫外線は肌の大敵」とはよく言われることですが、その理由は「肌の老化を早める」ためといわれています。「肌老化は9割が紫外線、残り1割が加齢」といわれるほど、紫外線が老化のおもな原因です。

紫外線は、UV-AとUV-Bの2種類に分かれています。A波は、肌の奥の「真皮」にまで到達し、シワやたるみの原因となるもので、B波は、肌の表面に作用し、赤くヒリヒリする日焼けを引き起こし、シミ・ソバカスの原因となるものです。肌の老化を防ぐには、この2種類の波をブロックすることが必要になります。

ここでは紫外線対策を怠ると起こる可能性がある肌トラブルについて解説します。

シミ・ソバカス

紫外線(UV-B)の影響でできるシミは「老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)」と呼ばれ、シミの中で最も多いタイプです。一方ソバカスは「雀卵斑(じゃくらんはん)」とも呼ばれ、色白の人に多く見られる特徴があります。ソバカスとは本来、厳密な分類では遺伝的な要因によるもののみを指しますが、一般的には小さいシミのことをいいます。

シミ・ソバカスが現れるメカニズム

皮膚の表面にある表皮細胞は、表皮の奥の「基底層(きていそう)」で作られ、徐々に肌の表面まで押し上げられていき、最後には垢となって剥がれ落ちます。これが起こる周期を「ターンオーバー」と呼び、通常28日周期で繰り返されています。

紫外線が肌の表皮細胞に当たると、基底層にありメラニンを作り出す細胞「メラノサイト」に、「メラニン色素を作って肌を守れ」という指令が出されます。ここで作られたメラニン色素は、基底層から作り出される表皮細胞に受け渡され、ターンオーバーのたびに徐々に表皮へと上がってきて、垢と一緒に排出されます。

しかし、紫外線を浴び続けてメラニン色素が作られ続けたり、ターンオーバーに異常が生じたりすると、メラニン色素が表皮細胞に残ってしまい、シミ・ソバカスの原因となります。

くすみ

くすみは、シミ・ソバカス同様紫外線によりメラニン色素が作られることが一因です。ただし、くすみは紫外線だけでなく体調やストレス、乾燥など複合的な要因で起こるものなので、紫外線以外にも気をつける要素があります。

ごわつき

紫外線にはターンオーバーの周期を早めてしまう働きがあるため、28日周期よりも早いタイミングで肌細胞が表皮に出てきてしまいます。十分に水分を保持できない未熟な肌細胞が表皮に出てきてしまうと、ごわつきの原因になります。

肌の弾力低下

紫外線を浴びると、体内で「活性酸素」が大量に発生します。この活性酸素はタンパク質を酸化させたりDNAを傷つけたりする性質があるので、体内では活性酸素の活動を抑える「抗酸化酵素」が身を守る働きをしています。

しかし多くの紫外線を浴びると、抗酸化酵素が活性酸素を完全に処理しきれないことがあります。すると、残った活性酸素が肌の細胞を攻撃し、コラーゲンを作る働きが弱まるため、肌の弾力が失われてしまいます。これにより、肌の老化につながるのです。

紫外線による肌ダメージ対策

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紫外線対策といえば夏に日焼け止めを塗ったり、日傘やストールなどで日差しを防いだりするという方法が一般的ですが、一年を通し、食べ物などで身体の中からのケアすることも重要です。

ここでは、紫外線対策をする時期や、肌ダメージ対策になる栄養素について解説します。

紫外線対策をする時期

紫外線は1年中降り注いでいるため、日差しの強い夏だけに紫外線対策をするだけでは十分といえません。紫外線量は、3月ごろから増え始め、6〜8月ごろにピークを迎えますが、真冬の1月でも、UV-Aはピーク時の1/2、UV-Bは1/5存在するといわれています。

また、晴れの日だけでなく、曇りの日でも雲を通過して地上に届いているほか、窓ガラスを通過して建物の中にまで到達しているので、曇っていたり、室内だったりしても紫外線対策をする必要があります。

老化しにくい身体をつくる抗酸化対策のための栄養素

細胞を老化させてしまう活性酸素に対抗するには、抗酸化物質を摂取することが重要になります。元々皮膚の中にも「ウロカニン酸」「グルタチオン」といった抗酸化物質がありますが、これらは加齢とともに減ってしまうため、食べ物から補給することが必要です。

特にビタミンA・C・Eは抗酸化力の高い栄養素。一緒に摂ることで、相乗効果も期待できるといいます。

ービタミンAが多く含まれる食品…うなぎ、モロヘイヤ、にんじん、春菊、ほうれんそう など

ービタミンCが多く含まれる食品…パプリカ、菜の花、ブロッコリー、カリフラワー、ゴーヤ など

ービタミンEが多く含まれる食品…アーモンド、ツナ缶、たらこ、モロヘイヤ、かぼちゃ など

また、植物の色素や苦味成分であるポリフェノールにも抗酸化作用があります。特にチョコレートやココアに含まれるカカオポリフェノールには、多くの抗酸化物質が含まれています。

肌のターンオーバーを促す栄養素

メラニン色素を正常に排出できるよう、肌のターンオーバーを促す栄養素を摂取することも必要です。

タンパク質

肌の細胞を作るために必要なのは、肉や魚、卵や乳製品に含まれるタンパク質です。タンパク質の代謝を助けるビタミンB2も積極的に摂りいれましょう。肌や髪などの細胞の再生にも関わるビタミンB2は、鶏のレバー、うなぎ、納豆などに多く含まれています。

