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2019.03.12

たくさんとればキレイになるわけじゃない!? 大豆イソフラボン


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「大豆イソフラボン」ってみなさんご存じですか? ほとんどの方がご存知ですよね。
大豆イソフラボンとは、植物エストロゲンのひとつといわれていて、その化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)と似ていることから、女性がとるべき栄養素の代表格のようにいわれています。
しかし、この大豆イソフラボン、「とればとるほどよい!」と思いがちですが、もしも、特定保健用食品やサプリメントを摂取している場合はちょっと注意が必要かもしれません。

「大豆イソフラボン」 ※外部サイトに遷移します

大豆イソフラボンは骨粗しょう症や乳がんのリスクを軽減させるという報告もあり、また、大豆イソフラボンが含まれる食品というのは、「豆腐」「ゆば」「納豆」「きな粉」「おから」「煮豆」といった日本の伝統食材であり、同時にカルシウム摂取にも有効な食品です。
しかし現在、「●●がよい!」と言われると極端にそれに特化した特定保健用食品ができたり、サプリメントでとったりと、最近では、過剰に摂取してしまうことが多々あります。

大豆イソフラボンにおいては、まだまだ、実験・研究段階のものが多く、「有効性と安全性についての議論は確立していない」というのが、内閣府食品安全委員会の見解です。むやみやたらと増やすのではなく、正しい知識をもとに、自分の摂取量を決めていく必要がありますね。

では、どれくらい大豆イソフラボンはとっていればいいのでしょうか?
★大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値を70~75 ㎎/日とする。
(大豆イソフラボンアグリコンとして)と食品安全委員会は示しています。

食品に含まれる大豆イソフラボンアグリコンの量の目安は下記のとおり。
・豆腐1丁(400g) → 81.2㎎
・納豆1パック(50g) → 36.8㎎
・油揚げ1枚(40g) → 15.7㎎
・豆乳1杯(200ml) → 52.1㎎
・みそ大さじ1杯(18g) → 8.9㎎

これを見るとわかりますが、「毎日豆腐を1丁食べなくちゃ!」とか極端なことはしなくてよい、ということですね! もちろん、この大豆イソフラボンアグリコン上限値(70~75㎎/日)を越えて、一度大量に摂取してしまったからと言って、すぐに健康被害に結びつくというものではありません。あくまで、この量を毎日欠かさず長期間摂取した場合の平均値としての上限値であり、普通の食品を普通量とっていれば何も問題はないとのこと。

注意すべきは、サプリメントや特定保健用食品などでイソフラボンを特別に付加してとっている場合です。ふだんから大豆製品をとっていないな~と思っている方は、サプリメントよりもまずは「納豆を1パック食べてみる」「豆腐(冷奴くらい)を食べてみる」とよいでしょう。
大豆は、植物性たんぱく質でありカルシウム等を豊富に含んだ食品。大豆製品を含む日本古来の食生活は、欧米型の食事形態に比べ、脂質やカロリー摂取が低く健康的。動脈硬化の予防や肥満予防にも役立っています。健康は1日にしてならず。一度だけたくさん摂取しても意味はなし! 日々の生活に上手に大豆製品を取り入れていきたいものですね!

文/おくだじゅんこ(管理栄養士)

広島生まれ。国立病院勤務の後、8年間にわたり株式会社ワコールに勤務。陸上選手から社員まで幅広く健康管理に携わる。2012年に再び地元広島へ戻り診療所の栄養士に。
自身が根っから食いしん坊☆自分自身の栄養管理に日々奮闘中!

イラスト/いしわたりきわこ

東京生まれ。テキスタイルデザイナーを経て、コピーライター、ライター、イラストレーターに。渾身の著書「駅弁の旅」、「ぜいたくはひとりごはん」共著に「東京ナチュラルスイーツ」、「おいしいごはんの店~自然派レストラン全国ガイド」などがある。

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

提供元:たくさんとればキレイになるわけじゃない!? 大豆イソフラボン|ワコール ボディブック

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