2023.11.21
りんごはダイエットに良い?糖質・カロリー・栄養から効果を解説
当記事を監修した専門家:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石香代子 、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
「りんごが好きなんだけど、ダイエット中に食べても大丈夫だよね?」
栄養があってヘルシーなイメージのあるりんご。かつて、りんごダイエットが一大ブームを引き起こした際には、試した方も多いのではないでしょうか。
しかし、りんごは果物です。一般的に果物には糖質が多く含まれるので、糖質制限ダイエット中の方は食べてよいのか悩むことも多いかと思います。
そこで今回はりんごの栄養面に注目しながら、ダイエットに良いかどうかを検証していきます。「効果的なりんごダイエットの方法」もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
りんごはダイエットに向いているのか
りんごは食べる量や時間によってはダイエットに向いているといえます。そこで、主な栄養やカロリー・糖質をみていきましょう。
りんごの糖質はやや多い
りんごの主な栄養成分は糖質です。それでは、りんごの糖質量について紹介いたします。
りんご1個には、約40gの糖質が含まれています。これは、ご飯お茶碗2/3杯とほぼ同じくらいの糖質量です。
他の果物とも比較してみましょう。
バナナの糖質量ほどではありませんが、キウイやスイカ、グレープフルーツと比べてもりんごの糖質はやや多めであるとわかります。
そもそも一般的に果物の主な成分は水分で、次に炭水化物です。炭水化物は糖質と食物繊維を合わせた栄養素で、糖質はブドウ糖やショ糖、果糖のことです。果物には果糖が多く含まれるので、糖質量が多いのもわかりますね。
参考記事:バナナを食べると太る・太らない?〜糖質などの栄養から効果まで徹底解説〜 ※外部サイトに遷移します
参考記事:キウイのカロリーと糖質は低い?〜栄養や健康効果も分かりやすく解説〜 ※外部サイトに遷移します
参考記事:スイカのカロリーと糖質は低い〜適量や栄養素も分かりやすく紹介〜 ※外部サイトに遷移します
参考記事:グレープフルーツのカロリーと糖質は低め〜効果的な食べ方・注意点なども解説〜 ※外部サイトに遷移します
糖質制限ダイエットには不向き?
糖質制限ダイエットにりんごが適しているかどうかは、何ともいえないというのが正直なところです。
なぜなら、りんごを食べる量によって摂取する糖質量が変わるからです。
りんご1個食べる場合の糖質量は約40gと多いですが、1/4個なら10g以下なので糖質制限ダイエット中に間食として食べられる量となります。
つまり糖質制限ダイエット中にりんごを食べるのであれは、間食として1日あたり1/4個までを目安にすると良いですね。
参考記事:糖質制限ダイエットって効果があるの?適切な食材と方法を徹底解説 ※外部サイトに遷移します
カロリーは?
りんごのカロリーは、100gあたり56kcalと低めです。ちなみにロールパン100g(約3個)は309kcal、チョコレート100g(板チョコ約2枚分)は550kcalなので、りんごのカロリーは低いことがわかりますね。
仮に、間食にりんごを食べる場合を考えてみましょう。
一般的に間食は1日あたり200kcal程度がよいとされています。しかし、ダイエット中は摂取カロリーの調整が必要不可欠です。間食のカロリーは多くても100kcalまでにすると、他の食事で調整しやすくなるのでオススメです。
ダイエット中の間食にりんごを食べる場合、1日1/2個までがよいでしょう。りんご1/2個だと約84kcal、1/4個では約47kcalなので、カロリー面でもダイエットに適していると言えます。
注目の栄養素を紹介
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」という有名な言葉があるように、りんごには健康に役立つ栄養素が含まれています。
そこで、とりわけダイエットに役立つ栄養素を2つ紹介いたします。
(1)水溶性食物繊維
りんごにはペクチンという水溶性の食物繊維が含まれています。
水溶性食物繊維は、水分を含むと膨らむので満腹感を得られます。りんごを適度に食べると食べ過ぎを防いでダイエット効果が得られるでしょう。
なおペクチンは皮に多いと言われていますので、りんごは皮ごと食べるとよいですね。
(2)プロシアニジン
