2020.03.05
「糖質カット料理」ができる最新家電の実力とは|35%オフできる炊飯器で炊いたご飯の味は?
ブランパンで糖質を大幅にカット。焼き立てはふわふわ。冷めてもしっとりしている(筆者撮影)
糖質制限ダイエットの流行で、消費者の興味は「カロリー」から「糖質」に移行しており、コンビニなどでも「糖質カット」飲料や食品をよく見かけるようになった。家電業界でも糖質カットを実現する製品が登場している。今回は手軽に糖質カット料理ができる、話題の最新家電をご紹介する。
ホームベーカリーの新製品は、ここ数年ほとんど発売されていない。数年前までは東芝、象印マホービン、タイガー魔法瓶などがホームベーカリーを発売していたが、継続的に販売しているのはパナソニックとツインバード工業など、一部に限られている。ホームベーカリーは焼きたてのパンを食べられるメリットはあるが、材料費が高いこと、時間がかかること、味に飽きてしまうといった理由から、下火になった家電ジャンルだ。
「ブランパンメーカー」がリニューアル
ツインバード工業「ブランパンメーカー」(実勢価格1万5000円)は、爆発的に売れているわけではないものの、コンビニなどでヒットした「ブランパン」を家でも作ることができるということで、2017年の発売以来、売り上げは堅調だという。
ブランパンとは、小麦の表皮「ブラン」で作ったパンのこと。小麦の粒は、胚乳・胚芽・表皮で構成されているが、その表皮でパンを焼くことができる。胚乳から作られた小麦粉には糖質がたっぷり含まれているが、表皮にはほとんど含まれていない。そのため、糖質制限中でもパンを食べたい、という人にぴったりだ。
ブランパンメーカー発売から2年が経過し、2019年には「ブランパンメーカー」の新モデルが登場した。ブランパンは甘味がほとんどなく、少し酸味のようなものがあり、独特な香りがする。加えてパサつきが気になり、「続けて食べるのがつらい」という声もあったことから、パンをふっくらと焼けるように発酵や焼き時間、パンケースの形状などのプログラムを見直し、改良したという。
実際に焼いてみると、旧モデルよりもやわらかく、キメが細かくなってしっとりしている。一般的な食パンよりもふわふわで、わが家の子どもたちにも「パサパサしていないので食べやすい」と好評だった。
おすすめの食べ方は、ブランパンの納豆チーズトースト。パンにマヨネーズと納豆を混ぜ、上にとろけるチーズを置いて焼くと、和食テイストに。香ばしさがよく合う。また、夕飯で余ってしまったカレーに、パンを小さめに切って入れ、グラタンのように焼くとおなかにたまり、満足感もある。
ブランパン特有の風味に飽きてしまうのであれば、パンの形を変えると違った食感を楽しめる。生地だけ作ってコッペパンのような形に整えてオーブンで焼き、ソーセージなどを挟んで焼くと、ふわふわした生地の食感とジューシーなソーセージがよく合う。
材料は通販サイトなどで購入できる。3斤分で約1300円。ドライイーストも同梱されており、1斤分ごとのパックなので計量が不要となっている。
なお、ブランパンだけでなく、食パン、スイートパン、全粒粉パン、もちなども作ることができる。
ご飯の糖質を35%カットできる炊飯器
サンコーからは手軽に糖質制限ができる炊飯器「糖質カット炊飯器 匠」(実勢価格3万5500円)が登場した。2018年2月に発売された「糖質カット炊飯器」の後継モデルとなる。前モデルの33%カットから新モデルでは糖質カット量が35%にアップ。洗うパーツも少なくなり、使い勝手も改良された。
見た目もオシャレに生まれ変わった「糖質カット炊飯器 匠」(筆者撮影)
