2023.02.03
もやしはダイエットの味方?~気になる効果を栄養面から考察~
当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間弘美、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
節約食材の代表格であるもやし。
「もやしはカロリーが低くて、ダイエットに向いてそうだな」
そう考える方も多いでしょう。しかし、栄養面で考えるともやしはダイエットに向いているのでしょうか?
そこで今回は、栄養面からもやしのダイエット効果について考えます。オススメの調理方法もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
もやしはダイエットに向いているのか
結論からいいますと、もやしはダイエットに向いています。なぜなら、もやしはカロリー・糖質共に低いからです。
参考までに他の野菜と比べますと、
上の表のとおり、もやしは野菜の中でもカロリー・糖質が低くダイエットに向いているといえます。
太らないって本当?
もやしはカロリー・糖質ともに低いので、単品で食べるのであれば基本的には太りません。
私たちが太るのは、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回るときです。つまりもやしを食べるだけでは、摂取カロリーが大幅に増えないので、太らないといえます。
もしも、あなたがもやしを食べて太ったのであれば、料理や調理方法に問題があるかもしれません。
たとえば、高カロリーな肉や油と一緒に調理すると、摂取カロリーが増えて太る可能性があります。もやし自体のカロリーが低いからといって、もやし料理すべてのカロリーが低いわけではないのです。
参考記事:もやしのカロリーと糖質量は低い〜栄養豊富でダイエットにも簡単に活用可能〜 ※外部サイトに遷移します
もやしがダイエットに効果的な理由
それでは、もやしがダイエットに効果的な理由を栄養面から解説いたします。
食べすぎを抑える食物繊維
食物繊維は水に溶けにくい不溶性食物繊維と、溶けやすい水溶性食物繊維があります。
そしてもやしに多く含まれるのは、不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維を含む食材はよく嚙まないと飲み込めないものが多いため、早食いや食べすぎを防止できます。
また、不溶性食物繊維は腸内で便のカサを増やし、腸壁を刺激して便通を促します。便秘を解消して腸内環境を整えるとダイエットに効果的です。
なお、水溶性食物繊維は消化吸収のスピードを遅くする働きがあります。
運動の疲労回復にアスパラギン酸
ダイエット中は運動が欠かせないですよね。そして、運動する際の疲労回復効果を期待されているのが、もやしに含まれるアスパラギン酸です。アスパラギン酸はアミノ酸で、エネルギー代謝などに関わります。
もやしを食べることで、疲労回復がはやくなりダイエット中の運動効率をあげる可能性があります。
むくみを解消するカリウム
カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)を排出する働きによって、むくみを解消します。むくみを解消すると、体の余分な水分がなくなるので体重や見た目がスッキリとしますよ。
参考記事:【実はすごい!】もやしの栄養 〜効能や効果的な食べ方をポイント解説〜 ※外部サイトに遷移します
もやしを食べるデメリットはあるのか
もやしを食べるデメリットは特段ありません。
もやしに限ったことではないですが、ダイエット中は摂取カロリーを減らすために、カロリーの低い食材ばかりを選びがちです。しかし、健康的なダイエットには栄養バランスのよい食生活が欠かせないのです。
そのためもやしだけでなく、さまざまな食材を取り入れましょう。
毎日食べても大丈夫?
もちろん毎日もやしを食べても大丈夫です。
もやしだけを毎日食べるのは健康のためによくありませんが、他の食材と組み合わせれば問題ないでしょう。
注意点は味付けです。もやしは淡泊なので味付けが濃くなりがちです。
味の濃い料理は調味料の分カロリーが上がるだけでなく、ご飯が進んでついつい食べすぎてしまう可能性も。
調味料を使いすぎると、低カロリーな食材を食べても思ったようなダイエット効果が出ないかもしれません。低カロリーなもやしをダイエットに活かせるよう、できるだけ薄味の調理を心がけてくださいね。
ダイエット向きの調理方法を紹介
ダイエット中にオススメなもやしの調理方法は、「蒸し」です。せいろや鍋で蒸し調理したもやしは、甘みがあって美味しいですよ。
また、電子レンジを使えばかんたんに調理できます。お皿に入れたもやしにふんわりとラップをかけ、2~3分加熱するだけでできあがり。時間のない朝にはとくにもってこいの調理法ですね。
もやしと一緒に摂りたい食材
ダイエット中にもやしと一緒に摂りたい食材には、肉や魚、卵が挙げられます。
肉や魚、卵はたんぱく質の豊富な食材です。そして、たんぱく質はダイエット中に重要な栄養素といえます。というのも、たんぱく質は体の代謝を上げるために必要な、筋肉を構成する栄養素だからです。
もやしにはほとんどたんぱく質は含まれないので、肉や魚、卵のようにたんぱく質の豊富な食材で補う必要があります。
たとえばもやしを蒸し調理する際に、肉や魚を一緒に加熱するといいですね。卵ともやしを一緒に摂りたい時は、スープにしてもよいでしょう。
まとめ
以上、もやしのダイエット効果について栄養面から考察しました。
もやしに含まれる不溶性食物繊維は、よく嚙むことで早食いや食べすぎを防止するのでダイエットに効果的といえます。また、アスパラギン酸の疲労回復効果で運動効率が上がる可能性もあります。
ただし、ダイエット中にはバランスのとれた食事が大切です。もやしだけでなく、主食や主菜、副菜をまんべんなく食べましょう。
それでは、当記事があなたのダイエットの参考になれば幸いです。
【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース ※外部サイトに遷移します
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士・料理家 前間弘美
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科卒業後、管理栄養士として給食会社や病院に勤務。糖尿病・高血圧の方に向けた献立作成や調理、栄養管理・栄養指導などを担当。特に病院勤務では、働き盛りの方が血糖値、血圧そして食事の記録を時間を作って手書きで行う手間や、その先にある健康面における自己管理の難しさを目の当たりにしてきた。身近なスマートフォンをベースにデジタルヘルスを展開することに可能性を感じたのとあわせ、より多くの方の生活習慣の改善に携わりたいという想いからH2株式会社に入社。管理栄養士、調理師の資格を保有。
記事提供:H2株式会社
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