2020.11.16
ダイエットの味方「鶏胸肉」ふっくらさせるコツ|料理にひと手間加えることでおいしさもアップ
おいしくダイエットするための、ちょっとした料理のコツとは?(写真:matsun /PIXTA)
コロナによる自粛生活で太る「コロナ太り」。心当たりのあるかたは少なくないでしょう。自粛期間が明けてもリモートでの仕事が定着した、対面での仕事が減ったなどやはり以前より運動量が減っています。脂肪を溜め込む季節がはじまる今、食生活を見直しませんか。料理研究家の上田淳子氏が上梓した『おいしくなって保存もきく! 塩糖水漬けレシピ』より、ダイエットの味方「低脂肪高たんぱく」食品をおいしく食べる調理法をご紹介します。
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不要不急の外出の規制が始まったのが今年の2月。4月から5月下旬までの自粛期間を経てもコロナ前の生活に戻ることはなく、日々の運動量は減っています。毎日の通勤や仕事での移動が思った以上にカロリーや体力を消費していたことを実感します。
外出で気分転換できない分、食に楽しみを見い出す傾向も見られます。お取り寄せなどでリッチな食事をしたり、オンライン飲み会を含め自宅でお酒を楽しむ機会が多くなったりと、「動かない+食べる=太る」というわかりやすい状態に陥ります。これがクセになるとコロナ太りは止まらなくなり危険! 考えただけでゾッとします。
また、単純に体重が増えるだけではなく、体が重く感じて駅の階段を上り下りするだけで息が切れるということはありませんか。これは動かないことで筋力も低下しているから。
筋力が低下すると、疲れやすいだけでなく、基礎代謝も落ちて太りやすくなります。冬になるとますます体に脂肪を溜め込みやすくなるので、このあたりで気を引き締めてダイエットを始めましょう。
おいしくダイエットするなら「塩糖水漬け」
ダイエットといっても無理は続きません。できればおいしく食べながらコロナ太りを解消したい。そんなかたにおすすめの調理法をご紹介します。それは「塩糖水漬け」といい、肉や魚を「塩・砂糖・水」を混ぜた液体(=塩糖水)に漬けて調理するという手法です。塩と砂糖を溶かした水に漬けるだけでダイエットになるの?
いえいえもちろんそうではありません。脂肪分の少ないパサつきがちな肉や魚を塩糖水に漬けておくと、しっとりふっくら柔らかく仕上がり、驚くほどおいしく食べられるから、ダイエットを続けるのに最適なのです。
例えば低脂肪の鶏むね肉は加熱するとパサパサになり調理法が限られるので、そうたびたび食べたい部位ではありません。しかし、この塩糖水漬けにするとしっとり柔らかく、さまざまな料理に仕上げることができ飽きずに食べられます。また、適度な塩味が入ることで噛むほどに旨みが増し満足度もアップ。ダイエット中の食事とは思えないおいしさです。
この手法は新しく生み出したものではなく、古くからある考え方です。かたまり肉をハムにするために漬けるソミュール液や、クリスマスに食べる七面鳥の丸焼きを作るときに漬けるブライン液と同じ考え方です。
これらの液をシンプルにしたものが塩糖水なのです。パサつきがちな食材をおいしく食べられる術として日々の食事作りに役立てられています。
上手にたんぱく質を取って筋肉量をアップ
ダイエット中のたんぱく質不足にも、塩糖水は低脂肪高たんぱく食材において力を発揮します。バランスよくたんぱく質を取りながらダイエットできます。
筋肉量を増やすにはたんぱく質が必須。欲をいえば軽い筋トレなどのあとに低脂肪高たんぱくの食品を取ることがおすすめです。加熱によるパサつきが気になる低脂肪高たんぱく食材も、しっとり柔らかく食べられます。
その他にも塩糖水漬けのよいところは、食材の中まで均一に薄い塩味が入っているので、塩分のとりすぎも防げるところです。生活習慣病が気になるかたにもおすすめです。
(塩糖水漬けの材料)
粗塩 小さじ2/3(約3g)
砂糖 大さじ1/2(約5g)
水 100ml
*肉や魚200~300gに対して。
1)上記の材料をポリ袋に入れて巾着状に上部を寄せ、袋をふって溶かす。
肉や魚を塩糖水に漬け込む(写真:本書より引用)
2)肉や魚を入れて全体に液が浸るようにならし、空気を抜いて口を縛り、冷蔵庫で3時間以上おく。
漬け込み作業はこれだけ。こうして漬け込んだものは、あらゆる料理に展開できます。
塩糖水を使ったレシピ(写真:本書より引用)
【塩糖水漬けを使ったレシピ】
オーブントースターで、鶏肉とアボカド、トマトの重ね焼き
<材料> 鶏むね肉の塩糖水漬け(1枚)こしょう(少量)アボカド(大1個) トマト(大1個) オリーブ油(大さじ1)マヨネーズ(約大さじ1)
<作り方>
1:鶏むね肉の塩糖水漬けは水気をきり、ペーパータオルで水気を拭く。1cm厚さのそぎ切りにしてこしょうをふる。
アボカドは縦半分に切り、種を取って皮をむき、1cm厚さに切る。トマトは縦半分に切ってへたを取り、1cm厚さに切る。
2:耐熱皿に1をトマト→鶏肉→アボカド→鶏肉の順に斜めに重ねる。オリーブ油を回しかけ、オーブントースターで鶏肉に火が通るまで約10分焼く。
3:鶏肉に火が通ったらマヨネーズを全体にかけ、再び3~5分焼く。
『おいしくなって保存もきく! 塩糖水漬けレシピ』(世界文化社)
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その他にも、鶏むね肉はピカタやクリームシチュー、鶏しゃぶなど。豚ももかたまり肉ではハム作りもできます。
肉なら4~5日、魚は2~3日そのまま冷蔵庫で保存できるので、まとめ買いしたときもとりあえず漬けておくと安心です。
どんな料理に仕上げるのかは食べる当日考えれば充分。たんぱく質を上手にとりながら、手軽においしくダイエットができる「塩糖水漬け」をぜひ一度お試しください。
(構成:篠崎由紀/ライター)
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提供元:ダイエットの味方「鶏胸肉」ふっくらさせるコツ|東洋経済オンライン