2022.05.10
【特集】連休疲れスッキリ解消!簡単リセット術
ゴールデンウィークが明けてひと段落、皆さんは連休をどのように過ごしましたか?家でゆっくり過ごした方もいれば、アクティブに過ごした方、思い思いに過ごし、リフレッシュできたのではないでしょうか。
しかし、連休が明けて日常生活に戻ると、なんとなくだるい、眠れないなど、なんだか疲れが残っているような…。
そんなあなたに必見!今回は、疲れを溜めてしまう食習慣と疲労回復の方法についてご紹介します。連休中に崩れてしまった生活リズムを上手に整えていきましょう。
「主食の抜きすぎ」が疲労の原因!?食事内容の「見える化」で簡単チェック
原因不明の疲れは糖質オフの影響かもしれません(写真: CORA/PIXTA)
季節の変わり目や生活リズムの変化、新生活に会社での異動や昇進……。気づかずに心身ともに疲労が蓄積してしまっているということはよくあるものです。休日をうまく使って休みたいのだけども、なかなか疲労が回復しないまま月曜日を迎えるなんてことも多いでしょう。睡眠時間もそれなりに確保しているつもりなのに、今一つ体調がすぐれない。
そんなときにはまず食事を見直すことが王道です。栄養士、フードアナリストで新著『何もしない習慣』を上梓した笠井奈津子氏が、食事の採り方や考え方について解説します。
原因不明の疲労感があるときは食事内容を確認
普通に睡眠を取り、とくにストレスも感じていないにもかかわらず原因不明の疲労感がある……。そんなときは「食事内容」を3日分ほど抜き出して詳しく振り返ることをおすすめします。
食事バランスのよさを見るにはさまざまなチェック法がありますが、判断基準が簡単でシンプルなほど思考と生活にゆとりができるので、私は食事内容を「主食」「主菜」「副菜」の3つで考えています。これは基本中の基本の考え方ですが、基本ゆえに最低限押さえるべきものだともいえます。
分類の仕方は次の通りです。
主食…ごはん、パン、麺など(炭水化物の供給源)
主菜…魚、肉、卵、大豆・大豆製品を主材料とする料理(たんぱく質の供給源)
副菜… 野菜、芋、きのこ、海藻などを主材料とする料理(ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源)
食事内容の記録に役立つ「9マスリスト」(画像提供:KADOKAWA)
自分自身の「行動ログ」を記録して判断する
最適な主食の量にはいろいろな考え方がありますが、まずは自分自身の「行動ログ」を毎日記録しておきましょう。それを判断軸にすることができます。
例えば、主食を抜いたときに「疲れやすい」「間食の頻度が高い」「集中できていない」などの記述があれば、いまよりも少し量を増やしたほうがいいでしょう。試しにしっかり食べた日はどうなのか、気持ち控えめに食べた日はどうなのか、その違いを比べてください。
また、便秘気味なら、おそらく主食を抜きすぎています。炭水化物は悪者のように思われることがありますが、糖質と、食物繊維という素晴らしい栄養素が合わさったものが炭水化物です。ごはんは食事に占める容量が多く、主食をいたずらに抜くと、食物繊維の量がごっそり減ってしまい、お通じが悪くなりやすいわけです。
最近、脳腸相関というキーワードがよく聞かれるようになりました。緊張やストレスを感じるとお腹が痛くなるなど、体と心のつながりを感じることは日常にもあると思います。ここでのポイントは、腸と脳は密接に影響を及ぼし合っていて、腸内環境が脳の活動にも影響を及ぼすということ。メンタルや仕事のパフォーマンスにも影響があるものとして、「たかが便秘」と放置しないことが大切です。
基本的に摂取するエネルギーが減ると、体は筋肉を分解してでもエネルギーを得ようとするため、代謝が落ちていきます。そうして筋肉量が減ると、さらに代謝が落ちてしまう。特に40歳以降はなにもしなくても筋肉量が落ちていくので、食べないのはとてももったいない行動ともいえます。
また、食事の9マスリストと1日の行動を併せて見ることで、「朝食を食べた日は暴飲暴食していない」「昼をサラダだけにするより、しっかり食べたほうが夕食を食べすぎずかえってやせている」というように、自分にとっての快適な量や食事のタイミングがわかるようになります。
摂食行動の乱れがストレスの原因と気づかせてくれることもあり、生活全般の立て直しにもつながるはずです。
経営者たちが例外なく食事に気を使う理由
私は、このようなライフスタイルは一部の特別な人たちのためにあるのではなく、人生をよりよくしたいと望むすべての人たちのためにあるのだと考えています。少しの意識や投資で、それまでより高いパフォーマンスを出せるようになる、万人にとって大きなメリットが得られるものだと感じます。もちろん健康的な生活を優先すればするほど、慢性疾患や過度なストレスなどのリスクは必ず低下します。
そのためにも、これからは食事を軽んじるのはやめましょう。「食べすぎ」と同じように、「食べなすぎ」もよくありません。食事の乱れはほかのさまざまな乱れにつながっていくので、食事の9マスリストのすべてのマスがしっかり埋まっているかを基準に、食事内容をチェックするのをおすすめします。
一方で、毎食しっかり9マスを埋めることを考えるのがストレスになっては元も子もありません。食事は生活の一部ですから頑張り続けないことも大切。食事コンサルでも、「いまは頑張らずに休んでください」と惣菜の買い方の話だけに終始することもあります。ただし、「いつも気にしない」のと「今日は食事のことを考えるのは休もう」というのは大違いだということを、ぜひ意識してほしいと思います。
生活と仕事のパフォーマンスを上げるためには、食事のタイムマネジメントも欠かせません。ただ、3食とも規則正しい食生活を送るのはなかなか難しいものです。せめて1食だけでもタイムマネジメントをするとしたら、私のおすすめは夕食です。
食事の時間は健康的な食生活を考えるうえで重要な要素ですが、朝食と昼食は少々時間がずれ込んだり、食べすぎたりしてもそこまで問題にはなりません。ですが、ひとたび夕食の時間がずれ込むと、悪循環の起点になりやすいのです。「夕食を制する者がすべてを制す」といってもいいほど、1日の最後に摂る食事時間は体に大きな影響を与えています。
食事だけじゃない!疲労回復のためのアプローチ その1「夜ストレッチ」
1日の疲れを夜にリセットしませんか?就寝前のストレッチは、ダイエットだけでなくストレス解消にもよい影響を与えるそう。リラックス効果が高まり、質のよい睡眠を得られるようになるかもしれません。ベッドで寝ながらできるストレッチをご紹介します。
寝る前のストレッチがおすすめの理由
◇ 質の良い睡眠が期待できる!
