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2022.06.23

意外と盲点だったかも!?肥満や糖尿病を防ぐ上手なドリンクの選び方


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皆さんは普段どのようなドリンクを口にしていますか?せっかく食事に気を付けていても、普段何気なく口にしているドリンクが健康上の意外な盲点になっているかもしれません。そこで今回は、肥満や糖尿病を防ぐための上手なドリンクの選び方について解説します。

こんなドリンクを口にしていたら要注意!

小腹が空いたときや疲れを感じたとき、甘いドリンクを口にしたくなることはありませんか?炭酸飲料やスポーツドリンク、果汁入り飲料、コーヒー飲料のほとんどには“糖分”が多く含まれています。栄養成分表示に果糖・ブドウ糖液糖・砂糖が記載されているドリンクは、とり過ぎると肥満や糖尿病の原因になるため、注意してください。

また、これらの甘いドリンクを無意識に飲みすぎてしまうと、吸収の早い糖類により血糖値が急激に上昇し、喉が渇きやすくなります。さらに甘いドリンクを飲むことを繰り返し高血糖状態が持続すると、意識もうろう・昏睡などの症状をきたす“ペットボトル症候群”とよばれる危険な状態を招いてしまうのです。これからの暑い季節、甘いドリンクの飲み過ぎには十分注意しましょう[1]。

意外に多い?スティックシュガー〇本分の糖分

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ここでは、ドリンクに含まれている糖分をスティックシュガー(1本3g)に換算して考えてみましょう。

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ご自身が口にしているドリンクの糖分の量がイメージできましたか?

スポーツ飲料は、スポーツをする際に水分やエネルギーなどを補給することを目的としたドリンクであるため、スポーツをしていないときには飲みすぎないことが重要です。

フレーバーウォーターは、水に香り・風味をつけた清涼飲料水であり、見た目が透明であることから水を飲んでいる感覚になりやすいのですが、意外と多くの糖分が含まれています。水分補給のために飲んでいるという方は、飲みすぎてしまうことがないよう、水かお茶を中心にとるように心がけてください。

ヨーグルトドリンクや果汁100%ジュースをとることは、健康上のメリットもありますが、多くの糖分が含まれるというデメリットに目を向けることも大切です。

また、栄養成分表示は100mlあたりで表示されていることが多いため、表示を確認する際にはご自身が飲んでいる量を考慮してください。

カロリーゼロの人工甘味料なら大丈夫?

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近年、人工甘味料を使用したカロリーゼロ商品の種類が豊富になり私たちの身近なものになっていますが、たくさんとることにリスクはないのでしょうか?

カロリー表示については、食品であれば100gあたり5kcal未満、飲料の場合は100mlあたり5kcal未満であれば“ゼロカロリー“として表示が可能と定められています。つまり、500mlのカロリーゼロドリンクでは、25kcal未満のカロリーが含まれる可能性があるのです。これを些細な差だと思う方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、日々の積み重ねによる摂取カロリーの増加を意識してみることも大切です。

人工甘味料の減量効果やリスクについて調べた研究によると、肥満の人では人工甘味料の使用が減量に有効である一方、標準体重の人では、短期間での減量効果は示されず、長期間で緩やかな体重増加と有意に関連していることが明らかにされています。さらに、人工甘味料の習慣的な摂取は糖尿病の発症リスクを高めることも示唆されていますが、こちらに関してはまだエビデンスが不十分で事実は不明なままです。

健康上のリスクを考慮したうえで、人工甘味料は日常的にとるのではなく、ダイエットの際にどうしても甘いものを飲みたくなった時などに限り活用する程度にとどめておくことをおすすめします[2-4]。

肥満や糖尿病になりたくないなら、こんなドリンクがおすすめ!

肥満や糖尿病を防ぐためには、余分なエネルギーをとらないようにすることが大切です。よって、基本的な水分補給は水かお茶にすることをおすすめします。それだけでは飽きてしまうというときは、無糖の炭酸水やフレーバーウォーター、無糖のコーヒー、紅茶を取り入れてみても良いですね。ただし、カフェインの多い飲料には利尿作用があるため、水分補給を目的にする際には飲む量に気をつけてください。

コンビニなどの飲料売り場には、さまざまな種類の商品が並んでいますが、ダイエット効果を謳う特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品を活用する際には注意が必要です。これらの効果を期待し過ぎ、食事量が増えてしまうと逆効果になりかねません。機能性成分の効果に頼るよりも、飲料からとる余分なカロリーを控えるようにした方が良いといえるでしょう[1,5,6]。

食べ物と同じく飲み物にも目を向けましょう

飲み物は健康を意識するうえで食べ物と同じくらい重要です。しかし、我慢をしすぎるとストレスがたまり、食事に悪影響を与えてしまうことも。甘いドリンクがどうしても飲みたいときは、ドリンクを含めて1日200kcalを目安に間食のカロリーを調整してみましょう。あまり神経質にならず、日々の習慣を大切にできると良いですね[7]。

【参考文献】(全て2022年5月11日閲覧)※外部サイトに遷移します

[1]厚生労働省:e-ヘルスネット|嗜好飲料(アルコール飲料を除く)

[2]消費者庁:栄養成分表示について|栄養成分表示及び栄養強調表示とは

[3]Laviada-Molina H, et al.: Effects of nonnutritive sweeteners on body weight and BMI in diverse clinical contexts: Systematic review and meta-analysis. Obes Rev. 2020; 21(7): e13020.

[4]Azad MB, et al.: Nonnutritive sweeteners and cardiometabolic health: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials and prospective cohort studies. CMAJ. 2017; 189(28): E929–E939.

[5]厚生労働省:「健康のため水を飲もう」推進運動

[6]厚生労働省:e-ヘルスネット|特保(特定保健用食品)とは?

[7]厚生労働省:e-ヘルスネット|間食のエネルギー(カロリー)

【プロフィール】管理栄養士 村上加織

「食の力で大切な人を健康にしたい!笑顔にしたい」という想いを実現すべく、管理栄養士の資格を取得。急性期病院に勤務し、給食管理や栄養指導を経験後、フリーランス管理栄養士として独立。特定保健指導やコラム執筆などの活動を通して、食と健康に関する情報を科学的根拠に基づき発信している。

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

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