2024.11.21
ワインは高カロリーで低糖質〜ダイエット中の楽しみ方やおつまみも紹介〜
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。 ※外部サイトへ遷移します。
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「グラスに注がれた飲みごろのワイン」
このフレーズを聞いただけで、とても上質な気分になるのはなぜでしょう?
ワインには非日常的な気分を味わえる不思議な魅力があります。
約6000年前より造られているワインは、キリスト教の正典である「旧約聖書」などにも登場します。ワインは昔から様々な記録を残すほどに、人々にとって特別な飲み物だったようです。
そんなワインも、ダイエット中にはカロリーが気になると感じる方も多いのではないでしょうか?
たしかに、ワインを含めてお酒はカロリーの高い飲み物です。一方で、ワインは他のお酒と比べて糖質が低いという特徴を持っているのです。
そこで今回は、ワインの具体的なカロリーや糖質についてお話していきますので、どうぞ最後までお付き合いください。
赤・白・ロゼワインのカロリーと糖質
ワインは赤・白・ロゼの3つに色分けされていて、カロリーや糖質量が異なります。
このように3種類のワインを比べてみると、カロリーに大きな差はありませんが、ロゼワインだけ糖質が高いです。
実のところ、3種類のワインはぶどうの種類と作り方が異なります。
そしてロゼワインの糖質の高さは、製造過程で生じる発酵時間が影響するようです。
そもそも、ワインの製造には糖分を利用してアルコール発酵させる工程があるため、ビールや日本酒などのアルコールより糖質が低くなります。
そしてロゼワインは一般的に赤ワインの製造を短期化して作られるため、発酵に時間がかからず使われる糖分が少ないため、糖質が多くなると考えられています。
スパークリングワインはどう?
スパークリングワインのカロリーは銘柄によりますが、100mlあたりおよそ100kcalとほかのワインと比べて高めです。
一方、糖質も銘柄によるものの100mlあたり2g程度のものが多く見受けられます。
なぜカロリーが高めかといいますと、スパークリングワインは一次発酵させた白ワインやロゼワインに、酵母と糖分を加えて二次発酵させて作るからです。
発酵を促すために糖分を足すので、結果的に他のワインに比べるとカロリーが高くなってしまうのです。
ちなみにスパークリングワインというと「シャンパン」が有名ですが、シャンパンとはフランスのシャンパーニュ地方で、ワイン法に定められた方法を守って造られたスパークリングワインだけが名乗れる名称であることはご存知ですか?
またイタリアには「フランチャコルタ」、スペインには「カヴァ」という、厳しい規定に基づいて造られているスパークリングワインがあります。
ワインを飲むと太りやすい?ダイエットでの注意点
ワインをたくさん飲むと、体重増加の原因となります。
なぜならワインそのものにもカロリーがあり、一緒に食べる食事やおつまみも進みやすく、つい食べすぎてしまうこともあるからです。
さらにワインと相性のよい食べ物もチーズや生ハムなど高カロリーなものが多く、太る原因となる可能性が高いです。
したがって、ダイエット中にワインを楽しむときには、次のことに注意しましょう。
・1日2杯程度(200ml)など、目安量を決めて飲む
・一緒に食べる食事やおつまみは、低カロリーなものを選ぶ
なお、厚生労働省が示す指標によると、1日のアルコール摂取量の目安は純アルコールとして平均で20g程度が「節度ある適度な飲酒」とされています。
この量はワインに換算すると約2杯分(200ml)の量ですので、適度なアルコール摂取量という面から見ても、飲みすぎないように注意が必要です。
参考記事:チーズのカロリーは高く糖質量は低い〜ダイエットでの注意点を含め解説〜 ※外部サイトへ遷移します。
糖質制限中にワインはOK!
