2023.04.09
体に悪いは本当?メープルシロップの糖質について~砂糖やはちみつと比べました~
当記事を監修した専門家:管理栄養士 大熊麻未、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
芳醇な香りのメープルシロップは楓の木の樹液を煮詰めたものです。
カナダの国旗に楓の葉が描かれているのは有名ですが、世界で生産されているメープルシロップの約8割がカナダ産であることを考えるとうなづけますね。(近年では日本でも生産されているのですよ!)
さて、日本ではホットケーキのお供として使うことの多いメープルシロップですが、糖質やカロリーはどれほどなのでしょうか。
というわけで、今回はメープルシロップの糖質とカロリーについて解説します。後半に管理栄養士監修のレシピもあるので、ぜひ最後までお付き合いください。
メープルシロップの糖質量とカロリー
それではさっそく見ていきましょう。
上の表のとおり、メープルシロップ100gあたりのカロリーは266kcal、糖質は66.3g(差引き法による利用可能炭水化物)です。
メープルシロップのもっともメジャーな食べ方は、パンケーキにかけることだと思いますが、パンケーキ1枚につきメープルシロップは大さじ1杯ほど使います。
メープルシロップは瓶入りのものが多く、そのまま掛けると使いすぎになりがちですので、計量する習慣を付けられるとよいですね。
ちなみに、メープルシロップが楓の樹液なのは有名ですが、実は採取したときはまるで水のようにサラサラとした状態なのです。採れたての味も気になりますね!
砂糖やはちみつとの比較!糖質量は違うのか
上の表のとおり、メープルシロップは砂糖やはちみつと比べると、カロリーと糖質が低いです。その理由はメープルシロップに含まれる水分量の多さで、重量の約3割ほどが水分だからです。
とはいえ、一般的な食品と比べると糖質は多いので使いすぎには注意しましょう。
参考記事:砂糖のカロリー&糖質は本当に高い?~砂糖を摂ると太るのか徹底検証〜 ※外部サイトに遷移します
メープルシロップは糖尿病の原因になる?
メープルシロップに限ったことではないですが、糖質の摂りすぎは糖尿病発症の大きな要因です。
なぜなら糖質の大量摂取は、食後の血糖値を急に上げる要因となるからです。
先ほどもご説明した通り、メープルシロップは砂糖と比べるとカロリーと糖質は低いですが、一般的な食品のなかでは高いほうに入ります。
糖質は体を動かすエネルギー源になりますが、摂りすぎは糖尿病や肥満をはじめとする生活習慣病の引き金となります。
そのため美味しいからといって滴るほど使うのではなく、適量摂取を心がけましょう。
糖質制限中はメープルシロップとはちみつのどちらがいいのか
同じ量を使うならば、はちみつよりもメープルシロップのほうが糖質を抑えられるので、ホットケーキにかけるときはメープルシロップを選ぶとよいでしょう。
しかしメープルシロップは特有の香りがあるため、用途次第でははちみつの代わりとして使いにくいというのが正直なところ。
はちみつはボツリヌス菌があるので1歳未満の子供は食べられませんが、メープルシロップはそのような心配はないようです。
乳児にも使えて、自分の糖質オフにもなるから一石二鳥ですね。
さて余談ですがメープルシロップは収穫時期や煮詰める工程により、風味や味わいがかなり異なります。一般的には5段階に分かれており、色味の薄いものは香りも味わいも淡白で、色味の濃くなるにつれて重厚感のある香りと味わいと言われています。
その辺も考慮した上で使い分けられると、糖質オフをしながら料理を楽しめそうですね。
メープルシロップは砂糖より太りにくい?
こちらも同じ重量を使うのであれば、砂糖よりもメープルシロップのほうがカロリーも糖質量も少ないため太りにくいです。
しかし、注意の必要なポイントがあります。
どのような時かというと、量は量でも「大さじ1杯使う」などという表現のときです。
大さじ1杯の中にメープルシロップは21g、砂糖は9g入り、それぞれカロリーは56kcalと35kcalとなります。
つまり軽量スプーンや軽量カップではかると、メープルシロップのほうが多い量となりカロリーが高くなるので注意しましょう。
糖質制限中でも食べられるメープルシロップレシピ
【ヘルシーだけど絶品!甘辛ヤンニョムチキン】
【作り方】
(1)ボールにヤンニョムのタレをすべていれて混ぜる
(2)鶏ささみは1口大に切り塩コショウ、酒、メープルシロップで下味をつけてから片栗粉を2回に分けてまぶす
(3)フライパンにゴマ油をひいて(2)を揚げ焼きにする
(4)火が通ったら(1)のボールにいれてタレを絡める
(5)皿に千切りキャベツと(4)を盛り付け、白ごまをかけたら完成
【ポイント】
・下味にメープルシロップを使うとささみがパサパサにならずジューシーに!
・片栗粉を2回に分けるとまんべんなくつく
まとめ
以上、メープルシロップの糖質とカロリーについて解説しました。
メープルシロップは砂糖やはちみつと比べると糖質もカロリーも少なめですが、一般的な食品の中では多めなので食べる量には注意が必要だとわかりましたね。
また砂糖の代わりに料理に使うこともできて、砂糖とは違う繊細な味わいの一品に仕上がりますのでぜひお試しください!
それでは、当記事が皆さんの健康作りに役立てれば幸いです。
参考文献
食品成分データベース
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士 大熊麻未
十文字学園女子大学人間生活学部 食物栄養学科卒業。卒業後は一般企業にてOEM開発や外食事業に従事。その後は学校給食に携わり、食物アレルギーや衛生管理の指導にあたる。また生活習慣病予備軍の方に向けた保険指導を行い、検査数値改善のサポートに尽力する。
記事提供:H2株式会社
【合わせて読みたい】
中華料理の人気メニュー「八宝菜」のカロリーと糖質はどれぐらい?~管理栄養士考案のヘルシーレシピ付き~
パクチーの栄養と効果~美容と健康に良い成分や効果的な食べ方をご紹介~
満腹になるのに太りにくい!ダイエットにいい食べものランキング~選び方も徹底解説~
提供元:体に悪いは本当?メープルシロップの糖質について~砂糖やはちみつと比べました~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】