2020.05.13
43歳で肌をキレイに保つ人が決してやらない事| 毎日顔を"ゴシゴシ"洗っていませんか?
皆さんはどのように洗顔していますか?(写真:xiangtao / PIXTA)
ずっと、写真を撮られるのが苦手でした。それは周りの友達と比べて、自分の肌に自信がなかったから。私の若いころの写真は、本当に2、3枚しかないんです。極度の乾燥肌でツヤがなく、毛穴はパカーンと開いていたし、頬には太田母斑(青アザ)。肌がコンプレックスで、カバーしたい一心でファンデーションも厚塗りでした。カメラを向けられたらいつも、そっとフレームアウトするのが習慣でした。
いま私のもとには、たくさんの方から肌についてのお悩みが毎日寄せられています。私が主宰するトータルビューティサロンのお客様だけでなく、雑誌の読者、SNSのフォロワーの方々……。「毛穴が目立って恥ずかしい」「吹き出ものが治らない」「乾燥でカピカピする」「シワやたるみにどう対処していいかわからない」。
肌コンプレックス解消のきっかけは?
そのお悩み、痛いほどわかります。私もまったく同じ悩みを抱き続けてきたから。20代のころ、肌をほめられたことは一度もありませんでした。だけど43歳となったいまの肌は、人生で一番キレイです。拙著『一週間であなたの肌は変わります 大人の美肌学習帳』にも詳しく書きましたが、今回はここに至るまでの長い試行錯誤の日々から編み出した、“私なりの”スキンケアメソッドについて、お話ししようと思います。
一週間であなたの肌は変わります 大人の美肌学習帳 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
石井美保さんが考案した”スキンケアメソッド”とは? 写真は石井さんご本人
肌コンプレックス解消のきっかけは、20代の終わりに美容好きが高じてまつげエクステのサロンをオープンしたことでした。それまで私は、ファンデーションを厚塗りしていたぶん、落とすときは洗浄力の高いオイルクレンジングでゴシゴシと洗い、熱いシャワーでザーッと流していました。
でも、まつげエクステをつけていると、そんなハードな落とし方はできません。そこでオイルクレンジングをやめ、エクステが取れないようにそーっと洗うようにしたところ、急激に肌が乾きにくくなり、みるみるうちにくすみが改善、ツヤまで出てきたのです。
肌のコンプレックスを解消したくて、高価な化粧品をそろえ、あらゆる手段を試してきた私が、唯一見直していなかったのが、洗顔とクレンジングという「落とす」工程。ハッとしました。「このゴシゴシこする洗い方や熱いシャワーの刺激が肌を傷めている?」。
すぐさま、習慣となっていた3つの洗いグセを改めました。「洗浄力の高いオイルクレンジングをやめ、肌によりマイルドなミルククレンジングに変える(ファンデーションも落ちにくいものは使わない)」「熱いシャワーで流すのをやめ、冷たくない程度の水をすくって肌にあてるだけにする」「クレンジングはゆっくりやさしくなじませる、洗顔はたっぷりの泡をクッションにして肌を押すように洗う」を実践しました。
すると、肌がみるみるキレイになっていくのを実感。こうして、私が提唱する「摩擦ゼロ洗顔」が生まれました。
無意識に肌をこすっている
長年、サロンのお客様や雑誌の読者の方に肌カウンセリングを行ってきました。肌を見て、触れてチェック、水分油分値を測定し、お手入れの見直しを提案します。その数、のべ1500人以上。驚くことに、ほとんど全員が洗顔で肌をこすり、傷めていたのです。
洗顔だけではありません。すすぐとき、タオルでふくとき、スキンケアをなじませるとき、日焼け止めを塗るとき。私たちは無意識に肌をこすっています。ではなぜ、こするといけないのか?
こすること、それは肌にとって“刺激”です。この刺激で肌の表皮のバリア機能が弱まり、うるおいを保てなくなります。肌内部には炎症を引き起こし、シミ、シワ、たるみなどのエイジングサインが出現。また、刺激から守ろうとして肌が必要以上に分厚く、硬くなることで、毛穴が開いたまま閉じられなくなり、どんどん目立つように。
乾燥が進めば肌はくすみ、ツヤも失われます。そう、肌トラブルの根源は“摩擦”なのです。年齢を問わず私のカウンセリングを受けたほとんどの方が、洗顔・クレンジングで肌をこすらなくなってから1週間で乾燥やくすみ、吹き出ものが改善。さらにスキンケアのどの段階でもこすらないことを意識して1カ月もすれば、毛穴悩み、くすみやたるみの改善を実感しています。
「こするのがいけないのはわかった。でも、そんなにこすっているかしら?」と思う方もいるかもしれません。メイクや汚れを落とそうと、くるくると速くこすって落としていませんか? クレンジングついでにマッサージをしていませんか? 熱いシャワーで流して肌に刺激を与えていませんか? すすぎを30回以上していますか?(すすぎ残しは大きな刺激になります!)、使い古しのごわつくタオルで拭いていませんか?
もし当てはまることがあったら、今日から変えてみてください。洗顔はたっぷりの泡で、肌を垂直にモフモフと押す「モフモフ押し洗い」に。手を横にすべらせたり、くるくると円を描く動きは摩擦になるのでやめましょう。
私は最初から泡ででてくるタイプのクレンジングを使っていますが、ミルククレンジングなどを使うときは、ゆっくり優しくなじませるようにしてください。力加減は「生まれたての赤ちゃんの頭をなでる」イメージで。「顔の洗い方」なんて、誰かに習う必要はないと思うくらい基本的な習慣です。だけど、どんなこともそうですが、基本を見直すこと。やっぱりそれが一番大事なんですよね。
紫外線は肌のダメージになる
さて次に、私に寄せられるお悩みの中でも多い、エイジングケアについてお話しします。いま自宅にいる時間が増えている中、皆さんにお聞きしたいことがあります。外出しなくても、毎日日焼け止めを塗っていますか?
実は紫外線ダメージこそ、肌の老化を進める一番の要因なのです。紫外線を浴びるとすぐにメラニンが増え、シミができたり、顔全体がくすんだりします。ダメージは肌の奥にもおよび、シワやたるみも引き起こします。
だから私は、365日SPF50の日焼け止めを塗っています。昔はSPF値の高い日焼け止めは、白くなったりのびが悪いものもありましたが、最近の日焼け止めは本当に優秀で、ストレスなく使えます。紫外線は晴れていても、曇っていても1年中降り注いています。そして、それは窓がある限り、自宅でも同じなのです。
『一週間であなたの肌は変わります 大人の美肌学習帳』(講談社) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
また、いまは人と直接会って話す機会が極端に減っています。これが表情筋の衰えにつながり、たるみを引き起こします。ただでさえ、スマホばかりみていて表情筋を動かさなくなっている私たち。意識しないと30代からほうれい線やあご回りのもたつきが発生してしまいます。
そこで、簡単な体操をひとつご紹介しましょう。「いういう体操」というのですが、(1)口角を引き上げ、大きく笑顔をつくって「い」と発音 (2)次に口を思いっきりすぼめて「う」と発音。
これを繰り返すだけで、表情筋のトレーニングになります。気づいたときにやってみてください。また、顔のたるみには頭皮マッサージも有効です。
私が提唱する美肌メソッドは、どれも毎日の習慣をちょっと変えたり、ひとつ加えるだけのもの。その少しの積み重ねこそが、確実で大きな変化を生むのです。
【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します
提供元:43歳で肌をキレイに保つ人が決してやらない事|東洋経済オンライン