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2020.03.19

ストレスフリーに生きたいなら、今すぐ始める4つ、やめる7つの習慣・考え方


ストレスフリーに自分らしく働く自分と、常にストレスフルで気持ちに余裕がない自分なら、多くの人がストレスフリーな自分を選ぶはず。そこで、産業医としても活動している医師の視点から、ストレスフリーでいるためのポイントをご紹介します。

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ストレスにもバランスが必要?

私たちはいろいろな出来事から、ストレスを感じます。たとえば、家族の死や離婚、失業、病気などが起きると、多くの人が大きなストレスを感じます。ところが、うれしいはずの結婚や出産、昇進、成功なども、ストレスの原因になることがあります。良いことも悪いことも、ストレスになる可能性があるということです。ストレスフリーへの第一歩は、身の回りの出来事に対して、あまりストレスを感じないようにすることです。

また、ストレスを感じたときの心や身体の反応も、人によってさまざまです。何かに失敗したときに、心が折れてやる気をなくす人もいれば、その経験をバネにしてさらに高い目標を達成してしまう人もいます。ストレスを感じたときに、その出来事を良いほうに考えるポジティブ・シンキングが、ストレスフリーになるために大切です。

さらに、ストレスフリーな状態が幸せと感じる人もいれば、少しストレスがあった方が頑張れる人もいます。ストレスフリーが理想としても、実際にはストレスがなくなることはありません。「少しのストレスは人生のスパイスだ」と考えた方が良いのかもしれません。ここでは、少しでもストレスに感じることを減らし、ストレスによって起きる心身の反応を自分でコントロールできるようになることを目的にしましょう。

ストレスフリーになるために、今すぐ始めるべき考え方2つ

ストレスに直面した時にまずしなければいけないのは、「このストレスは対処が可能である」と考えることです。ストレスの元を、完全になくせないかもしれません。しかし、少し小さくすることや、自分に対する影響を減らすことはできるかもしれません。対処が可能であることを自覚すると落ち着きを取り戻して、対策を練ったり新しい学びを得たりできます。

ストレスに対する考え方として、「問題中心対処」と「情緒中心対処」をご紹介します。

問題中心対処では、まず、問題となっている事柄に焦点を当てて考えます。次の順にやってみましょう。ただし、あまり深く考え過ぎては逆効果です。なるべく楽しい解決方法や、奇想天外な行動計画を考えると、わくわくしてやる気が出ます。

【1】段階に分けて問題を考える
【2】出来事の状況をもっと詳しく振り返る
【3】問題の解決方法をなるべくたくさん思いつく
【4】問題解決のための行動計画を立てる
【5】家族や友人、専門家に相談する

情緒中心対処は、「災い転じて福となす」 という発想をする練習です。この考え方が身につくと、人生が今の何倍も楽しくなります。

【1】その出来事にプラスの面を見つける
【2】一歩退いて、出来事を冷静に見直す
【3】「どうにかなる」と考え、心配しないようにする
【4】困難を良い経験として生かす
【5】最良でなくても、その次に良いことを受け入れる

身体の緊張をほぐしてストレスフリーになる

呼吸と筋肉の緊張度の間には深い関係があります。強いストレスにさらされていて心身の緊張が強い人は、呼吸が浅く早くなります。逆に、十分リラックスしている人は、ゆっくり深く呼吸しています。リラックスするためには、今よりも少しゆっくりと大きな呼吸をする必要があるのです。

呼吸の仕方は、腹式呼吸と胸式呼吸のどちらでもかまいません。ゆっくり息を吸ってちょっと息を止め、次にゆっくり息を吐いてまたちょっと止めます。息を吸うときには、胸あるいはお腹の筋肉が緊張することを意識します。また、息を吐くときに胸あるいはお腹の力を抜くと、筋肉の緊張がどのくらい無くなるかも観察してください。

呼吸だけではなかなかリラックスできないなら、積極的に筋肉を緩めましょう。ストレスからくる不眠に対するリラクゼーション法で、最も多く用いられている技法が「漸進的筋弛緩法」です。

漸進的筋弛緩法では、体の各部位の筋肉に力を入れることで意識的に筋の緊張を高めておき、そのあと一気に筋肉の力を抜きます。すると、単に筋肉を緩めたときよりも強いリラックス効果を得られます。特に、眠る前に漸進的筋弛緩法を行うと、心身のストレスがほぐれてぐっすり眠れます。

漸進的筋弛緩法のやり方は簡単です。寝ころんで手足を伸ばし、手を体の近くに置きます。ゆっくり呼吸をしながら目を閉じて、70%くらいの力で両手を握りしめます。5秒ほど握ったら一気に力を抜きましょう。そのあと30秒ほど、筋肉が緩んでいる状態をぼんやり実感します。両手が終わったら、肩や脚、顔でも緊張と弛緩の練習をします。身体のすべての部分をやる必要はないので、自分のやりたいところだけを行ってください。

