2023.04.18
ラカントのカロリー&糖質はゼロ?~気になる味やダイエット活用法まで解説~
当記事を監修した専門家:管理栄養士 松原知香、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
「甘くしたいけどカロリーと糖質は上げたくない」
「カロリーゼロの人工甘味料は体に悪いから使いたくない」
このように悩んでいる方には、天然素材の甘味料「ラカント」がオススメですよ。
砂糖と同じくらい甘いのに、カロリーと糖質を抑えることができます。
そこで今回は、ラカントの気になるカロリーと糖質や、ダイエット中の活用法について解説します。
ラカントを使った糖質オフスイーツレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ラカントのカロリーと糖質~糖質ゼロではない~
ラカント100gあたりのカロリーはなんと0kcal、糖質は99.8gです。
普通の砂糖(上白糖)100gあたりのカロリーは391kcal、糖質が99.3g(利用可能炭水化物計の値)なので、砂糖のかわりにラカントを使うと大幅なカロリーオフになりますね。
一方、糖質は100g中99.8gあり、一見すると糖質オフにはできないように思えます。しかし、ラカントの糖質はほとんどがエネルギーとして利用されないエリスリトールという成分です。
エリスリトールは糖質に分類されますが、小腸から吸収されたあとすぐに排出されます。そのため、ラカントの糖質は成分表示があるものの、一般的なご飯やパンに含まれる糖質とは異なって血糖値に影響しにくいのです。
参考記事:砂糖のカロリー&糖質は本当に高い?~砂糖を摂ると太るのか徹底検証〜 ※外部サイトに遷移します
原材料の安全性はどうか
そもそもラカントは、せっけんや消毒液でおなじみのSARAYAが販売する甘味料です。その原材料は自然由来のものであるため、安全性が気になる方でも使えますよ。
ラカントの原材料はラカンカエキスとエリスリトールです。ラカンカとはウリ科の果実で、その甘味はなんと砂糖の300~400倍といわれます。
また、エリスリトールはトウモロコシなどを発酵させて得られる甘味料であり、甘味はショ糖の70%ほどですが、糖質の中で唯一カロリーがゼロなのです。
人工的に作られた甘味料は体に悪いというイメージですが、ラカントに含まれるラカンカエキスは古くから漢方薬として親しまれてきました。さらに、エリスリトールは私たちの体にも存在し、かつ自然にある材料から作り出されているため、体に悪影響はほとんどないといえるでしょう。
ラカントを使うメリット
ここまで、ラカントのカロリーや糖質、原材料について解説しましたが、実際に使ったときのメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
いつもの甘さでカロリーオフできる
ラカントの特徴はカロリーだけでなく、甘さの感じ方です。市販されているカロリーゼロの食品で使われる人工甘味料は、甘さは申し分ない一方で、口の中にいつまでも残り続ける甘ったるさがデメリットとしてあります。
その点、ラカントに使われるラカンカの甘味は砂糖とよく似ているといわれ、料理やスイーツに使っても味を変えることなく、カロリーオフできますよ。
糖尿病でも食べられるのか
ラカントは、カロリーや糖質が気になる糖尿病の方でもお使いいただけます。
さらに、糖尿病の方が砂糖の代わりにラカントを使うことで、カロリーや血糖値の上昇を抑えられるだけでなく、さまざまな体の変化も期待できるようです。
動物試験の研究結果ですが、糖尿病のラットの餌にラカンカエキスを加えて観察したところ、インスリンの分泌量が増えたという報告があります。そのため、糖尿病の方にとってラカントは非常に利用価値の高いものだといえるでしょう。
糖質制限ダイエット中に食べてもいいのか
ラカントは糖質制限ダイエットをしている方にもオススメですよ。
なぜなら、ラカントの糖質はカロリーがゼロだからです。
糖質制限によるダイエットは、エネルギー源を糖質から中性脂肪に変化させ、体に貯蔵されている脂質を分解します。
ラカントを食べることで糖質を摂取することにはなりますが、そのほとんどはカロリーがゼロのエリスリトールであり、糖質制限ダイエットのメカニズムは崩れないと考えられます。
そのため、ラカントは糖質制限ダイエット中において砂糖の代替甘味料として活用できるのです。
ラカントのデメリット
カロリーゼロで糖質も実質的にオフできる、夢のような甘味料であるラカントですが、調理のうえではいくつか欠点があり、工夫が必要です。
ラカンカ由来の色がある
スーパーやドラッグストアに売っている「ラカントS」は茶色で、これは原材料であるラカンカ由来の色素です。
そのため、たとえば生クリームに入れたときに少し色がついてしまいます。その場合は、砂糖のような白さの「ラカントホワイト」を使うと、素材の色を損なうことなく調理できますよ。
冷やすと結晶化する場合がある
ラカントをたくさん入れて冷やした場合、結晶化したラカントがでてきてしまい、ジャリジャリとした食感が残ってしまいます。
入れすぎないよう量を調節したり、ラカントシロップを活用するとよいでしょう。
カラメルは作れない
プリンによく使われるカラメルは砂糖と水を煮詰めて作りますが、残念ながらラカントではカラメルを作れません。ラカントは、カラメル以外に砂糖の代わりとして使いましょう。
ラカントを使った糖質オフスイーツレシピ
【レモン香る爽やかヨーグルトケーキ】
※パウンドケーキ型に型紙を準備する
※オーブンを170度に予熱する
【作り方】
(1)ボールに★以外の材料を入れてよく混ぜる
(2)★ビニール袋に入れて空気を含ませるように振る
(3)(1)に(2)を入れてよく混ぜる
(4)型に流しいれて、予熱したオーブンで40分焼く
(5)焼けたら型から外して冷まし、シロップをまんべんなく塗って完成
【ポイント】
・ヨーグルトとレモンを使い、まるでチーズケーキのような香りが楽しめる
・油が少ない代わりにシロップを塗ってしっとりさせる
まとめ
ラカントは砂糖と同じ甘さなのにカロリーはゼロ、含まれている糖質もエネルギーを作らないため、糖質制限ダイエット中の方にオススメの甘味料です。
また、砂糖のように血糖値が急激に上がる心配もないので、糖尿病の方にもお使いいただけます。調理するときの注意点を押さえておけば、いつもの砂糖と変わらずに使えますよ。
今回ご紹介したレシピは、ラカントを使ったほかにカロリーと糖質を抑えるよう工夫しているので、ぜひ作ってみてください。
それでは、当記事を参考に普段の食事でラカントを上手に活用しましょう。
【参考文献】※外部サイトに遷移します
SARAYA ラカント学術情報 「砂糖代替甘味料:羅漢果(ラカント)」Functional Food 2008:2(1)32-38
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士 松原知香
宮城学院女子大学食品栄養学科卒業。幼少期、入院中に絶食を経験し食べて健康に過ごす大切さを感じて管理栄養士を目指す。卒業後は食品メーカーにて介護食の営業に従事。病院や老人ホームの管理栄養士をはじめ医師、看護師、薬剤師への商品紹介や研修会を通して、業務上での悩み解決や患者様・利用者様のQOL(生活の質)向上に尽力。情報にあふれた現代で「誤った情報に惑わされずに、日々の食事を楽しめる人を増やしたい」という思いからH2株式会社に入社。
記事提供:H2株式会社
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提供元:ラカントのカロリー&糖質はゼロ?~気になる味やダイエット活用法まで解説~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】