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2022.07.04

夜につい食べ過ぎてしまうのは朝に原因があった|18時を境に、カラダの内側は圧倒的に変化する


朝ごはんを食べない人は結果的に太りやすい(写真:freeangle/PIXTA)

朝ごはんを食べない人は結果的に太りやすい(写真:freeangle/PIXTA)

メタボの解消や糖尿病の改善、もしくは健康維持のために、食生活を変えようと一念発起するもいつも三日坊主で挫折……。そんな人も少なくないのでは?理想の食生活を長続きさせる方法を追求し、『続食べ ~結果が出る食べ方がカンタンに続く方法』などの著書を持つ管理栄養士の岸村康代さんいわく、むしろ「3日だけやってみよう」でOKだという。2000人以上、合計10トンの脂肪を落としてきた栄養のプロにその極意を聞いた。

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“何を”食べるかよりも“どう”食べるかが重要

「カラダにいい食材はコレ!」

「これはカラダに悪いからNG……」

このようなもっともらしいフレーズは、健康本や雑誌でよく見かけますよね。

私も食べ方に関する仕事を始めた頃、同じように「これはカラダにいい」「これはNG」と単純に、食材を主役にして食べ方提案をしていた時期がありました。

しかし誰にとっても、どんな状況でも、どんな場面でも100%完璧な食材など存在しません。ましてや「カラダにいい」食べものを意識するがあまりに、食事バランスを逆に崩している人も数多くいます。多過ぎる、少な過ぎる、比率がおかしいなど実にさまざま。

食べ方とバランスは、とても大事。「“何を”食べるか」よりも「“どう”食べるか」が重要で、どんな食材も食べ方によって毒にもクスリにもなるのです。

今回は、ダイエットや健康のための「理想的な食生活」を送るうえで、“どう食べるか”について3つのポイントをご紹介します。ぜひ参考になさってください。

(1)食べては“ダメ”なものより“よし”なものを知る

栄養指導では、よく「糖質を避けましょう」「脂質を控えましょう」「カロリーを抑えましょう」「ごはんやパンはNG」「肉は鶏のむね肉にして」「野菜をたっぷりと」など、ついつい制限ばかりになりがちです。

ですが、ガマンばかりが続くと必ず「リバウンド」という名の反動があとで起こってしまいます。

私は栄養学を学び始めてから、「あれを食べてはダメ」「食べないとダメ」「カロリーや糖質、脂質は抑えるもの」「毎食バランスよく食べないといけない」という呪縛にさいなまれた時がありましたが、結果的に体調を崩し、うまくいきませんでした。

そこで、「食べるな」ではなく「食べていい」の発想に切り替え、「野菜だったらどんなに食べてもいい」と自分に許可を出すことにしたのです。「お腹が空いたら豆乳はいくら飲んでもいい」「食前にトマトジュースを飲んだり、野菜を好きなだけ食べたりしてみよう」。そういう食生活を続けたら、そのあと食べようと思っていたごはんを思いのほか、食べようという気にならなくなり、驚きました。

これまで何度も失敗を続けてきた私でも、この時に初めて「自然と少量で満足できている」状態になったのです。

「何でも食べたいだけ食べていい」わけではない

同じ「少量で食事を終える」というゴールでも、ガマンしてガマンしてようやくたどり着くゴールと、自然に満足してストレスがない状態でたどり着くゴールには雲泥の差があります。このストレスの少ない方法を実践すると、食べ方をコントロールするのはとてもラクになります。

誤解のないように言っておくと、「何でも食べたいだけ食べていい」「食べたいものだけ食べていても問題なし」と主張したいわけではありません。

野菜はどんなに食べたとしても100kcal程度。逆に、ごはん・パン・麺など適量なら問題がないものも、食べ過ぎると400 kcal、揚げ物なら1000kcalほどいくこともあります。ナッツもカラダにいい食材ですが、1袋食べると600kcal近くと定食1食分のエネルギー。でも甘栗なら、すぐに満足感や満腹感が得られ、1袋食べたとしても100kcal程度です。

ガマンするほど食べたくなるのが人間の性。それなら、100〜200kcal程度でおさまる「食べてよし」をたくさん持っておくと、気持ちもラクに続きます。「自由に食べていい」という「ほどよい自由度」を自分に与えてみてください。

(2)夜に食べ過ぎてしまうのは朝が原因と知る

太ってしまうことは分かっているのに、ついつい夜中に食べ過ぎてしまう……。そう悩む人も多いでしょう。

夜中に食べてしまうのは、その時が原因なのではありません。真の原因は、朝の食べ方にあります。その日1日の食べ方の過ちが、夜の食べ過ぎにつながっていることに、案外気づいていない人が多いのです。