ストレスフリーになるために、やめるべき考え方5つ

ストレスに弱い人は、自己批判的で悲観的な「不健全な考え方」にとらわれやすいものです。次にあげる代表的な5つの不健全な考え方があると、負のスパイラルに落ち込みやすくなります。あなたの思考パターンをチェックしてみましょう。もし思い当たるところがあるなら、先に述べたポジティブな考え方を心がけましょう。

破滅的思考・マイナス化思考

すべての物事を、具体的な根拠なしに、悪い方向へ解釈する傾向のことです。例えば、プレゼンの資料作成が間に合わない→契約が取れない→会社に大きな被害を与える→会社をクビになる→路頭に迷う、というストーリーにとらわれることです。

選択的抽出・客観性の喪失

心の中にフィルターを作って、物事の悪い側面だけを選択的に取り入れてしまうことです。そのため、より重要で価値のある別の見方を、無視してしまいます。例えば、同僚にあいさつしたのに返事がなかった時に、楽観的な人は「たまたま聞こえなかっただけ」などと考えます。しかし選択的抽出に陥った人は、「あの人は私のことが嫌いだから無視した」 と悩んでしまうのです。

二極化思考・全か無か思考

グレイゾーンを無視して、すべての問題を白か黒かで、割り切ろうとすることです。この考え方をしていると、例えば何かうまくいかないことがあると、「これから毎日が失敗の連続だ」などと悩んでしまいます。

非現実的期待・すべき思考

完璧主義を目指す人や高い理想を持つ人が、「しなければならない・すべき目標」 の達成に追い立てられて、自分がしたい目標を見失っている状況です。例えば、「会社の人たち全員と仲良くしなければならない」などと思い込むことです。

過度の一般化

1つのネガティブな事柄を、より一般化したり、決して解決しない問題にすり替えたりすることです。この考え方になっている人は、たまたま1つの企画で自分と違う意見を出した人のことを、「いつもあの人は私の言うことに反対する」などと思ってしまいます。

2つの悪い生活習慣をやめてぐっすり眠る

ストレスフリーのために最も有効な手立ての一つが、良質な睡眠を十分とることです。しかし、ストレスを解消しようとしてやっていることが、睡眠に悪影響をおよぼし、その結果、ストレスフリーとは縁遠い生活となっている人がいます。そうならないためにも、「光」と「食」をうまくコントロールして、ストレスフリーな生活を目指しましょう。

眠る前の1時間はディスプレイを見ない

睡眠ホルモンの「メラトニン」は、日中ほとんど分泌されませんが、暗くなるとたくさん分泌されて眠気を誘います。ところが、夜に明るい光や青い光(ブルーライト)をたくさん浴びると、脳が昼と勘違いしてメラトニンの分泌をやめてしまいます。眠る前には、少し暗めで暖色系の光の下で過ごしましょう。また、テレビやパソコン、タブレット端末、ゲーム機、スマートフォン、携帯電話の画面から、多くのブルーライトが出ています。眠る1時間前になったら、これら電子機器の電源を切りましょう。

夕食は眠る3時間前までに終わる

お腹がふくれると眠たくなりますが、夕食の後すぐに眠ると胃腸が活発に動いているため、深く眠れず睡眠の質が悪くなります。夕食後は3時間ほどたって、胃腸の動きがひと段落してから眠るようにしましょう。お腹が減って寝つけないときには、うどんなどの消化が良い炭水化物を少しだけ食べてもかまいません。しかし、脂っこいものや消化が悪いものはやめておきましょう。

まとめ

誰でも、仕事や育児、毎日の生活の中でストレスを感じることがあります。しかし、備え次第でストレスフリーに過ごせることもありますから、ストレスに振り回されない自分でいるための生活習慣や考え方を身に着けてみませんか?

photo:Getty Images

※体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。

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坪田聡

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医師、医学博士。医療法人社団 明寿会 雨晴クリニック副院長。医師として睡眠障害の予防・治療に携わる一方で、睡眠改善に特化したビジネス・コーチとしても活躍中。「快適で健康な生活を送ろう」というコンセプトのもと、医学と行動計画の両面から睡眠の質を向上させるための指導や普及に尽力。総合情報サイトAll about 睡眠ガイド。 「睡眠専門医が教える! 一瞬で眠りにつく方法」(TJMOOK 宝島社)、「パワーナップ仮眠法」(フォレスト出版)他、監修・著書多数。

提供元:ストレスフリーに生きたいなら、今すぐ始める4つ、やめる7つの習慣・考え方│フミナーズ

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