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2020.05.08

よく見える! 美しくなる! 目にいい習慣と食べ物


---- 私たちはもうPCやスマホのない時代には戻れません。目の健康と美しさを守るためにできることは、少しでも目の負担を減らし、疲れをとってあげること。目を大切にすることです。健やかな瞳を守るために、日々の生活の中でできる具体的なケアやトレーニング、食べ物について、眼科医の平松 類先生にうかがいました。

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20代で老眼鏡も! 現代病「スマホ老眼」

今、特に20代を中心に大きな問題になっているのが、「スマホ老眼」。20代でも老眼鏡をかけなくてはいけない人が出てきています。老眼というのは、目の中のレンズの周りにある筋肉の動きが悪くなって、手元にピントが合わなくなることから起こり、一般的には加齢が原因とされています。しかし「スマホ老眼」は、スマホなどでずっと手元を見続ける状態が続くことで、老眼の状態になります。原因が違うだけで、起きている現象は同じです。

スマホを使わなくなればいいのですが、現実的にそれは無理ですよね。ですから、予防のためには、まずスマホやPCの画面を見るときには、30cmくらいの距離をとること。そして、90分くらい作業したら、画面から目を外して、遠くを眺めることも必要です。

人差し指を使って、30cmくらい先と、2mくらい先を交互に見る、それを10回くらい繰り返す「遠近ストレッチ」は、スマホ老眼の改善にはとても有効です。夕方になると手元が見えにくくなる「夕方老眼」にも効果があるでしょう。また、「ガボール・パッチ」という特殊な縞模様を使った視力回復法「ガボール・アイ」もおすすめしています。同じ形の縞模様を探すというトレーニングで、その効果も科学的に実証されています。

温めて血流をアップ! 目を健やかに美しく

日々の目の疲れはもちろん、第1回でお話したドライアイや充血の改善や、第2回でお話した涙の質を上げるためにおすすめなのは、目を「温めること」です。まぶたの血流がよくなるので、「角膜パンヌス」で余計な血管を生やさなくてもすみ、油も溶けて涙の質も向上、目が乾きにくくなります。やり方は、軽く水に濡らしたタオルを絞って、電子レンジで40秒ほど温め、目を閉じてまぶたの上にのせる。タオルが冷えてきたら終了です。これを、できれば朝・晩、日中目を酷使する方は昼もやるといいでしょう。市販のシートを使ってもいいですし、外出先なら、両手を10回ほどこすり合わせて温かくなった手を、カップのような状態にして、目の周りに30秒〜1分程度押し当てるのも気持ちいいですよ。

コンタクトレンズによるダメージの緩和には、やはり装用時間を短くすること。こまめに目薬をして、レンズとまぶたが直接触れる時間をできるだけ少なくすること。そして、やはり目を温めることです。

食べ物では、ほうれん草。有効成分の「ルテイン」が目に集中的にたまるので、特に目に効果的な食べ物といえます。1日に2株くらい食べれば、必要な10mgのルテインを摂取できます。
ほかには青魚に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)も、よい油をつくり、涙の質を高めてくれます。ヨーグルトに含まれるラクトフェリンも目にいいですね。

疲れ目、ドライアイ、スマホ老眼など、目のトラブルは、避けることのできない現代病です。そんななかで、できるだけ目を若々しく保ちたいなら、ちゃんと休ませること、目薬や加湿器などで乾燥を防ぐこと、温めて血流をよくすることを心がけてください。それが、健やかで美しい瞳を守ることにつながります。

----現代を生きる私たちの目は、思った以上に疲れて、傷ついているのですね...。人生100年時代と言われる今、目の美しさに気を配ることは、目の健康に気を配ることでもあります。早速、今日から瞳のケアを始めましょう!

平松 類

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眼科医。医学博士。昭和大学兼任講師。彩の国東大宮メディカルセンター眼科部長を経て、平成30年4月より二本松眼科病院勤務。目の健康に関する情報について、多くのテレビ・ラジオ・新聞などのメディアで積極的に発信している。『老人の取扱説明書』『認知症の取扱説明書』『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ』(SBクリエイティブ)、『老眼のウソ』(時事通信社)、『眼科医がすすめる 目の不調を感じたら毎日食べたい料理』(KADOKAWA)など著書多数。

取材・文/剣持亜弥
イラスト/吉岡ゆうこ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

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