2023.03.22
糖尿病とプロテインの美味しい関係を解説~おすすめプロテインもご紹介~
当記事を監修した専門家:管理栄養士 大熊麻未、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
最近では筋肉トレーニングをしていない人でも、栄養補給や美容目的などでプロテインを飲む人が増えています。
糖尿病の方にとっても効果を期待して、「プロテインを飲んでみようかな?」と思われる方も多いのではないでしょうか。一方で「プロテインは甘いと聞くし、飲んでいいのかな?」と不安の声も聞こえてきます。
そこで本記事では甘いものが大敵とされている糖尿病とプロテインの関係について解説していきます。オススメのプロテインも紹介いたしますので、ぜひ最後までお読みください。
そもそもプロテインとは
皆さんご存じのとおり、プロテインはたんぱく質のことです。
肉や魚や卵に代表されるたんぱく質と同じ栄養素です。
プロテインは抽出される成分によって3種類に大別されます。牛乳などのたんぱく質からできる「ホエイプロテイン」と「カゼインプロテイン」、大豆のたんぱく質からできる「ソイプロテイン」があります。
糖尿病でも甘いプロテインを飲んで大丈夫なのか
実は甘いプロテインであっても、糖尿病の方が飲めるほど糖質が少ないものはたくさんあります。糖質量が少ないものには、甘味をつけるのに人工甘味料を使用しているため血糖値への影響も少なく済みます。とはいえ総合的に見た健康面から人工甘味料の摂りすぎには注意してくださいね。
プロテインに含まれる糖質量は多くないの?
プロテインに含まれる糖質量は1食5g~15g以下のものが多いです。糖尿病をお持ちの方や食後の高血糖が気になる方は、血糖値の上昇を避けるために1食当たりの糖質量が10g以下のものを選びましょう。
しかし、アスリートや本格的にトレーニングをしている人向けの、あえて糖質を多く添加している商品もあるので注意が必要です。
糖尿病の人にはどのプロテインがオススメか
ずばりホエイプロテインです。
そもそも糖尿病の方がプロテインを摂ると
・糖質の吸収が穏やかになり、食後の血糖値上昇を抑える
・血糖値を下げるインスリンというホルモンの分泌を刺激して、血糖値を上げにくく、下がりやすくする
・食欲を増進するホルモンの分泌を抑えることで過食を防止する
のようなメリットがあります。
なかでもホエイプロテインは、上記に挙げたような働きがより顕著です。ゆえに、糖尿病をお持ちの方や食後の高血糖が気になる方には「ホエイプロテイン」をオススメします。
プロテインをとりいれよう
筋トレをしていなくてもプロテインは飲んで大丈夫です。
お腹が満たされるプロテインは糖尿病の食生活の大きな味方です。
また、食事が麺類に偏っているなど食生活が乱れがちの方は、たんぱく質が足りていない場合も多いですので栄養補給源としても最適です。
ただし飲むだけでは筋肉は付きません。プロテイン補給と筋トレを一緒に行うことで、よりいっそうプロテインの恩恵を受けられますよ。
小腹がすいたら間食に
「間食で甘いものが摂りたいけど血糖値は心配」、そのような時に血糖上昇を抑えながら、甘い味で心も満たされるプロテインは役立ちます。
罪悪感を抱えながら糖質が多くカロリーも高いお菓子を食べるのではなく、血糖値を気にせずに美味しく飲めてさらに栄養補給にもなる間食はいかがでしょうか。
プロテインは消化がゆっくりで腹持ちも良いので小腹がすいた時にはもってこいです。
血糖値が気になる朝食に
朝食の時間は夕食から時間が経っているため、エネルギーが不足しており糖の吸収が高まっています。さらに時間がなくご飯やパンだけといった食事内容ですと、たんぱく質も足りません。
すなわち食後の高血糖を招きやすい状態です。
そこで、プロテインの出番です。プロテインは単体でも血糖値が上がりにくいですが、ごはんやパンなどの炭水化物を食べる前に飲めば血糖の上昇を穏やかにしてくれます。
血糖値上昇を抑えてくれるだけではなく、手軽にたんぱく質を補給できるのも良いですね。
参考記事:おすすめプロテイン発表!~目的別の選び方から活用術までご紹介~ ※外部サイトに遷移します
プロテインダイエットはできる?
