2023.05.07
若さキープの秘訣|始まりは食後高血糖
いきなり「糖尿病」になったりはしません。気が付きにくい食後高血糖に注目!
実は、健康診断でイエローカードが出るずっと前から、食後にだけ血糖値が急上昇する食後高血糖を来している可能性大です。このとき、からだの中をのぞいてみると……。血糖値の急上昇は酸化ストレスを生み、炎症を引き起こし、血管に大きなダメージを与えているんです。
ジワジワからだをダメにする
空腹時の血糖値が正常でも、食後高血糖によって死亡のリスクが高まることは、「DECODE研究」という大規模な試験で確認されています(グラフ)。初期の糖尿病患者では、空腹時の血糖値よりむしろ食後高血糖の方が、心臓病や脳梗塞のリスクを増やすということを指し示す、多数のデータが出ています。
ダイエットのことを考えても、食後高血糖は大きなマイナスです。健康な人の場合、急激に高くなった血糖値を下げようとして、多量のインスリンが分泌されます。インスリンはいわば、からだを“ため込みモード”にする作用も持つホルモンとも言えます。エネルギーとして使われなかった糖質や脂質由来の成分はひっくるめて、脂肪細胞にため込むように働くのです。
食後高血糖は、インスリンを分泌する膵臓の機能が衰えつつあるというサインとも考えられます。このまま放置すれば、いずれは糖尿病になってしまいます。
2万5000人超を対象におこなったDECODE研究から。空腹時の血糖値が正常(110㎎/dL未満)な人を食後の血糖値別に分け、死亡リスクを比較。(Lancet,354(9179),617-621,1999より改変)
※早朝空腹時に75g相当のぶどう糖が入った試験飲料を飲み、2時間後までの血糖値を調べる「75g経口ブドウ糖負荷試験」を実施。
記事提供:リンクアンドコミュニケーション
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