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2019.05.08

「体が硬い人」が知らないストレ ッチの常識 |「思い込み」から抜け出すことから始めよう


歳をとっても、ストレッチの仕方次第で柔軟性は保てます(写真: studio-sonic/PIXTA)

歳をとっても、ストレッチの仕方次第で柔軟性は保てます(写真: studio-sonic/PIXTA)

「体が硬くなる原因は加齢」と思っている人は多く、「歳をとるごとに腕が上がらなくなる」「脚が突っ張って困る」など、諦めにも似た嘆きを耳にします。歳をとっただけで体が硬くなるなら、すべての人のすべての筋肉が年々硬くなるはずですが、体の柔らかい高齢者は大勢います。
体が硬いまま何も手を打たずにいれば肩や首、背中のこりといった不調を抱えやすくなりますし、体がうまく動かないことで思わぬケガをしかねません。青山学院大学駅伝チームや数多くのオリンピック選手などの指導実績を持つ筆者が『世界一伸びるストレッチ』にまとめた、体の硬い人が陥りがちな思い込みを一部公開します。

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体の柔軟性はいつからでも改善できる

「体が硬いのは生まれつきだから、ストレッチなんて意味ないよ」。

このように最初から諦めてしまう人がいます。本当にそうでしょうか。もちろん、骨の形状や関節の構造といった遺伝的要因で可動域の狭い人はいます。しかし柔軟性をつくる要素はそれだけでなく、運動経験やケガの有無、生活習慣などでも差がつきます。

例えば幼少期からバレエのレッスンを継続している人は、股関節の柔軟性が生涯高くなる傾向にあり、運動習慣のない人は関節の柔軟性が低下する傾向にあります。つまり硬いのは、活動量が低下し「関節可動域が狭くてもできる小さな動作」ばかりを積み重ねた結果ということです。

ストレッチを習慣化できた人は、カチカチに硬くなった体でも氷を溶かすかのようにジワジワや柔らかくなっていくという、目に見える成果が現れます。逆に生まれつき可動域の広い関節と柔軟な筋肉があっても、積極的に体を動かさずほぐさない人は硬くなる傾向にあります。

ストレッチには硬く縮んだ筋肉の柔軟性を取り戻す作用があり、一説には、筋肉の緊張を緩和させる薬物療法よりも効果的とまで言われています。継続すれば必ず、それこそ80代の高齢者でも柔軟性は保たれ、さらにや柔らかくもなれるでしょう。

私がストレッチを指導するときに引用する、ある研究者の言葉があります。
「ストレッチは楽しく満足すべきもので、気持ちよくなくてはならない。楽しめなくなったとき、それは単に自分を傷めつける刺激でしかない」(マイケル・J・アルター)

この言葉のとおり、どこを伸ばしても「気持ちいい」のがストレッチ。もし気持ちよく伸びないなら、やり方が間違っているのかもしれません。

伸びているつもりが伸びていない

よく見かけるのが、ターゲットの筋肉を伸ばしているつもりが伸びていないケース。これは自分の体に合ったポーズではないからです。ストレッチというと、一方向にまっすぐ伸ばすイメージがありますが、筋肉のつき方や形状によって、伸ばす方向を変えたり周囲の筋肉の抵抗を緩和したりといった、気持ちよく伸ばすための工夫が必要です。そうでないと、ターゲットとなる筋肉が持つ柔軟性の伸びしろを生かしきれません。

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試しに、イラストのように座位で前屈をしてみてください。骨盤を立てる(左)のと立てない(右)のとで、 伸び感がまったく違うことを実感できるでしょう。ほかにも伸ばす方向や呼吸、時間などをセオリーどおりに行うだけで、気持ちいい伸び感を得られることがあります。

ぜひ、あなたにとっての気持ちよく伸びる方法を見つけてください。

「体にいいのはわかるけど、ひざも腰も痛いからストレッチなんて無理」。

つらい痛みを抱えていると、ストレッチのような簡単な動きでも縁遠くなりがちです。でも、そういう人こそ動かせる部分だけでも積極的に動かしていただきたいです。

私たちの体には毛細血管が張りめぐらされており、昼夜問わず酸素、糖質、脂質などが全身に運ばれています。ところが筋肉が緊張していると、その周囲や内部に走っている毛細血管を圧迫し、ひどくなると損傷するケースも。当然、血流は悪化しエネルギー源となる栄養素と酸素をスムーズに運べなくなって、老廃物が蓄積します。

