2022.07.31
ビーフンのカロリーって高い?~糖質量や栄養成分についても管理栄養士が解説~
当記事を監修した専門家:管理栄養士・斉藤裕子、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
一見、色も形も控えめなビーフンですが、その原料は私たち日本人にとっておなじみのお米です。
ということで、お米からできるビーフンのカロリーはどのくらいなのか、あわせて糖質量やその他の栄養成分も解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
ビーフンのカロリー(1人前)
ビーフンのカロリーは、100gあたり360kcal。1人前では、ビーフンを約60g利用した場合、そのカロリーは216kcalです。茶碗1杯分のごはん150gは234kcalですので、ビーフン1人前とほぼ同じカロリーです。それもそのはず、ビーフンの原料は米粉を利用しているため、お米と近いカロリーになるのは納得ですね。
糖質量
ビーフンの糖質量は100gあたり79.9g。実際に使用する際の1人前のビーフン量として約60gで換算すると糖質量は48.2gとなります。ちなみに、茶碗一杯分のごはんの糖質量(150gで換算)は57.2gと、一人前で比較すると、ビーフンの糖質のほうが若干少ないということがわかります。
焼きビーフンのカロリーと糖質量(1人前ビーフン量60g)
では実際に、調理した焼きビーフンの栄養素を見てみましょう。中に入れる具材にもよりますが、焼きビーフンの1人前のカロリーと糖質量は、それぞれ463kcal、糖質52.9gです。調理することにより、脂質量や、具材に含まれる糖質量が追加されますので、油の使い過ぎや食材選びに注意してみてください。
ビーフンはダイエット中に食べられる?
ダイエット中にも活用することは可能です。しかし、繰り返しになりますが、ビーフンはお米からできているため、お米に近いカロリーや糖質量を含んでいます。ダイエット時に利用する際はその点を意識して上手に活用できるようにしましょう。
糖質制限中はどうか
糖質制限中でも利用することは可能です。ただし、お米からできていることから糖質量はお米に近い値であり、多めです。よって、糖質制限中の方などで、糖質をあまりとりたくないという方は、注意が必要です。
ビーフンを含め、ごはんなどの主食類を摂取したときはその糖質量から上昇する血糖値を意識される方もいらっしゃいます。糖質が多い食品を摂取する際には、合わせる食材を調節することで、血糖値の急上昇も抑えられますので、一緒に摂取するものを意識するようにしましょう。
合わせると良い食材については、下記レシピで改めてご説明します。
ビーフンと春雨のカロリー・糖質比較
ビーフンとよく似ている春雨とそのカロリー・糖質を比較してみましょう。
ビーフンのほうがカロリーはやや多いですが、糖質量はやや少ないという結果です。
ちなみにですが、ビーフンと春雨との大きな違いは、たんぱく質にあります。お米はたんぱく質を含むため、ビーフンにした状態でもたんぱく質が含まれていることになります。対して春雨は、たんぱく質を含まない炭水化物の一種であるでんぷんを用いているため、ここに差が生まれるのです。
フォーとの違いはなに?
ビーフンの発祥は中国と言われており、フォーはベトナムを発祥としたメニューです。ビーフンは細い形状に対しフォーは平打ち麺で、日本で言うきしめんのような形をしており、形状に違いがあります。どちらも主成分は米粉から出来ていますが、フォーの100gあたりのカロリーは140kcal、糖質34.2gとビーフンの半分程度です。
ビーフンの栄養成分
ビーフンに含まれる栄養素は、糖質を主体として、たんぱく質や脂質を少量含みます。その他には、モリブデン、クロムが含まれています。モリブデンやクロムは、ミネラルの中でごく少量存在するものです。
モリブデンは、代謝に関わる働きを持ちます。成人男性の推奨量は30μg、女性では25μgですが、ビーフン100g中に25μg含んでいるので、一日分の必要量がおおよそ賄える量です。
クロムも、代謝にかかわる栄養素であり、インスリンの働きを助ける役割を持ちます。インスリンとは、摂取した糖質をエネルギーとして使えるようにするホルモンですが、このホルモンの働きを助けるために、血糖値を下げる働きがあるとされています。糖質を多く含むビーフンだからこそ、ビーフンに含まれるクロムの働きにも期待したいですね。
ビーフンを活用したダイエットレシピ
ビーフンそのものには、糖質を多く含みますので、その他の食材からビタミン類などの足りない栄養素を補給することがオススメです。具沢山にすることで、偏りがちな栄養素のバランスを取り、かさを増やして麺の食べ過ぎに注意しましょう。
糖質の多いビーフンを食べる際は、気になる血糖値の急上昇を抑えるために、食物繊維などを多く含む野菜類や、糖質の代謝にかかわるビタミンB1類を含む食材を利用したレシピをご紹介します。
【具沢山ビーフンレシピ】
【作り方】
(1)沸騰したお湯にビーフンを入れ、約4分程度ゆで、やわらかくなったら水にひたし、水気をきっておく
(2)キャベツはざく切り、人参は薄切り、パプリカは細切り、スナップエンドウは3等分にカットする
(3)卵をスクランブルエッグ状にしてとりわけておく
(4)鍋にごま油を入れ、豚肉を炒める。豚肉に火が通ったら、野菜をいれ炒める
(5)火が通ったら調味料を入れて混ぜる。
(6)器に持った後に取り分けておいた卵を上からのせ、出来上がり
まとめ
ビーフンはお米から出来ているため、1人前のカロリーは、ご飯茶碗1杯分とほぼ同量のカロリーでした。内訳としても、ご飯の栄養価に比較的近いため、糖質が主体となっています。料理に利用する際には、ビーフンに含まれていない栄養素を含む食材を利用することがオススメです。
それでは、当記事が日々の健康のお役に立てれば幸いです。
【参考文献】※外部サイトに遷移します
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士 斉藤裕子
実践女子大学卒業、東京学芸大学大学院修了。卒業後は食品メーカーやスポーツアパレルメーカーに所属し、管理栄養士としてプロスポーツ選手の試合帯同・栄養サポートや運動愛好者に対する栄養アドバイスを実施。また、セミナーなどを通し、ジュニア世代から一般成人まで生活スタイルに応じた健康増進アドバイスを行う。2018年から4年間プロ野球チームに常駐した後、個人アスリートサポートや健康増進に従事、食事面から対象者を支える。公認スポーツ栄養士、NSCA-CPTを保有。
記事提供:H2株式会社
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提供元:ビーフンのカロリーって高い?~糖質量や栄養成分についても管理栄養士が解説~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】