2022.03.08
セロリの栄養と効能効果〜食べ方ととっておきのレシピを管理栄養士が解説〜
当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間弘美、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
独特の香りを持つセロリ。
日本では食用として普及していますが、海外では紀元前からにおい消しなどに使われていました。
そのため料理の中でも、肉や魚の臭みを取り除く効果が期待できることも。
また薬草として用いられるほど、ミネラルやビタミンをバランス良く含んでいます。
そこで今回はセロリの栄養について詳しく解説していきます。
ストレスがたまった時に食べるとホッとリラックスできるようなセロリを使ったレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
セロリの栄養と効能効果
セロリ独特の香りはアピインという精油成分によるもので、精神を安定させる働きがあります。
また茎と葉で栄養が異なり、各部位の栄養と効能効果は以下の通りです。
茎に多く含まれる栄養素:カリウム、食物繊維
葉に多く含まれる栄養素:β‐カロテン、ビタミンK
まず茎に多く含まれるカリウムですが、むくみの予防や血圧を下げる効果が期待できます。
ちなみにカリウムは水に溶けやすいため、生のままかスープのように流れ出た栄養素ごと食べると効率よく摂ることができます。
次に食物繊維ですが、セロリには水に溶けにくい不溶性食物繊維の割合が多いです。
不溶性食物繊維は水分を吸収して便を増やすため、スムーズな排便を促します。
また食物繊維は腸内で善玉菌の餌となり、腸内環境の改善に役立ちます。
なお、葉に多く含まれるβ‐カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換され免疫力の維持に役立つ栄養素です。
そしてビタミンKは血液凝固や丈夫な骨作りに関与しています。
このように茎と葉どちらにも栄養が含まれますので、茎だけ使って葉は捨ててしまっていた方も今後はぜひセロリの葉も味わってみてくださいね。
セロリに栄養がないと言われるのは本当か
セロリに栄養がないと言われるのは全体の約95%が水分であるためだと予想されますが、これは誤った認識です。
先ほどお伝えしたように、セロリには様々な栄養素が含まれています。
セロリを毎日食べるのは体に悪い?
結論から申し上げますと、セロリは毎日食べてもさほど体に悪影響はありません。
しかし、セロリには水分が多く体を冷やす作用があるため、食べ過ぎには注意しましょう。
セロリと食べ合わせが悪い食事
セロリと食べ合わせが悪い食事は、私たちが普段良く口にする食材にはほとんどないでしょう。
ですから、普段の食事に気軽に取り入れてみてくださいね。
セロリの効果的な食べ方
セロリに含まれる栄養素を効率よく取り入れるためには、油と一緒に食べると良いです。
なぜならβ‐カロテンやビタミンKは油との相性が良く、一緒に食べることで体に吸収されやすくなるからです。
また既にお伝えしているように、セロリの香り成分には精神を安定させる働きがあるため、香りを活かした調理法もおすすめです。
例えば、セロリの繊維を断つように切ると香りがより広がりますよ。
セロリのレシピ
ここでは、リラックス効果のある栄養素がたくさんつまったポタージュをご紹介します。
セロリだけでなく、興奮を鎮めるカルシウムを含む牛乳、ストレスに対する抵抗力を高めるビタミンCを含むブロッコリーを組み合わせることがポイントです。
【作り方】
(1)セロリは粗みじん切りにし、ブロッコリーは小房に分ける。
(2)鍋にオリーブオイルと、みじん切りにしたにんにくを入れ火にかけ香りを出す。
(3)(2)の鍋にセロリを入れ油が回る程度に炒めたら、小麦粉を入れ全体になじませる。
(4)(3)の鍋にブロッコリーと水を入れ、沸騰後20分ほど煮込む。
(5)ブロッコリーが柔らかくなったら火を止め粗熱を取り、ブレンダーやミキサーで滑らかに攪拌する。
(6)(5)に牛乳、コンソメ顆粒を加え温め、塩胡椒で味を調えたら完成。
セロリの香りが苦手な方へ
どんなに良い栄養が含まれていると分かっても、セロリの香りは好き嫌いが分かれるのも事実です。
そんなときは調理の前にセロリを水でさらしたり冷凍することで香りを和らげることができますので、お試しくださいね。
まとめ
以上、セロリの栄養と効能効果について解説しました。
セロリは茎だけでなく葉にも栄養が含まれているため、余すところなく食べたい野菜です。
また、むくみの予防や丈夫な骨作りに関与していたりと体に嬉しい効能を持つため、ぜひ普段の食事に取り入れてみて下さいね。
それでは当記事が、セロリを楽しむきっかけとなっていただけたら嬉しいです。
■参考文献 ※外部サイトに遷移します
監修:編集長 宮田 亘造 H2株式会社 シニアマネージャー
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
監修:管理栄養士・調理師 前間弘美
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科卒業後、管理栄養士として給食会社や病院に勤務。糖尿病・高血圧の方に向けた献立作成や調理、栄養管理・栄養指導などを担当。特に病院勤務では、働き盛りの方が血糖値、血圧そして食事の記録を時間を作って手書きで行う手間や、その先にある健康面における自己管理の難しさを目の当たりにしてきた。身近なスマートフォンをベースにデジタルヘルスを展開することに可能性を感じたのとあわせ、より多くの方の生活習慣の改善に携わりたいという想いからH2株式会社に入社。管理栄養士、調理師の資格を保有。
記事提供:H2株式会社
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提供元:セロリの栄養と効能効果〜食べ方ととっておきのレシピを管理栄養士が解説〜|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】