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2023.10.02

動脈硬化を招く生活習慣!今すぐできる改善ポイントを管理栄養士が解説します


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病気になると何かしら自覚症状が出ると思われがちですが、特に目立った症状もなく静かに進行してしまう病気があるのをご存知でしょうか?そんな厄介な病気の1つに、動脈硬化症があります。

この記事では、サイレント・キラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれる動脈硬化症を防ぐために気を付けるべき食生活のポイントをご紹介します。

“動脈硬化症”ってどんな病気?

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動脈硬化症とは、血管が硬くなって弾力性が失われた状態を言います。血管の内側にプラークと呼ばれる塊ができ、これが破れることで血小板となり血栓を生み出します。心筋梗塞や脳梗塞は、この血栓が心臓や脳に詰まることにより引き起こされます。
生活習慣の乱れが、動脈硬化症の原因となることが明らかにされているため、NG習慣をしていないか確認する必要があります[1]。

危険な3つのNG習慣と改善ポイント

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普段から、無意識に動脈硬化症発症リスクを高めてしまう行動をしていませんか?ここでは、3つの生活習慣に絞ってお伝えしていきます。

(1)食べ過ぎ

ご存知のように、食べ過ぎは体重増加の主な原因の1つです。体重増加は動脈硬化症のリスクを高める血中のLDLコレステロールや中性脂肪の値を高めることが明らかになっているため、まずは食べすぎないように気をつけることから始めてみましょう[2]。

(2)脂っこいものの食べ過ぎ

脂身の多いお肉やバター、生クリームなどの乳製品には、飽和脂肪酸が多く含まれています。飽和脂肪酸の摂りすぎは、LDLコレステロール値を高め、動脈硬化症を引き起こす原因となります。お肉を食べる際は、牛肉や豚肉よりも鶏肉を選ぶ、脂の少ない赤身の部位に置き換えるといいでしょう。乳製品は、通常の製品から低脂肪や無脂肪のものにシフトするのがおすすめです[1,3]。

(3)お酒の飲み過ぎ

アルコールを摂りすぎると、中性脂肪の増加の要因となり、動脈硬化症の発症リスクを高めます。飲酒習慣のある方は、休肝日を設け、節度ある適度な飲酒量にとどめるように意識しましょう。適量の目安は、アルコール量で1日平均20g程度、ビールだと500ml缶1本、日本酒は1合弱、ワインは1.5杯程度です[4,5]。

積極的に摂りたい食品とは?

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先にNG習慣について説明しましたが、逆に食べた方が良いものはあるの?と疑問も浮かびますよね。ですが、今の世の中に「これを食べると動脈硬化症を防げる」という食品はありません。
食事全体を見直していくことが重要ですが、動脈硬化症の予防のために、役立つ可能性があることが明らかになっている栄養素がいくつかありますので、その中から2つご紹介します。

(1)水溶性食物繊維を多く含む食品

水溶性食物繊維には、脂質などの吸収を抑え体の外に排泄を促す働きがあることがわかっています。水溶性食物繊維は、ぬるぬるネバネバした野菜類、芋類、海藻類、果物類などに多く含まれています。効率的に摂るためには、野菜スープや海藻サラダを1品プラスする、食後のデザートに果物をつける、おやつを果物に換えてみる、などはいかがでしょうか[3,6]。

(2)多価不飽和脂肪酸を含む食品

多価不飽和脂肪酸は、魚類や植物性の油に含まれ、その中でも特に、魚油に多く含まれるn-3系(オメガ3)脂肪酸には冠動脈疾患の発症リスクを下げる働きがあると言われています。アジ、サバ、イワシ、サンマといった背の青い魚に含まれており、効率よく摂るには、そのまま食べることができる缶詰を利用するのもいいでしょう[1,3]。

運動をプラスして、健康な体作りを!

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動脈硬化症にならないために、食事の他に意識していただきたいのが日々の運動習慣です。運動と聞くと大変そうなイメージがありますが、駅のエスカレーターを使わず階段を使う、10分歩いてみるといった運動から始めてみてはいかがでしょうか?健康な体作りは、日々の小さな積み重ねが重要な鍵を握ります。健康な生活を送るために今一度、ご自身の生活習慣を振り返ってみてはいかがでしょうか。

【参考文献】(すべて2023年9月7日閲覧)※外部サイトに遷移します

[1]一般社団法人日本動脈硬化学会:動脈硬化症疾患予防ガイドライン2020年版

[2] 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂質異常症

[3] 文部科学省:日本食品標準成分表2020年(八訂)

[4]厚生労働省:e-ヘルスネット, アルコールと脂質異常症

[5]厚生労働省:健康日本21, アルコール

[6]厚生労働省:e-ヘルスネット, 食物繊維の必要性と健康

【プロフィール】管理栄養士 橋本牧子

結婚・出産を機に食事の大切さを改めて感じ、食事や栄養について学ぶべく、子育てをしながら大学で学び直し管理栄養士免許を取得。さらに食の学びを深めるべく、専門フードスペシャリスト、フードコーディネーターを取得。主に離乳食講座の講師・乳幼児健康診査での栄養相談や、シニア向けの健康教育、その他にレシピ作成や料理動画の撮影等にも携わる。現在はコラム執筆に活動の場を移して活動中。

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

リンクアンドコミュニケーションは、「世界中の誰もが、自然に健康になれる社会を創る」をモットーに、最新の健康情報の発信や健康課題を解決するサービスを提供しています。

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