アミノ酸

アミノ酸は、コラーゲンの素となるなど肌の保湿力や弾力を高め肌の弾力をキープしてくれるので、ターンオーバーの促進には欠かせないものです。アミノ酸の代謝を高める栄養素は、ビタミンB6やB12で、ビタミンB6は野菜、魚介類(特にマグロの赤身)、肉類などに、ビタミンB12はサンマ、イワシなどの魚介類、レバーなどの肉類、カキやアサリといった貝類、卵、チーズなどに多く含まれます。

ビタミンA・ビタミンC

新陳代謝を促してくれるビタミンAや、コラーゲンの生成に必須のビタミンCなどの栄養素も重要です。ビタミンAは肌のうるおいキープ、ビタミンCはメラニンの沈着を抑えるなど美白にも有効とされています。ビタミンAはうなぎ、モロヘイヤ、にんじん、春菊、ほうれんそうなどに多く含まれます。ビタミンCはパプリカ、菜の花、ブロッコリー、カリフラワー、ゴーヤなどに多く含まれています。

紫外線対策のカギを握る「腸内環境」

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紫外線対策には、腸内環境をはじめとする身体の中のケアが重要です。お腹の調子が悪いとき、同時に肌荒れやニキビにも悩まされるということはありませんか? 実は、これらの不調には「腸内環境」が関係しているといわれています。ここでは腸内環境と肌ダメージについて解説します。

腸内環境と肌ダメージケアの関係

本来、腸の内部に生息する腸内細菌には、肌の老化を引き起こす「活性酸素」に対抗する力があります。しかし腸内環境が悪化していると、活性酸素を退治することができなかったり、残った活性酸素が腸内細菌を減らしたりすることで、肌の老化を防止することができなくなってしまいます。

紫外線によって生み出される活性酸素が引き起こす肌トラブルを防ぎ、美肌をキープするためには、代謝を促すビタミンB群や、コラーゲンの生成を助け、抗酸化作用もあるビタミンCが必須です。

しかし、これらのビタミンは体内で作り出すことができず、食べ物から摂取した栄養分が元となり腸内細菌が合成することで生成されます。この働きをスムーズにするためには、腸内細菌を増やし、腸内環境を良好に保っておくことが大切です。腸内環境を整えるためには、食物繊維などを積極的に摂取することが重要とされています。

美肌をつくる腸内環境の作り方

肌の老化を防ぐ栄養素は腸内の善玉菌が作り出します。以下で、善玉菌が優勢となる腸内環境の作り方を解説します。

善玉菌のエサとなる食物繊維を摂る

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食物繊維は、大きく分けると非デンプン性・デンプン性・その他の3種類に分類されます。さらに、非デンプン性食物繊維は「不溶性食物繊維」・「水溶性食物繊維」の2種類に分けられます。

このうち、水溶性食物繊維、デンプン性食物繊維、その他の食物繊維は「発酵性食物繊維」と呼ばれ、腸内細菌が好むエサとなり、腸内環境を整えてくれる特徴があります。

善玉菌のエサとなる発酵性食物繊維を多く含む食材とは

これらの発酵性食物繊維を多く含む食材にはどのようなものがあるのでしょうか。以下で発酵性食物繊維を含む食材を紹介します。

大麦

大麦は、穀物の中でも食物繊維含有量が最も多く、水溶性・不溶性食物繊維のバランスも良好でさまざまな健康効果が認められています。

もち麦

大麦の中でも発酵性食物繊維のβ-グルカンを多く含んでいます。粘性が高く、もちもちとした食感が特徴です。

スーパー大麦

大麦をベースにオーストラリアで開発されたのが「スーパー大麦」(品種名:バーリーマックス)です。総食物繊維量が通常の大麦の約2倍で、3種類の発酵性食物繊維を含んでいます。

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昆布、ワカメなどの海藻類

日本人は海藻を分解する腸内細菌を多くもつので、海藻から食物繊維を摂取するのも有効です。海藻にはアルギン酸という発酵性食物繊維が含まれています。

リンゴや柑橘類

リンゴや柑橘類の果肉にはペクチンという発酵性食物繊維が豊富に含まれています。ペクチンは他の発酵性食物繊維と同様に腸内環境を整えてくれます。

これから紫外線が気になる季節がやってきます。外側からのUVケアはもちろん、腸内環境のケアも抜かりなく行って、紫外線に負けない美肌をキープしたいですね。

監修:伊藤まゆ(M’sクリニック南麻布 院長)


<参照>
『素肌美人になれる正しいスキンケア事典』吉木伸子、岡部美代治、小田真規子 監修(高橋書店)

『キレイにおいしくやせる!スーパー大麦ダイエットレシピ』庄司いずみ 料理、青江誠一郎 監修(永岡書店)

『「腸スッキリ!」健康法:腸内環境を整えて、体も心も万事快調!』藤田紘一郎(PHP文庫)

機能性大麦BARLEYmax(Tantangara)による整腸効果について―ランダム化二重盲検並行群間比較試験― 北薗 英一、妹脊 和男、松井 輝明
Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)vol.44 no.12 2016

日本化粧品工業連合会

photo:Getty Images

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提供元:紫外線が老化を引き起こす!食べる紫外線対策|フミナーズ

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