2020.02.27
雨水(うすい)/新しい変化に対応するために「循環」を促進
爪の色や傷みを要チェック
雨水は2月19日~3月4日、春になりさまざまなものが動き始める時期をさします。その変化に対応できるように、心やからだを充実させ、営気を養いましょう。このとき、からだが季節に対応できていないと、全身の循環が悪くなり、ちょっとしたことで疲れたり、やる気がなくなってしまいます。
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立春にもみられた目の症状や筋肉の引きつり、こむら返りなどが、うまく解消できていないと、目の充血やむくみなど、全身に循環障害があらわれてきます。また、指の先端にまで栄養が回らない場合は、爪の色が悪くなったり、傷んだりといった変化も認められます。春の季節に関係する「肝」は、血液を蓄え、体内の血液量を調整する役割があるので、こうした症状を放っておくと、やがて内臓や神経障害にまで発展してしまうことも。この時期に、しっかりと循環を整えましょう。
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足湯やカイロ、ふくらはぎマッサージを活用
循環の異常を感じたら、まずは足をあたため、エネルギー循環をよくしましょう。特に足首まわりは子宮や卵巣などと密接に関係がある部位です。足湯やカイロであたためたり、ドライヤーをあてたりしてみましょう。また、ふくらはぎのマッサージも大切です。ふくらはぎは第2の心臓とも呼ばれ、全身の循環に大きく関与しています。ひざ下の内側の骨の際にそって、イタ気持ちいい程度に上下に10回程ゆっくりとマッサージしてみましょう。
おすすめのツボとして「委中(いちゅう)」があります。ひざの後ろで横じわの中央にあたるところです。このツボは、ひざの痛みはもちろん、ふくらはぎの引きつりや脚の循環改善などに効果的です。イタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒あけて5回程度刺激するようにしましょう。なお、ゴルフボールなどをひざの後ろに入れ、5分ほどコロコロするのもおすすめです。
伊藤和憲(いとうかずのり
鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。
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イラスト/中根ゆたか
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