プロテインは1食100kcal~150kcal程ありますので、普段の食事にそのまま追加すると体重が増えるおそれがあります。
そこで、間食に食べている甘いお菓子やスナックを、ぜひプロテインに置き換えてみてください。
手軽にたんぱく質が補給できるうえに、菓子類に比べて摂取カロリーが減り血糖値の上昇が緩やかであるため、脂肪を溜め込むホルモンも出にくくなります。このようにプロテインを取り入れると減量効果が期待できますよ。
しかし、プロテインを食事1回分に置き換えてダイエットをすると謳っている商品は、おすすめできません。
なぜなら置き換えダイエット用の商品は、通常のプロテインよりも糖質量が多く添加されているものが多いからです。糖尿病や血糖値が高い方にとって、飲んだ後の血糖値を急上昇させる可能性があるプロテインは、リスクが高いため注意が必要です。
飲むときの注意点
たんぱく質をたくさん摂るというと、腎臓に悪いのではないかと気になる方もいらっしゃるでしょう。
実際のところ、たんぱく質の過剰摂取による安全性はわかっていません。そのため基本はお食事でのバランスを意識し、たんぱく質の不足分を補う目的で1日1~2杯としましょう。
肉や魚でたんぱく質をたくさん摂った時には飲む必要がありません。
またたんぱく質は一度に吸収できる量が限られており、摂りすぎたプロテインは脂肪として蓄えられてしまいますので、体重を確認しながら飲むとよいです。
しかし、現在すでに腎機能を指摘されている方は影響の出る可能性がありますので、担当医や管理栄養士と相談して飲めるかの判断をしてもらいましょう。
糖尿病で筋トレをしている人が飲む場合
糖尿病を持つ方は筋肉をつけることで血糖値が上がりにくくなりますので、筋トレはとてもオススメです。(※)筋肉はトレーニングにより傷つけられ、傷ついた筋肉を修復する過程で大きくなっていきます。
筋肉を修復する時の材料になるのがプロテインですので、1食の糖質は15g程度のものを選んで飲むと良いでしょう。
※著しい高血糖の状態での運動は危険ですのでお控えください。また、低血糖にご注意ください。
飲むタイミング
筋トレをしている方が飲む場合は、筋トレの後に飲むことをオススメします。筋肉修復のためには素早く栄養を補給してあげることが重要だからです。
また、筋トレをしている人が効率よく筋肉をつけるためには、筋トレをしない日でも日常的にたんぱく質が不足しないようにすることも大切です。
コンビニで手に入るおすすめプロテイン
例えばザバスの商品は430mlの大きなものでも、小さい200mlのものでも糖質は同じ10g程度、脂質が0gなのでカロリーは100kcal程度と低いです。
【ケース販売】明治 ザバス(SAVAS) ミルクプロテイン 脂肪 0 ココア風味 200ml×24本入 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
SAVAS(ザバス) MILK PROTEIN
また、種類が豊富なので飽きずに楽しめて、甘いものを食べたい時にもオススメです。
スッキリとした飲み口が好みの方は大きいサイズを、濃厚な味わいが好みの方は小さいサイズを選ぶとよいですよ。
まとめ
以上、糖尿病の方とプロテインの関係について解説しました。
プロテインは糖質が少ないものを選べば血糖値が気になる方でも安心して飲用できるとわかりましたね。
また、プロテインを飲むことで食後の血糖値を緩やかに上げたり、食べ過ぎ防止にもつながることがご理解いただけたかと思います。コンビニやスーパーで手軽に手に入るのでぜひ利用してみてください。
それでは、本記事がみなさまの健康管理に役立つと幸いです。
【参考文献】 ※外部サイトに遷移します
NewcastleUniversity Protein supplement helps control Type 2 diabetes
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士 大熊麻未
十文字学園女子大学人間生活学部 食物栄養学科卒業。卒業後は一般企業にてOEM開発や外食事業に従事。その後は学校給食に携わり、食物アレルギーや衛生管理の指導にあたる。また生活習慣病予備軍の方に向けた保険指導を行い、検査数値改善のサポートに尽力する。
記事提供:H2株式会社
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提供元:糖尿病とプロテインの美味しい関係を解説~おすすめプロテインもご紹介~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】