次の日に「昨日食べ過ぎちゃったから、朝は食べないようにしよう」なんて、逆効果。朝のプチ断食を行うなんて、言語道断です。そんなことをしていたら、太りやすいカラダを自ら作り出そうとしているようなもの。

なぜなら、カラダには朝に消費エネルギーを上げて、夜は消費エネルギーを下げるメカニズムがあるからです。朝食を少なくすると、そのしわ寄せが夜に来て食べ過ぎてしまいがちです。そのうえ、夜は頭もカラダも昼間ほど使うことが少ない方が多いので、夜に食べ過ぎたものはエネルギーとして使われずに脂肪として蓄積されやすくなります。

実際に、朝ごはんを食べない人は結果的に太りやすいことや、血糖値が高くなりがちなことや、炎症反応も起こりやすいという報告もあります。

どうしても夜に飲みの席や会食などおつきあいなどがあるなら、なるべくダメージの少ない食べ方をするか、その後の2〜3日で調整すればOK。もしできるなら、「朝に2:昼と夜は1」くらいのワンツーバランスが目標です。

18時より前に「分食」するのも手

どうしても夜中に食べてしまう、夜の比重が高くなってしまうという人は「分食」を活用するのも有効。分食とは言葉の通り、分けて食べることです。

18時を境に、カラダの内側は圧倒的に変わります。エビデンス(科学的根拠)からもいえますが、食べ方に半生を捧げてきた私の経験値からも確実にわかっていることです。

18時に食べたものと19時に食べたもの、そんなたった1時間の差でも変わるのです。

ハッピーアワーなんて、仕事が忙しくて無理……。そんな人も、デスクへの買い置きや休憩時間をうまく活用して、18時までに夕食の「ごはん」の部分を先に摂っておく。そして、夜帰ってからは野菜と消化に負担のかからないたんぱく質を摂る。そうすることで、睡眠の質もよくなり、太りにくく、すべてのサイクルがうまく回り始めます。

(3)“ながら食事”ではなく目の前のごはんに向き合う

「食べたのに、食べた気がしない」

考えごとをしながら、うわの空でテレビを観ながら、スマホをいじりながら、漫画を読みながら……そんな状態で食べたごはんは、食べたことに意識がいかずついつい食べ過ぎたり、満足感がなくて何だかまだ食べ足りないと思ってしまったり。その結果カロリーオーバーになり、満たされないのに食べるという悪循環を生み出します。

「ながら運動」は大歓迎なのですが、ごはんを食べる時は、目の前のごはんに一度でいいのでじっくり目を向けてみましょう。すると、今までずっと見過ごしがちだった目の前の食事の見え方が変わるはず。

食べることを意識する

「あー、このピーマン、農家さんが大事に作ってくれたのかな?」「このお米、採れるまで半年近くかけて、雨にも負けず風にも負けず、私のもとに来てくれたと思うとよく頑張ってくれたんだな」。

こんなふうに1つひとつ味わって食べると、食材の持ち味も一層感じるもの。今までかき込むようによく噛まずに食べていた時には気づかなかった旨みに出会えるものです。すると、食べものが自分のカラダも心も作ってくれていることにも意識が向くようになります。食事を通して、自分を大切にすることにもつながるということです。

「早食いで、あっという間に終わってしまう食事」と「ほんの一瞬でも、食べることを意識した食事」。その差は歴然としています。

忙しい毎日に、そんな面倒なことできない。そう思う人も一瞬だけ、たった10秒、いや5秒だけでもいいので、目の前の食事に向き合う時間をぜひとってみてください。

「食生活を変えようと思っても、いつも三日坊主……」

「ダイエットをしたいと思っているのになかなか始められない」

そういう方は、ガマンして一生続けようと最初から気合を入れすぎているのかもしれません。そこで、考え方を変えてみましょう。逆に「3日だけ続けよう」と思って取り組むのです。

「とりあえず3日続けてみよう」でOK

すると、意外にも体調がよかったり少し体重が落ちてカラダが軽くなったりして、「これなら続きそう!」となって結果的に続きます。

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逆に3日やってみて「これはさすがに無理」「何となく調子悪い……」と思うなら、それは続けずに、また次の3日間、別のことを試せばいいだけです。

一番つらいのは、1日目。それを越えることができると、カラダは1日目よりもつらさが減って自信がついてくるので、2日目・3日目と続けやすくなります。

多くの人は、「3日だけ」という気楽さが、気持ちのハードルを下げてくれるので、「やってみようかな」と思えるでしょう。特にこれまでの食生活や状態がひどい人ほど、実感しやすいもの。何よりもストレスなく始められるということが大きな進歩です。

もし実感や成果が少なかったとしても、「何となく調子いい」ならぜひ続けてみてください。

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