このとき体に警告をするために放出されるのが、ヒスタミンやブラジキニンといった痛みを感じさせる物質です。これらが分泌されると、こりや疲労、痛みや不快感が生じるわけです。

筋肉が緊張して硬くなり、痛みが生じたまま伸ばすと「イタタタ」となり不安や恐怖でひるむかもしれません。でも筋肉は、動かさないと衰えて硬くなるばかり。収縮した状態からさらに過緊張が進んで血行不良は解消されないままでは、こりや痛みも消えません。この「痛み→緊張→痛み」の負のスパイラルを断たなければ、 将来的に筋肉量減少や筋力低下を起こし、さらには自分の脚で歩けなくなるおそれもあります。

痛みの解消には、なんらかの方法で血行を改善し発痛物質の分泌を抑えることが必須です。その最適な方法が、筋肉の緊張をほぐしリラックスさせるストレッチ。動かせる部位だけでも痛まない範囲で続けるうちに、痛みの原因部位が変化することもあります。医師に相談しながら無理のないポーズを選び、できるものを試してください。

ストレッチの話をすると、多くの人から必ずと言っていいほど聞かれるのが 「最適な頻度」です。ハードな筋トレと違い筋肉にダメージを与えないので、ストレッチは毎日してもかまいません。むしろ収縮を繰り返す筋肉の過緊張をゆるめるためにも、できるだけマメに行うべきです。

「忙しくて時間がとれない」という人は、ご自身の生活に組み込みやすい方法を見つけましょう。

例えば私はランニングを習慣にしていますが、仕事の合間に時間を見つけて走るので、じっくりストレッチをする余裕はありません。ですから就寝までのすき間時間や入浴中、そして寝る直前の時間を利用しています。そうはいっても決してマメなわけではなく、できれば寝る前にまとめてやりたい。

「トレーナーなのにめんどうくさがり」と思われるかもしれませんが、あお向けからうつ伏せになるのも嫌なので、ベッドの上であお向けのままできるものだけを続けています。それと入浴中は、ほかにすることもなく筋肉が温まって伸ばしやすくなるうえ水圧と浮力がかかるので、普段はやりにくいポーズもできるというメリットがあります。

入浴ついでに湯船で、テレビを見ながら床で、オフィスでいすに腰掛けたままなど、習慣にできそうなものから始めてみてください。

頑張っているのに、柔らかくならない

ストレッチは気持ちいい範囲で行うからこそ効果がありますが「痛みを乗り越えれば柔軟性も最大限にアップするはず」などと思う気持ちもわからなくはない。「痛い」「つらい」「息が止まる」ほど頑張る人もいます。しかし、そのやり方ではじつはきちんと伸びず、かえって筋肉を傷つけるリスクが高まります。

前屈のストレッチで「あと少しでつま先に届きそう」というときに、反動をつける人をよく見かけます。たしかに一瞬グンと伸びますが、筋肉には瞬間的に伸ばされると反射的に縮もうとして緊張し硬くなる性質があります。これが「伸張反射」です。

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筋肉には、伸び縮みする情報を脳に伝えるために「筋紡錘」という、いわば筋肉を守るセンサーが埋め込まれています。その特徴は、急激に伸ばすと「筋肉が切れてしまう!」と脳にSOSを発信する点にあります。筋紡錘は「痛い」「苦しい」と感じるくらい強く伸ばしたときにはたらいて、筋肉に「縮みなさい!」という指令を出すから、伸ばそうとしても伸びないのです。これでは柔軟性の向上、維持につながらず、忙しいなか時間を使ってストレッチをする意味がありません。

静かに、ゆっくり、そしてなによりも気持ちよく。これが最高に効果的な静的ストレッチです。体感で言うと「強い痛みは感じないけれど、適度な伸び感が得られる」いわゆる、痛気持ちいいところまで伸ばしましょう。

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提供元:「体が硬い人」が知らないストレッチの常識|東洋経済オンライン

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