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2023.04.03

あなたの尿酸値は大丈夫?!基準値と気を付けたい生活習慣について管理栄養士が解説!


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「尿酸が高いとどうなるの?」
「尿酸値が高いといわれたが、何に気をつけたらいいのかわからない。」
そんな疑問をお持ちではありませんか。

実は、尿酸値が高い状態を放置してしまうとさまざまな病気を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

尿酸値が高い状態を“高尿酸血症”といいますが、この記事では、知っておきたい高尿酸血症の基本や高尿酸血症にならないためのポイントを解説します。尿酸値が気になっている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。

そもそも“尿酸”って何?

尿酸とは、肝臓で生成される代謝物のひとつです。尿酸は食べ物からつくられるプリン体と、細胞内にある核酸の分解でできるプリン体が原料となって作られます。診断基準として血液中の尿酸値が男女問わず7.0mg/dlを超えると“高尿酸血症”と診断されます。
日本の高尿酸血症の患者数は、戦後の食習慣の変化に伴って年々増加しています。2010年頃には成人男性の20~25%が高尿酸血症と認められている状況です。高尿酸血症患者のおよそ80%は高血圧や肥満、脂質異常症といった複数の生活習慣病が重複するケースが多いこともわかっています[1-3]。

高尿酸血症を放置してしまうことで、さまざまな病気になる可能性が高まります。一体どのような病気になってしまうのでしょうか。

高尿酸血症を放置してはいけない!影に潜む恐ろしい病気とは?

実は、高尿酸血症は尿酸値が高いだけでは自覚症状はほとんどありません。しかし、自覚症状がないからといって放置して悪化させてしまうと、血液中の尿酸が結晶化してしまいます。この結晶化した尿酸は、さまざまな場所で炎症を起こしかねません。例えば、関節で炎症を起こした場合には“痛風”になり、かなりの痛みを生じます。そのほかにも“尿路結石”や慢性間質性腎炎による“腎不全”も引き起こす可能性があります[3]。

では、高尿酸血症は何が原因となって発症するのでしょうか。

高尿酸血症の原因は“生活習慣”にある

高尿酸血症は尿酸が余分に作られたり、尿酸がうまく排泄されない、およびその両方が重なることで発症します。これらの原因は、食事、飲酒、運動などの生活習慣が大きく関与しており、尿酸のもととなる“プリン体”を増やさないような食事、体から尿酸をうまく排泄させることが重要です[4]。

それでは、どのように生活習慣を正せばよいのでしょうか。

生活習慣で気を付けたい4つのポイント

高尿酸血症における生活習慣で気を付けるべき4つのポイントを解説します。すぐに実践できるものもあるため、ぜひ参考にして下さいね。

プリン体が多い食品の摂取を控える

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尿酸を作るもととなる“プリン体”の摂取は極力控えましょう。プリン体を多く含む食品は主に肉やレバーなどの内臓、ビール、卵、魚卵などがあげられます。しかし、これらの食品を決して食べてはいけないわけではありません。過剰な摂取を制限するために特にプリン体の多い食品に気をつけるようにしましょう。例えば、肉食が多くならないように意識したり、特にプリン体の多いレバーなどの動物の内臓は控えるよう心がけるとよいでしょう[3,4]。

アルコールを控える

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最近は“プリン体ゼロ”といった商品も売られていますが、実はアルコール自体に尿酸の産生が多くなると同時に尿酸の排泄を抑制する働きがあります。そのため、どのような種類のお酒であっても節酒または禁酒するよう心がけましょう。
そして、アルコールは食欲を増進させてしまうため肥満へつながりやすくなります。そのため、お酒も適正量にとどめることが大切です。アルコールの1日の目安量は、日本酒1合、ビール500ml、ウイスキーダブル1杯(60ml)まで、そして週に2日以上の休肝日を設けるようにしましょう。
さらに水分の摂り方、おつまみにも注意すべき点があります。アルコールを飲む際には水を一緒に飲むようにし、尿量を増やすことで尿酸の排泄を促すよう心がけましょう。そして、おつまみは焼き鳥や卵焼きなどといったプリン体を多く含む食品も多いため、選び方を意識することも大切です[3,4]。

食べ過ぎに気をつける

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肥満は体内でのプリン体の合成を増加させます。まずは、肥満の原因となる食べ過ぎに気をつけましょう。脂っこい食べ物や炭水化物の摂り過ぎは肥満につながりやすいため、注意が必要です。例えば、ラーメンにご飯や、パスタを食べた後にケーキを食べるなどの脂っこい食事や炭水化物に偏った食生活をしていないか、振り返ってみましょう[3,4]。

水分を適量摂る

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水分をたくさん取ることで尿量を増加させ尿酸の排泄を助けることができます。一気にたくさん飲むよりも、コップ一杯の水をこまめに摂るよう心がけましょう。特に水分が不足しやすい、入浴後と就寝前に摂るのもおすすめです。
ただし、ひとつ注意すべきことがあります。水分補給の際には、ジュースや牛乳、アルコール飲料ではなく、必ず水またはお茶のどちらかで摂るようにしましょう[3,4]。

高尿酸血症についての疑問は医師に相談を

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高尿酸血症は自覚症状がほとんど見られませんが、放置することで痛風や尿路結石などといった病気を引き起こしてしまいます。肉や卵などのプリン体が多い食品やアルコール飲料、炭水化物、脂質の摂りすぎに注意したり、水をこまめに摂取するよう心がけることが大切です。
もし尿酸値や高尿酸血症ついて気になることがあれば、かかりつけの医師に必ず相談するようにしましょう。

【参考文献】(すべて2022年2月7日閲覧)※外部サイトに遷移します

[1] 厚生労働省:e-ヘルスネット,プリン体

[2]日本痛風・核酸代謝学会:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版

[3]厚生労働省:e-ヘルスネット,高尿酸血症

[4]厚生労働省:e-ヘルスネット,高尿酸血症の食事

【プロフィール】歯科管理栄養士×健康・食品ライター 石川 桃子

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歯科医院で専属管理栄養士として勤めており、歯の不調をはじめとするさまざまな症状に対し、一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事・栄養指導を行っている。加えて、食べる入り口となる≪お口の健康=身体の健康≫を伝えたい、毎日の食事で健康になるための正しい知識を発信したいという想いから、健康・食品ライターとしても活動を続けている。

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記事提供:リンクアンドコミュニケーション

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