ワインは量に注意すれば、糖質制限中も楽しめます。
なぜなら、ワインはほかのお酒と比べて糖質が低いからです。
上の表を見ると、ビールや日本酒、梅酒と比べて赤、白ワインの糖質は低めであるとわかります。
しかし、ロゼワインは他のワインやお酒と比べて少し糖質が高いので、気になる方は赤、白ワインを飲むのがオススメです。
参考記事:ビールはカロリーと糖質が高くて太りやすい?〜他のお酒と比較して解説〜 ※外部サイトへ遷移します。
参考記事:焼酎のカロリー&糖質は高い?〜ダイエットにも良いのか比較をまじえ検証〜 ※外部サイトへ遷移します。
糖質ゼロのワインはあるのか
残念ながら、現在糖質ゼロのワインは見当たりません。
しかし糖質オフのワインは販売されています。サントリーの「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。糖質30%オフ」です。
このワインは複数の原酒をブレンドし、果実の旨味とコクを楽しめる仕上がりとなっています。酸化防止剤を使用していないのも嬉しいですね。
もちろん飲みすぎれば糖質の過剰摂取につながりますので、適量に留めつつうまく活用しましょう。
ワインに含まれる栄養素について
「ワインはお酒だから体に悪いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はワインにも健康に嬉しい栄養素が含まれます。
「赤ワインにはポリフェノールが豊富」という話を聞いたことのある方は、多いのではないでしょうか?
ポリフェノールは抗酸化物質(※)の1つで、動脈硬化の進行抑制が期待されています。
なお抗酸化物質とは、活性酸素の発生や働きを抑えたり、取り除いたりする物質のことです。
活性酸素は身体に必要な物質ですが、増えすぎると過酸化脂質を作り出し動脈硬化などを引き起こします。
そのため、抗酸化物質によって活性酸素の発生や働きを抑える必要があるのです。
ワインのおつまみには缶詰の活用がオススメ
お手軽に美味しいおつまみが食べられる、と話題の「缶つま」はワインにもぴったりです。
中でもオススメなのは、いわしの缶詰です。
いわしは不飽和脂肪酸であるDHAやEPAが含まれており、ダイエットにもぴったりな食材(※)です。
(※)京都大学農学研究科の河田照雄教授らの研究で、EPA・DHA(魚油)には体脂肪の減少効果が期待できることが明らかになりました(マウス実験)
そしてDHAやEPAには血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させる働きがあるのも嬉しいですね。
そのままでももちろん美味しいのですが、トースターで軽く焼くとより美味しく食べられます。
参考記事:ツナ缶はダイエットの味方!~効果的な活用方法を管理栄養士が解説~ ※外部サイトへ遷移します。
まとめ
以上、ワインは糖質が低いため糖質制限中にも飲めるということ、ポリフェノールが含まれているので健康に有益な部分もあることがおわかりいただけたと思います。
しかしワインはカロリーが高いので、1日2杯程度(200ml)を目安にするとよいでしょう。
またおつまみもカロリーの低いものを選ぶと、ダイエット中にも安心してワインを楽しめます。オススメの缶詰もぜひ試してみてくださいね。
それでは当記事を参考に、ワインや食事を楽しんでいただければ幸いです。
【参考文献】※外部サイトへ遷移します。
株式会社枻出版 ワインの基礎知識
独立行政法人酒類総合研究所 お酒のはなし【特集:ワイン 1(概要)】
執筆者:管理栄養士 前間弘美
武庫川女子大学生活環境学部(現・食物栄養学部)食物栄養学科卒業。卒業後、委託給食会社や病院に勤務し、調理・献立作成・栄養管理・栄養指導などを担当。とくに病院勤務では、働き盛りの方が日々の血糖値や血圧、食事記録を手書きで行う手間を目の当たりにしてきた。身近なスマートフォンをベースにデジタルヘルスを展開することに可能性を感じ、より多くの方の生活習慣の改善に携わりたいという想いからシンクヘルス株式会社に入社。
記事提供:シンクヘルス株式会社
提供元:ワインは高カロリーで低糖質〜ダイエット中の楽しみ方やおつまみも紹介〜|【シンクヘルスブログ|シンクヘルス株式会社】