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2017.09.22

朝までぐっすり快眠するための11の方法


快眠してスッキリと朝目覚められた日は、日中もアクティブに気持ちよく過ごせます。できるだけ快眠して、日々充実した生活を送りたいですよね。今回は、スリープ&ストレスクリニックの林田健一院長に、快眠のメカニズムや快眠するための方法などを伺いました。

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目次
-快眠とは
-快眠を妨げる原因
-快眠するための11の方法

快眠とは

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そもそも快眠とはどういう状態をいうのでしょうか。「睡眠の量」「睡眠の型」「睡眠のリズム」の3つの要素に注目しながら、快眠について説明します。

快眠チェックリスト

林田先生によると、「快眠できた」と感じるかどうかは個人的な感覚によるところが多いものの、寝起きや日中のコンディションを目安にチェックできるとのこと。快眠できているかどうかのチェックポイントをまとめました。

下記に当てはまる項目がひとつもなければ、快眠できているといえるでしょう。

-朝スッキリ目覚められない
-日中に耐えられないくらいのひどい眠気にしょっちゅう襲われる
-ちょっとしたことでイライラしやすい
-夜になっても眠気が感じられない
-途中で目が覚めると眠れない

快眠の3つの要素

快眠を得るために重要なのは「十分な睡眠時間」「睡眠の型」「睡眠のリズム」の3つです。ここでは、快眠を得るためのポイントについて解説します。

十分な睡眠時間

快眠を得るには、十分な睡眠時間が重要で、最適な睡眠時間は人によって異なります。最適な睡眠時間を知るためには、就寝時間を一定にして、目覚ましをかけずに自然と目覚める時間を計ってみましょう。仕事や学校のために朝早く起きる必要のない日が1週間ぐらい続く長期休暇は、最適な睡眠時間を計るのにベストなタイミングです。また、日中の活動時間中に過剰な眠気や集中力低下を自覚している場合には、少なくとも2週間程度、最低7時間以上の睡眠時間をとることで眠気の改善があるか確認しましょう。

睡眠の型

睡眠には、身体を休める眠りの「レム睡眠」と脳を休める「ノンレム睡眠」があります。眠りにつくと、はじめに浅いノンレム睡眠があらわれ、時間とともに眠りが段々と深くなり、深いノンレム睡眠がしばらく続きます。その後、再び眠りは浅くなり、レム睡眠へと移ります。平常時は一晩のうちに、レム睡眠とノンレム睡眠のセットを3~5回繰り返しており、1セットの時間は、個人差がありますが90分~110分周期です。環境や心身の問題によって睡眠が妨げられることなく、この睡眠の型が保てていると快眠につながります。夜中、睡眠途中で繰り返し目覚めてしまうなどの症状が出たときは、睡眠の型が崩れているといえます。

睡眠のリズム

「睡眠のリズム」とは、夜になると自然と眠くなり、朝になると目が覚めるという「体内時計」の働きのことを指します。体内時計が乱れると、夜に寝付けず睡眠不足になったり、睡眠の質も下がって日中に眠くなったりします。体内時計を正常に保つためには、朝に太陽の光を浴びて、規則正しい時刻に起きる生活をしましょう。

快眠を妨げる原因

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快眠するためには、快眠を妨げている原因を知ることが重要です。原因は主に下記の3つです。

体内時計の乱れ

前述のとおり、不規則な生活によって体内時計が乱れると、夜に寝付けなくなったり、朝目覚めにくくなったりします。また、休日だからといって昼過ぎまで寝ていると、明るい光を浴びる時間が遅れて、体内時計が乱れてしまいます。

自律神経の乱れ

過剰な量のカフェインを摂取したり、ストレス負荷が高くなったりすると、「交感神経」が優位な状態が続きます。こうした脳が覚醒状態になったまま眠りに入ると、睡眠時も興奮状態が継続し、脳が休まらず質の低い眠りになってしまいます。

病気のサイン

睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグ症候群、周期性四肢運動障害、不眠症などの病気によって熟睡が妨げられ、快眠できていないことがあります。

快眠するための11の方法

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日頃の生活習慣から快眠するための行動を意識しましょう。ここでは、快眠につながる11の方法をご紹介します

朝に日光を浴びる

太陽の光が網膜に入ることで、深部体温やセロトニン分泌のリズムを司る「体内時計」の乱れが調整されます。また、明るい光は脳内の覚醒度合いを上げるため、目が覚めて意識もはっきりしていきます。朝起きたら、カーテンを開けて太陽の光を部屋に取り込むだけでも効果が見込めます。