就寝前にストレッチを行うと、眠りが深くなり、翌朝の目覚めもすっきりするといわれています。これは、ストレッチをすることにより、血流が改善や副交感神経の正常化が促されると考えられているためです。
◇ 1日の疲れをリセット!
また、ストレッチによって心身ともにリラックスすると、副交感神経のスイッチが自然とONに。睡眠不足が解消されるだけでなく、睡眠中に消化促進され腸内環境が整うなどの効果が期待できます。
体の機能が正常化して代謝が向上することで、太りにくい体質へ変化していくといわれているんですよ。
寝ながら簡単ストレッチ5選
◇ ストレッチ1:腰を伸ばすストレッチ
(1)仰向けに寝転がり、両腕でしっかりと両膝を抱え込みます。
(2)抱え込んだ膝を、ゆっくりと胸の方へと引き寄せます。
(3)限界まで引き寄せたら、20秒キープ。
(4)ゆっくりと体の力を抜き、仰向けの姿勢に戻します。
(5)(1)〜(4)の動作を、20秒×3セットを目安に行いましょう。
◇ ストレッチ2:お尻のストレッチ
(1)仰向けに寝転がり、右足を左の膝をまたぐように置きます。このとき、左足は床から浮かないように気をつけましょう。
(2)右膝をゆっくりと床へと近づけます。右足の付け根の筋肉が伸びていることを意識しながら、20秒キープ。痛みを感じる場合は中止しましょう。
(3)ゆっくりと元の位置へ戻し、左足も同様に行います。
(4)左右2回ずつを目安に行いましょう。
食事だけじゃない!疲労回復のためのアプローチ その2「呼吸筋ストレッチ体操」
朝晩の気温差や外と室内の温度差が激しくなると、自律神経のバランスを崩しやすくなります。「身体が重い」、「胃腸の調子が悪い」など、体調不良を感じる人も多いのではないでしょうか。
自律神経のバランスを整えることは健康に繋がっていきますが、そのためには日常から疲労をためずリラックスできるよう、よい呼吸法を身に付けることが体に良いといわれています。
今回は、いつでも、どこもでも簡単にできる!呼吸を整える『呼吸筋ストレッチ体操』をご紹介します。
呼吸筋ストレッチ体操とは?
呼吸筋とは、呼吸をするために必要な筋肉の総称です。呼吸筋ストレッチ体操は、呼吸筋を伸展させながら収縮させることで、呼吸を楽にする作用が期待できます。
呼吸筋ストレッチ体操をはじめましょう!
室内でいつでも気軽に始められる呼吸筋ストレッチをご紹介します。この体操は、繰り返し行うのが効果的!それぞれ3~10回ずつ1日3回程度行うことを目安にしてください。
◇ 肩の上げ下げストレッチ
(1)足を肩幅ぐらいに開き背筋を伸ばしてリラックスします。
(2)鼻から息をゆっくり吸いながら、両方の肩をゆっくりと上げていきます。さらに息を吸いながら肩を後ろに回していきます。
(3)息を吸いきったら口からゆっくりと吐きながら、肩の力を抜いておろし1の姿勢に戻り背筋を伸ばしてリラックスします。
◇ 息を吸う胸の呼吸ストレッチ
(1)両手を胸の上部にあてて息をゆっくり吐きます。
(2)ゆっくり息を吸いながら、持ち上げる胸を手で押し下げるようにします。
(3)息を吸いきったら、1と同じ姿勢に戻しながら、ゆっくりと口から息を吐きます。
いかがでしたでしょうか?
食事を客観的に見直すことで、思いがけず色々なことが見えてくるかもしれませんよ。
今年度は始まったばかり!自分をメンテナンスしながら仕事もプライベートも楽しみましょう♪
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