2019.09.02
夏バテ対策に活用したい、しょうがパワー!
これだけ気温の高い毎日が続くと、気になるのは夏バテ。何年前から言われているのは、冷房による夏バテです。特に内勤オンリーの人や室内と屋外を頻繁に出入りする人に多く見られます。熱中症を気にするあまり、低い温度で冷房をかけるのも原因になります。エアコンの標準的な設定温度は、25~28℃がよいとされています。 外気温との差が大きいと、外出時のからだへのストレスも強くなってしまいます。よく出入りする場合には、エアコンの設定温度は「外気温マイナス3~4℃」が適温です。
エアコンをつけっぱなしにすると、からだが慣れて寒さにも鈍感になります。 また、エアコンの風に直接当たると、体温が急速に奪われます。帰宅直後やお風呂あがりには、エアコンの前にいたくなりますが、汗をかいた状態だとからだを冷やし、体調をくずす原因ともなります。 最近のエアコンは除湿機能がよくなっていて、個人差はありますが、外気温が30℃程度なら除湿だけでもかなり快適に過ごせます。できるだけ冷房機能を使わず、除湿で済ます工夫もしてみてください。
冷房病を予防するには食べ物も大切です。エアコンのきいた場所では、少し汗ばむくらいの温かい食べ物をとるようにして、からだの芯を冷やさないことを意識しましょう。意外ですが、いちばんのおすすめは「しょうが」です。からだを温めるのはもちろんですが、ほかにもデトックス効果や食欲増進など冷房病対策にはいちばんです。冷たいスープにもおろしたしょうがを入れるだけで、手足の冷たさが取れます。
京都などでは、しょうがを使った「冷やし飴」というジュースを飲みますが、喉元はいったん冷えるけれどからだは冷やさないという、知恵のある飲み物なのです。関東ではなじみのない冷やし飴ですが、つくり方は簡単。皮ごとおろしたしょうがをガーゼで包み、糸で結んだものをはちみつなどで甘みをつけた水と一緒に鍋に入れて煮込んで、冷めれば冷蔵庫で冷やして出来上がり。甘さは好みで調整してください。炭酸水などに入れても、すっきりとおいしくいただけますよ。
文/堀知佐子(レストラン『Le Rire』オーナー兼シェフ)
イラスト/いしわたりきわこ
堀知佐子(ほり・ちさこ)
管理栄養士・食生活アドバイザー・アンチエイジング料理スペシャリスト。レストラン「Le Rire(ル・リール)」シェフ。京都の調理師学校で教鞭をとった後、京料亭「菊乃井」の物販事業部責任者を経て、2010年株式会社「菊の井」常務就任。08年アンチエイジングをコンセプトとしたレストランを開業。料理教室の開催、地方自治体アドバイザー、講演など、食と健康をテーマに幅広く活動。著書に『みそと野菜でアンチエイジング』『100歳まで錆びない栄養レシピ』など多数。
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