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2023.02.24

急にクラクラする「低血圧」食べてはいけないものはあるの?~症状から予防にオススメの食材までご紹介~


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当記事を監修した専門家:管理栄養士・松原知香、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します

「朝起きられない」「立ち眩みやめまいがつらい」

このような悩みをお持ちの方は、低血圧である場合が多いようです。これ以上症状がひどくならないために、予防法を知っておくと安心ですね。血圧は生活習慣、特に食べ物と密接な関係があります。

そこで、今回は低血圧の方が食べてはいけないものから予防にオススメの栄養素と食材について解説します。起きられなくてつらい朝でも、簡単に用意できる朝食メニューもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

低血圧とは

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医学的に低血圧と言われるのは、収縮期血圧(血圧測定をした際に高い値の血圧)が100mg未満の状態とされています。では、具体的にどのような症状がみられるのでしょうか。

主な症状

低血圧になった際の症状は

・立ち眩みやめまい
・失神
・頭痛
・息切れ
・手足が冷たくなる(四肢冷感)

などがみられます。一見すると貧血と症状がよく似ていますが、原因が異なります。低血圧は血流の低下、貧血は全身に酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンの低下が関わっているのです。

低血圧になる原因

低血圧の原因として上げられるのは

・自律神経障害
・血流の低下
・薬物(高血圧、抗うつ薬)

などがあります。なお、原因の特定できる低血圧は二次性低血圧といい、明らかな原因がないものは本態性低血圧といいます。本態性低血圧は症状がないことがほとんどですが、原因が特定できないため十分な休息をとるなど生活習慣の見直しが主な治療方法です。

低血圧の人が食べてはいけないものはあるのか

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結論から申し上げると、低血圧の人が食べてはいけないものはこれ!と断言することができません。それは、症状や原因に個人差があるからです。

ただし、控えたほうがよい食品はあります。その一つがアルコールです。

アルコールを飲むと、顔が赤くなり心臓がドキドキすることから血圧が上がると思われがちですが、血管が広がるため逆に血圧は低下します。一度に大量のアルコールを摂取することは、急激な血圧低下を引き起こす場合があるため、注意が必要です。

また、継続的なアルコール摂取は高血圧の要因となります。正常な血圧維持のためにも、節度のある飲酒を心がけましょう。

トマトジュースはどうか

トマトジュースに含まれるGABAという栄養成分には、血圧を低下させる働きがあるといわれています。しかし、あくまでも「高めの血圧」を下げるので、もともと低い血圧をさらに低くするというものではありません。そこで低血圧の方でも、トマトジュースは飲んでよいといえるでしょう。

参考記事:トマトジュースの効果効能~飲み方を知るともっと効果的に~ ※外部サイトに遷移します

低血圧の人にオススメの栄養素と食材

低血圧の方が控えたほうがよい食材についてわかったところで、今度は低血圧の方にオススメの栄養素と食材について解説いたします。

たんぱく質(肉、魚、乳製品、大豆製品)

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低血圧の原因となる血流の低下を防ぐには、体をあたためることが大切です。たんぱく質には体をあたためる作用があります。筋肉や髪、爪など私たちの体を作る材料としても欠かせない栄養素ですよ。

ビタミンE(かぼちゃ、ほうれん草、ナッツ)

ビタミンEは抗酸化作用があり、血管を正常に保つ働きがあります。また、ビタミンEは不足すると血流が悪くなるため、低血圧予防のためには積極的に摂りたい栄養素です。

カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶)

カフェインには血圧を上げる働きがあるため、低血圧の方はコーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物を日常的に飲むとよいでしょう。ただし、カフェインの摂りすぎにより高血圧のリスクが高くなるといった報告もあるため、飲みすぎには注意が必要です。

チラミン(チーズ)

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チーズにはチラミンという物質が含まれており、血圧を上げる作用が報告されています。チラミンはチーズの他に、たらこやワインといった食材に含まれています。チラミンで注意したいのが、薬剤との同時摂取です。

消化性潰瘍治療薬(※1)、抗結核薬(※2)などとチラミンを含む食材を一緒にとると、チラミンが体の中に留まる時間が長くなり、急激に血圧を上昇するといった副作用が起こります。これらの薬を服用されている方は、同時摂取しないように気を付けましょう。

