2023.12.26
“朝ごはん抜き”は肥満になるって本当?忙しい朝の簡単ご飯を紹介します
朝ごはん、毎日食べていますか?寝起きで食欲がなかったり、朝の支度で忙しくしていると、朝ごはんを食べる習慣がない方もいらっしゃるかもしれません。
そんな朝ごはん抜きの生活習慣を続けていると、体にはどのような影響があるのでしょうか。
この記事では、朝ごはん抜きによる体の変化と、忙しい朝でも簡単に食べることができる朝ごはんを紹介します。
“朝ごはん抜き”を続けているとどうなる?
誰でもわかることとして、朝ごはんを抜けば、エネルギー不足になります。お昼におなかがすくという単純な問題だけではありません。 “朝ごはん抜き”によってエネルギー、栄養素の補給が十分にされない可能性が高まるばかりか、とり貯めができないブドウ糖を唯一のエネルギー源としている脳・神経系でエネルギー供給不足となる恐れも考えられるのです。 [1]。
その他にも、朝ごはんを食べない日が週3日以上ある生活習慣をしていると、肥満のリスクが高まることが複数の研究で報告されています。肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧症、心血管疾患などの生活習慣病の元となり、大きな病気を招いてしまうため、注意が必要です [2,3] 。
“朝ごはん”何を食べたらいいの?
“健康的な朝ごはん”と聞くと、忙しい朝に用意をするのは面倒だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、必ずしも手間や時間をかける必要はありません。出来合いのものを上手に活用すれば、簡単に“健康的な朝ごはん”を用意することができます。
朝ごはんで欠かさずにとりたいのは、脳や神経系のエネルギー源となる糖質を含む米やパンなどの主食です。ただし、体も心も目覚めさせるには、糖質だけでなく体を機能させるために必要な栄養素も意識してとることが大切です。
体を作る元となるたんぱく質、おなかの調子を整える食物繊維、糖質・脂質・たんぱく質の代謝を助けるビタミン、神経や筋肉・ホルモンの働きを調節してくれるミネラルがとれる食品を主食にプラスしましょう。
今回は、主食と一緒にとりたいメニューを、ご飯派、パン派、シリアル派に分けてご紹介します[4,5]。
(1)ご飯派
・ご飯+納豆
納豆は、良質なたんぱく質や食物繊維を含み、手軽に食べることができます。そのまま食べてもいいですが、オクラやめかぶ、山芋やなめたけなどネバネバ食材を組み合わせることで腸の働きをサポートしてくれる食物繊維をとることができます。ご飯は、白米よりも玄米や麦入りご飯、雑穀米などを選ぶと、さらに食物繊維もとることができます。
・ご飯+味噌汁
味噌汁は、1杯分から作ることができます。お椀にだし入り味噌を入れ、好みの食材(乾燥わかめ、あおさ、とろろ昆布、乾燥ねぎ、乾燥キャベツ、乾燥にんじん、油揚げなど)を入れ、お湯を注ぐだけで味噌汁の完成です。具沢山にすることで栄養価がアップして、食物繊維、ビタミンやミネラルなどを効率よくとることができます[5]。
(2)パン派
・サンドイッチ+野菜ジュース
サンドイッチは、卵やハムなどの具材の入ったものを選ぶとたんぱく質を一緒にとることができます。
サンドイッチのパンは、ライ麦や全粒粉を使ったものを選ぶと、食物繊維もプラスでとれてグッド。野菜や果物を一緒に摂れると理想的ですが、手軽に済ませたいときには、飲み物に野菜ジュースをプラスして、ビタミンやミネラルを補うといいでしょう。
・パン+サラダ
主食のパンに加えて、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとるためにサラダを一緒に食べると良いでしょう。カット野菜や、水で戻すだけですぐに食べられる海藻サラダ、冷凍野菜を電子レンジで加熱した野菜を活用すると、手間なく用意することができます。それにプラスして、豆腐やサラダチキン、ゆで卵をトッピングすると、たんぱく質も一緒にとることができるのでおすすめです[5]。
(3)シリアル・グラノーラ派
・シリアル・グラノーラ+ヨーグルト+フルーツ
シリアルやグラノーラは、食物繊維を豊富に含み、そのまま食べることもできますが、ヨーグルトやフルーツを合わせることで、たんぱく質、ビタミンやミネラルも一緒にとることができます。調理が要らないので、時間のない朝にピッタリです[5]。
朝ごはんで肥満予防を!
近ごろは、社食で朝ごはんを提供している会社もあり、朝ごはんの大切さが見直されています。食べると食べないとでは、未来の体に大きく影響してきます。忙しい朝でも簡単に準備ができる“朝ごはん”を食べて1日を元気に過ごしましょう。
【参考文献】(すべて2023年10月29日閲覧)※外部サイトに遷移します
[1]文部科学省:「食生活学習教材 (中学生指導者用) 資料 朝食欠食と生活習慣病」
【プロフィール】管理栄養士 橋本牧子
結婚・出産を機に食事の大切さを改めて感じ、食事や栄養について学ぶべく、子育てをしながら大学で学び直し管理栄養士免許を取得。さらに食の学びを深めるべく、専門フードスペシャリスト、フードコーディネーターを取得。主に離乳食講座の講師・乳幼児健康診査での栄養相談や、シニア向けの健康教育、その他にレシピ作成や料理動画の撮影等にも携わる。現在はコラム執筆に活動の場を移して活動中。
記事提供:リンクアンドコミュニケーション
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