日中の仮眠は30分まで

日中の眠気にまかせて昼寝の時間を長く取りすぎると夜に眠れなくなり、夜間の睡眠時間が短くなったり、睡眠リズムが乱れたりします。日中の眠気に悩まされている場合には、午後3時までにデスクに座ったままなど起きやすい姿勢で20~30分の仮眠を取ると良いでしょう。日中の活動や夜の睡眠に悪影響なく、軽いリフレッシュ効果を得られます。

カフェインの摂取は就寝の5時間前まで

カフェインには覚醒作用があります。摂取後4~5時間ほど効果が持続するといわれているので、午前0時に就寝する場合は、午後7時以降の摂取は控えましょう。

アルコールの摂取は適量を就寝3時間前まで

お酒を飲むとリラックスできるため、眠気を感じることがあります。しかし、体内でアルコールが分解されて発生するアセトアルデヒドという物質には、睡眠を妨げて眠りを浅くする性質があります。お酒を飲む場合は、適量の範囲を守って就寝3時間前までに済ませましょう。

成人男性のアルコール摂取量の目安は、ビール中びん1本(500ml)、日本酒1合(180ml)、ウイスキー・ブランデーダブル(60ml)、焼酎1合(180ml)、ワイン1杯(120ml)です。女性は男性よりも、肝機能の働きが低く、アルコールを分解するためにより多くの時間を必要とします。女性は、これよりも少なめを目安としましょう。

食事は就寝の2時間前まで

就寝前の食事は、胃もたれや胸やけなどにつながるため控えましょう。睡眠の2時間前までに食事を済ませるのが理想的です。生活のリズムを整える上でも、食事は決まった時間にとるのがベストです。

1日30分、週3日の運動

日中の疲労の蓄積によって夜に眠気が起こります。午後に運動をして体温を上げておくと、その後に体温が下がっていきます。眠気は体温が下がるタイミングで起こるので、自然な入眠を促せます。自分の好きな運動を1日およそ30分、週に3回ほど取り組むと良いでしょう。なかなかまとまって運動の時間を取れないときには、意識して階段を使う、一駅前で下車して歩くといった運動習慣を取り入れてみてください。

就寝1時間前にはテレビやスマートフォンを消す

テレビ、パソコン、スマートフォン、携帯電話などの電子機器の画面からは、入眠を促すホルモン・メラトニンを減らす「ブルーライト」が出ています。また、操作によって脳の覚醒度合いも上がってしまうため、眠る1時間前、少なくとも30分前にはこれらの電源を切り、画面を見ないようにしましょう。

平日と週末の睡眠時間を一定にする

平日の睡眠不足を解消するために、休日に寝だめをしてはいけません。睡眠のリズムが乱れて、快眠を妨げる原因になります。例えば、月曜日と火曜日が忙しくて眠れなくても、水曜日には早めに帰宅して十分に睡眠時間を確保するなど、週末まで睡眠不足が続かない状態にします。

入浴する

ゆっくり湯船につかると、副交感神経が刺激されて一日の疲れがほぐれ、リラックスした状態になります。また、入浴後に温まった体温から徐々に下がるため、入眠がスムーズになって睡眠の質が高まります。38〜40度程度のぬるま湯に20〜30分ほど入りましょう。お湯の温度が高すぎると体温がなかなか下がらず、身体が火照って目が冴えたり、寝苦しくなったりする原因になるので、お湯の温度はぬるめの38〜40度に設定してください。

入眠儀式を決める

寝る前の行動パターンを一定化すると、そろそろ寝る時間だと認識しやすくなるため、入眠しやすくなります。いつものテレビ番組を見て、入浴したり、音楽をかけながらストレッチしたりなど、2時間ほど日中の覚醒から夜の睡眠までのクールダウンの時間を確保しましょう。

眠くなってから布団に入る

寝床に入ってスムーズに眠るためには、脳に「寝室は眠るための場所である」と覚えさせることが大切です。そのため布団に入ったら「寝る」以外のことはできる限りしないようにしましょう。布団の中で作業をすると、脳はそこを「作業の場」と認識するようになり、「布団に入っても眠れない」原因となってしまいます。

<参照>
「睡眠不足がなくなる日」林田健一著(主婦の友社)
「今日の治療指針2017年版」福井次矢など編(医学書院)
「ハリソン内科学第5版」デニス・L・カスパーほか編・福井次矢ほか監修(メディカル・サイエンス・インターナショナル)
「睡眠不足がなくなる日」林田健一著(主婦の友社)
「今日の治療指針2017年版」福井次矢など編(医学書院)
「ハリソン内科学第5版」デニス・L・カスパーほか編・福井次矢ほか監修(メディカル・サイエンス・インターナショナル)

photo:Getty Images


体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。

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提供元:朝までぐっすり快眠するための11の方法│フミナーズ

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