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2022.07.22

症状がない動脈硬化!予防のためにできることとは


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“動脈硬化”と聞いてどのような状態をイメージしますか?

動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態を指します。動脈硬化を放置すると血栓ができて血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血などを引き起こす可能性があるのです。体の中で静かに進行していく特徴があるため、“サイレントキラー”と言われています。

今回は、このような命に関わる病気の発症を引き起こす可能性のある動脈硬化を予防するために、今すぐできることについて解説していきます[1]。

動脈硬化になりやすいのはどんな人?

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そもそも、動脈硬化にはどのような人がなりやすいのでしょうか。危険因子として高LDLコレステロール、喫煙習慣がある、運動不足、高血圧、肥満などがあります。もし、自分がこれらに当てはまる場合は、この機会に予防に努めるようにしましょう[1]。

動脈硬化には種類がある?

実は、動脈硬化にはいくつか種類があります。ここでは、特に注意が必要な2つの動脈硬化について解説します。

(1)粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)

1つ目は、大動脈など比較的太い動脈に粥腫ができる粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)です。この動脈硬化は、動脈の内膜に血液中のLDLコレステロールなどが沈着してドロドロの粥状物質となり、血管が狭くなることによって狭心症が起こります。さらに柔らかい粥状物質が破綻してそこに血栓ができると血管が詰まってしまい、心臓に負担がかかるため、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす場合があります[1]。

(2)細動脈硬化

2つ目は、脳や腎臓の中の細い動脈が硬化してしまう細動脈硬化です。加齢や高血圧が原因で起こり、進行すると血管が破裂して脳出血に至る場合があります[1]。

今すぐできる!動脈硬化を予防する食事の4つのポイント

動脈硬化の予防をするためにはリスクとなる肥満、高血圧、脂質異常症の発症を抑えることが大切です。これらの予防に注目して動脈硬化発症リスクを下げるためにできる食事の4つのポイントを解説します。

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(1)食べ過ぎに気を付けて肥満を予防

BMIが25(kg/㎡)以上の肥満の方はさまざまな病気を合併しやすく、動脈硬化もその中の一つです。いつも食べ過ぎてしまう方は腹8分目を意識して揚げ物や甘い菓子類などの高カロリーの食品を控えるようにしましょう[2]。

(2)減塩+カリウム摂取をして高血圧予防

リスクとなる高血圧を予防するためには塩分の摂取量を減らすことに加えて、体内の不要なナトリウムの排泄を促進するカリウムを積極的に摂取することをおすすめします。カリウムは、野菜類や果物類に豊富に含まれるため毎日の食事に積極的に取り入れるようにしましょう[2]。

(3)飽和脂肪酸摂取に気を付けて脂質異常症予防

肉類の脂身や、バターや生クリーム、牛乳などに含まれる乳脂肪には、血中LDLコレステロールを上げる働きのある飽和脂肪酸が多く含まれているので注意が必要です。肉類を多く食べる習慣がある方は、なるべく摂取を控え、特に脂身の多い肉は避けるようにした方が良いでしょう[3]。

(4)抗酸化物質を含む食品を摂取して活性酸素を除去

抗酸化物質とは、動脈硬化の原因となる活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑える物質のことです。代表的な抗酸化物質としてポリフェノールとカロテノイドがあります。習慣的に抗酸化物質を摂取できるように、比較的毎日の食事で取り入れやすいポリフェノールを含む緑茶、カロテノイドを含む緑黄色野菜や果物などを積極的に取り入れてみましょう[4]。

怖い病気に繋がる動脈硬化を放置しないで!

動脈硬化を予防するには、今回ご紹介した食事改善のポイントのみではなく、有酸素運動の実施や禁煙など生活習慣全体を見直すことが大切です。この機会に自分の生活習慣を見直し、早期発見ができるように定期的に健康診断を受けましょう。

【参考文献】(すべて2022年4月28日閲覧)※外部サイトに遷移します

[1]厚生労働省:e-ヘルスネット|動脈硬化

[2]厚生労働省:日本人の食事摂取基準2020年版|高血圧

[3]厚生労働省:日本人の食事摂取基準2020年版|脂質異常症

[4]厚生労働省:e-ヘルスネット|抗酸化物質

【プロフィール】管理栄養士 落水陽香里

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調剤薬局の管理栄養士として栄養指導業務を経験後、フリーランス管理栄養士として独立。糖尿病や高血圧などで厳しい食事制限がある方を対象に「どんな状況でも食事を楽しめるような栄養指導」をコンセプトに個別の食事サポートしている。また、管理栄養士にとって就職後スキルアップする場が少ないことを痛感し、自信を持って栄養指導をするための専門家向け通信講座を開講中。

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

リンクアンドコミュニケーションは、最新の健康情報の発信や健康課題を解決するサービスを提供します。最新の健康情報を医療・健康分野の専門家が評価し、コメント付きで紹介するサービス「HEALTH NUDGE」もチェックしてみてください。

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