(※1)消化性潰瘍:食べ物を消化する胃酸や消化酵素が胃や腸の壁を深く傷つけてしまうこと。
(※2)結核:結核菌によって肺に炎症がおこる病気。

低血圧を改善には食生活も大切

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低血圧の人にオススメの食材を食べているだけでは、低血圧を改善するのは難しいです。なぜなら、血圧の調整と普段の食生活は密接な関係にあるからです。食材や栄養素だけではなく、下の3つのポイントも参考にするとよいでしょう。

適度な塩分と十分な水分補給

近年は「塩分は減らすのが当たり前」というほど減塩の考え方が浸透していますが、低血圧の方には適度な塩分補給が必要です。塩分のもとであるナトリウムには、血圧を上昇させる働きがあります。

また、体をめぐる血液量が低下すると血圧がさがるため、こまめな水分補給も同時に行いましょう。

アルコールは控え目に

先ほども触れましたが、アルコールには血管を広げて血圧を下げる作用があります。禁酒する必要はありませんが、飲む際には量を控え目にするとよいですよ。

1日3食をしっかり食べる

低血圧で朝起きるのがつらく、朝食を抜くという方は多いのではないでしょうか。朝食を食べる時間があるなら一分でも長く寝ていたいという気持ち、よくわかります。

一方で、食事をとると血流がよくなり体があたたまり血圧も上がるので、3食きちんと食べるということは低血圧予防に欠かせないポイントなのです。

簡単なものだけでもよいので、できるだけ3食食べることを心がけましょう。

起きるのがつらい朝でも大丈夫!コンビニにあるもので作る簡単メニュー

低血圧の改善に欠かせない朝食。今回は、起きるのがつらい朝でもすぐに食べられる朝食メニューをご紹介します。しかもコンビニで揃うものだけを使うので、帰宅が遅くなってスーパーが開いていなくても準備できますよ。

【お湯を注ぐだけ!梅と鶏の即席お茶漬け】

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【材料(1人分)】

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【作り方】

(1)大き目のお茶碗に材料を入れてお湯を注ぐ
(2)おにぎりを少し崩したらできあがり

【ポイント】

・お湯を注ぐだけでできるから忙しい朝でもサッと作れる
・梅、こぶ茶の塩、サラダチキンでたんぱく質を補給
・お茶漬けにすることで水分も同時に摂れる

今回は塩分補給をかねて梅おにぎりを選びましたが、気分によって昆布など他の具でも試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

低血圧の方が食べてはいけないものは特にありませんでしたが、アルコールなど控えたほうがよい食品をご紹介いたしました。

基本的には食べ物だけではなく、休息をとるなど生活習慣の改善が必要ですので、当記事を参考に低血圧予防を行っていただければ幸いです。

参考文献 ※外部サイトに遷移します

病気がみえるvol.2 循環器 医療情報科学研究所編 株式会社メディックメディア 2017年 p397ー398

利根中央病院 薬と食品

健康長寿ネット 薬と食べ物の相互作用

健康長寿ネット ビタミンEの働きと1日の摂取量

農林水産省 カフェインの過剰摂取について

厚生労働省 e-ヘルスネット 急性アルコール中毒

厚生労働省 e-ヘルスネット 食事誘発性熱産生 / DIT

監修:編集長 宮田 亘造

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早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。

執筆者:管理栄養士 松原知香

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宮城学院女子大学食品栄養学科卒業。幼少期、入院中に絶食を経験し食べて健康に過ごす大切さを感じて管理栄養士を目指す。卒業後は食品メーカーにて介護食の営業に従事。病院や老人ホームの管理栄養士をはじめ医師、看護師、薬剤師への商品紹介や研修会を通して、業務上での悩み解決や患者様・利用者様のQOL(生活の質)向上に尽力。情報にあふれた現代で「誤った情報に惑わされずに、日々の食事を楽しめる人を増やしたい」という思いからH2株式会社に入社。

記事提供:H2株式会社

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提供元:急にクラクラする「低血圧」食べてはいけないものはあるの?~症状から予防にオススメの食材までご紹介~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

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