一般的な炊飯器とは構造や炊飯方法が異なる。内釜は二重構造となっており、上のザルに米を入れ、下の外釜に水を入れて炊飯する。最初は上のザルが下の外釜の中に入り、米が水につかった状態になる。米を煮ている間に糖質が湯に溶け出てきたら、その糖質が米に吸収されることを防ぐため上のザルが自動で持ち上がる。その後は蒸し炊きとなる。
糖質成分は下の湯に溶けだしているので、ご飯自体は甘味が少なく、さっぱりしていてカレーなどによく合う。やはり一般的な炊飯器と比較すると物足りなさを感じるが、こんにゃく米のような違和感はなく、毎日食べるうちに慣れそうだ。
旧モデルは引き出しがあり、そこに糖質が含まれたお湯が入っていた。引き出して捨てて洗うなど、パーツも多かったが、お手入れは簡単になった。ただ、ザルも釜もステンレスで、一般的な炊飯器のようにフッ素加工などは施されていない。ザルの部分にご飯がくっつきやすい点は改善してほしい。
なお、低糖質炊飯だけでなく、通常炊飯や予約・保温など基本的な機能も備えている。食べ盛りの子どもには通常炊飯、糖質が気になる方は低糖質炊飯、と分けて保存しておくこともできる。
ベジヌードルもこれがあれば簡単。サラダ用にスライスするのも便利(筆者撮影)
野菜は切り方を変えると食感やみずみずしさなどが変わるので、料理内容に合わせてカットできると、よりおいしく食べることができる。野菜をたくさん食べてヘルシーに、そして糖質カットも考えてベジヌードルに挑戦してみたかったが、ピーラーなどではうまくできなかったため、「ベジタブル スパイラルスライサー SSL-100J」(実勢価格6100円)を使ってみた。
電動で野菜をカットできるスライサーで、2種類のチューブと4種類のカッティングコーンの組み合わせで、薄切り、細切りはもちろん、スパゲッティ切りやリボン切り、波型リボン切りなどの麺状の切り方まで8種類から選べる。
用途に合わせて色分けされているカッター付きのカッティングコーンから1つ選び、所定の場所にはめて使用する。スパゲッティやリボンなど、長く切りたいときは細長いストレートチューブを使い、そこにきゅうりやズッキーニ、大根などを入れる。細切りの場合は、曲がっているアングルチューブに入れ、プッシャーという棒で押し出す。
付属のボウルは小さく見えるが、ニンジンなら2本入る。スライスするとあっという間に終わるので、手も疲れない。野菜は下ごしらえに時間がかかるが、これなら千切りなどもすぐに終わるので、たくさん野菜を使いたくなった。
「野菜の麺」のお味は?
ズッキーニとニンジンのベジヌードルを作ってみた。カッティングコーンはブラック(9.0mm太切り、ワイドスパゲッティ用)を使用し、幅広で食感を残すようにする。
ニンジンは2分の1本、ズッキーニは1本。それだけで約300グラムになる。スライスした野菜はお皿に乗せ、電子レンジで5分ほど加熱。温めておいた市販のクリーム系ソースであえ、パルメザンチーズとこしょうをたっぷりかけて完成だ。見た目がカラフルで美しい。
ベジヌードルは予想外におなかにたまる。しっかりした歯ごたえと野菜の食感も楽しめる(筆者撮影)
物足りないかと思ったが、しっかりした歯ごたえでおなかにもたまる。子どもたちにも大好評で、麺が野菜に代わってもそれほど違和感はなかった。麺類はとても糖質が多いので、野菜に代えて大幅な糖質カットが期待できそうだ。
ほかにも野菜料理でいろいろ活用できるので、わが家は置きっぱなしで活用している。ただ、ごぼうやしょうがといった固い野菜をカットすることができないのは残念だ。
今回は糖質カットを実現する家電を3製品紹介した。これから春になり、薄着になる季節。健康のためにも、ダイエットのためにも取り入れてみてはいかがだろうか。
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提供元:「糖質カット料理」ができる最新家電の実力とは|東洋経済オンライン