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2022.07.29

○○を食べたらメンタルヘルスに良い…!?管理栄養士が伝えたい心が豊かになる食事


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心の病気について認知が広まり、ますます注目を集めるメンタルケアですが、心理療法・薬物療法といった主な治療法に加え、生活習慣の改善が予防・治療のどちらにおいても大切だと言われています。

生活習慣をつかさどるのは食事・運動・睡眠の三本柱。今回はそのなかでも食事に着目して解説していきます。

メンタルヘルスと食事についてわかっていること

「食事でメンタルヘルスをケア」と聞くと、「何を食べれば良いの?」と疑問に感じませんか?“メンタルヘルス”“食品”などのワードでネット検索してみると「これを食べよう!」「この食品はNG!」と食材の良し悪しを紹介する内容の情報がたくさん出てきます。しかし、そういった情報を鵜呑みにして、本当に健やかなメンタルで過ごしていけるのでしょうか。

現在メンタルヘルスと食事の関係について、信頼性の高い疫学研究はその多くが“食品”そのものについてというよりも、栄養素と精神疾患や脳の機能との関係について調べた内容のものです。今回はうつとの関連が明らかにされている栄養素のうち3つをご紹介します。

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DHA、EPA

うつ病や抑うつ症状がある人は、魚の油に含まれるオメガ3脂肪酸であるDHA、EPAの摂取量が少ないことがわかっています。これらは、あじ・さんま・さばなどの青魚に豊富に含まれており、食事から必ずとりたい必須脂肪酸の一つです[1, 2]。

葉酸

うつ病の人はそうでない人よりも葉酸の血清レベルと食事からの葉酸摂取量が低いことがわかっています。葉酸は緑黄色野菜や納豆、レバーなど、植物性・動物性どちらの食品にも含まれています[2, 3]。

食物繊維

食物繊維の摂取量が少ない人は、多い人と比べてうつ病のリスクが上がることが示されています。食物繊維は腸内環境の改善や肥満・生活習慣病の予防に役立つことで知られる栄養素で、精製されていない穀類や野菜、果物、豆類、海藻、きのこなどに豊富に含まれます[2, 4]。

これを食べればOK!な食品はあるの?

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結論から言うと「これだけを食べていればOK!」といえるような、薬のような効果を期待できる食品は存在しません。一方、上記で紹介したようなメンタルヘルスとの関連が明らかにされている栄養素だけを積極的にとれば良いというわけでなく、全体の栄養バランスが整っていることが心身の健康に不可欠です。

私たちの体の中では、食事からとった栄養を代謝する過程で、たくさんの化学反応が起こっています。栄養素同士が互いに作用し合いながら、私たちの心身を健やかに維持してくれているのです。

ではもし、特定の食品ばかりをとるとどうなるのでしょうか?その食品に含まれている特定の栄養素が必要以上に体内に入ることで体調不良(過剰症)を招く場合もありますし、その他に必要な栄養素が欠乏してしまうことで必要な化学反応がうまく進められず、健康を損なう可能性もあります。体の中での化学反応をスムーズに行えるようにするため、いろいろな食品から栄養素をとることが大切です。よく「バランス良く食べましょう」と言われる背景には、こんな理由があることを知っておきましょう。

では、何を基準にすれば栄養バランスを整えられるのでしょうか?

バランスよく食べるためにはどうすればいいの?

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健康に過ごすために必要な1日分の栄養素摂取量の目安は、厚生労働省の定める「日本人の食事摂取基準」に示されています。
特に日本人が不足しやすい栄養素には、食物繊維、カルシウム、女性の場合は鉄、などがあります。よって、これらの栄養素を含む食品は特に意識してとりいれたいところです。

必ずしも1食、1日のなかでバランスを完璧に整える必要はなく、数日の間で調整しながら習慣的に各栄養素をバランス良くとれるよう、いろいろな食品をとり入れることを心がけましょう [5]。

健康情報と向き合う際のコツ

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健康情報を得たいとき、一つの面だけからの情報はどうしても偏った解釈を生みがちです。情報を受けとる側は一度冷静に受け止め、多方面から考えてベネフィット(利益)とリスク(危険)を比較する必要があります。もし、その情報が利益か危険の一方だけを取りあげている場合は、もう一方が忘れられていないかを考えてみましょう。

そして何よりもお伝えしたいのが、一般的な健康情報が自分にとっての正解ではないかもしれないということです。情報を鵜呑みにして「これを食べなきゃ」「これは食べるべきじゃない」と判断せず、自分の生活・体質に当てはめ、正解よりも最適解を探しましょう。もし、自分だけで考えるのが難しければ、管理栄養士やかかりつけ医など、専門家に相談するのも良いでしょう[6]。

自由な心で食べることを楽しみ、豊かな人生を

メンタルヘルスと食について考えるうえで、「こうであるべき」「これを食べなければ」という偏った考え方や思い込みは、逆にストレスのもとや健康被害につながりかねません。さらに、食事には栄養的役割だけでなく、人生を豊かにしてくれる役割もあります。誰かがいう「アレがいい、これはダメ」という考えに縛られ、食べることが苦しくなるのはもったいないと思いませんか? 1日3回、毎日訪れる食事の時間だからこそ、広い視野と自由な心で楽しみながら、心豊かに過ごしていきましょう。

【参考文献】(すべて2022年4月20日閲覧)※外部サイトに遷移します

[1]RJT Mocking, et al. : Meta-analysis and meta-regression of omega-3 polyunsaturated fatty acid supplementation for major depressive disorder. Transl Psychiatry, 2016; 6(3): e756

[2]文部科学省: 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

[3]A Bender, et al. : The association of folate and depression: A meta-analysis. J Psychiatr Res, 2017; 95: 9-18

[4]S Fatahi, et al. : Association of dietary fiber and depression symptom: A systematic review and meta-analysis of observational studies. 2021; 56: 102621

[5]厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)

[6]厚生労働省:eJIM|情報の見極め方

【プロフィール】管理栄養士 甲斐かなみ

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メンタル不調の悩みをお持ちの方に向け、健やかな心と体を育むパーソナル栄養カウンセリング講座『しあわせメンタル食講座Ⓡ』を主宰。自身の精神科病院での勤務経験や、女性ならではのライフステージの変化で感じたメンタル不調の経験から、 薬や病院に頼らずメンタルを安定させたい方へサポートを行う。栄養カウンセリング、コラム執筆、監修、献立・レシピ作成、セミナー講師、食育事業など、幅広く活動中。

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記事提供:リンクアンドコミュニケーション

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