プロシアニジンは、りんごに含まれる抗酸化物質です。抗酸化物質は体内に増えすぎた活性酸素の発生や働きを抑える働きをもちます。
さらにプロシアニジンは、脂質代謝や糖代謝を促進する効果が期待されています。まだ研究中の成分ですが、プロシアニジンが肥満や糖尿病を抑制してくれればダイエットにも効果が得られるでしょう。
参考記事:りんごの栄養成分と効能効果〜健康によいは本当なのか管理栄養士が徹底検証!〜 ※外部サイトに遷移します
夜りんごを食べたら太るのか
りんごは夜遅い時間に食べると太りやすいです。
なぜなら夜はエネルギーの消費量が少ないからです。エネルギー消費量が少ない時間にりんごを食べると、糖質がそのまま中性脂肪となり脂肪細胞に蓄積されやすいといえます。
りんごはできるだけ朝や昼など、活動量の多い時間帯に食べましょう。
参考記事:不眠は血糖値に影響する?糖尿病と睡眠の深い関係を徹底解説 ※外部サイトに遷移します
気になる!効果的なりんごダイエットとは
今回オススメしたいりんごの効果を活かせるダイエットは、朝食やおやつをりんごにする方法です。
かつて、一大ブームを巻き起こしたりんごダイエット。
りんごダイエットのやり方は、3日間りんご以外の食べ物は一切摂らず水かコーヒーだけを飲みます。りんごは、好きなだけ食べて良いのがルールです。
りんご1個が約168kcalなので、1日に10個食とべたしても1680kcal。個人差はあるものの、多かれ少なかれ体重は減るでしょう。
ただし、りんごダイエットのデメリットは、
「りんごに飽きてしまって続かない」
「りんごだけの3日間にストレスを感じて、終了したらたくさん食べてしまいリバウンドした」
という意見が多い点です。
さらに健康なダイエットを行うには、さまざまな食材をバランスよく食べることが大切です。りんごだけを食べると栄養バランスが崩れ、健康的に体重を減らすのは難しいと考えられます。
しかしすでにお伝えしたように、りんごには水溶性食物繊維やプロシアニジンといったダイエットに効果的な栄養成分が含まれています。そこで、朝食やおやつをりんごにする方法であれば、栄養バランスを崩さず、りんごの効能を活かせるでしょう。
たとえば、普段朝食にメロンパンやクロワッサンなどのパンを食べているのであれば、りんご1個に変えた場合おおよそ300kcalのカットができます。これだけで25日で1kgの減量、2ヶ月半で3kgの減量できる可能性があります。
おやつに置き換える場合のりんごの量は、1日1/4~1/2個にしてくださいね。
参考記事:メロンパンのカロリー・糖質は高い?~ダイエット中の注意点などポイント解説~ ※外部サイトに遷移します
オリジナルレシピを紹介
「毎日りんごをそのまま食べると飽きてしまう…」そんな時は、一手間加えるのもお勧めです。
【りんごのジンジャーゼリー】
生姜を加えることで体を温めて血行を促進し、代謝をあげて痩せやすい体作りに役立つレシピをお教えします。
【作り方】
(1)ゼラチンは大さじ1の水でふやかしておく
(2)1センチ幅の角切りしたりんごをレモン汁を入れた水にくぐらせ、しょうがは細かいみじん切りにする
(3)鍋に水400cc・しょうが・ラカントを入れて火にかけ、沸騰直前で火を止めて(1)のゼラチンを加えて混ぜ、あら熱を取る
(4)器に水気を切ったりんご・(3)を流し入れ、冷蔵庫で冷やし固めたら完成
まとめ
以上、りんごがダイエットによいかどうかは、食べる量や時間帯が影響するとわかりました。
ポイントをまとめます。
そしてりんごをダイエットに活用する場合は、朝食やおやつをりんごに置き換える方法がよいでしょう。
当記事を参考に、りんごを楽しみながら健康的なダイエットに繋げていただけると嬉しいです。
参考文献 ※外部サイトに遷移します
日本食品成分表 2021年 八訂 医歯薬出版編
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石香代子
山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、シンクヘルス株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。
記事提供:シンクヘルス株式会社
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提供元:りんごはダイエットに良い?糖質・カロリー・栄養から効果を解説|【シンクヘルスブログ|シンクヘルス株式会社】