2020.03.16
男性の不調を改善!「開脚ストレッチ」のコツ│疲れない、老けこまない体はこうしてつくる
運動不足の男性こそ、まずは「開脚」にトライ!(写真提供:KADOKAWA)
デスクワーク中心の仕事をする男性ビジネスパーソンは、姿勢の悪さや疲労が慢性化し、普段から体各部にリスクを抱えていることも多い。「筋肉デザイナー」として股関節ストレッチスタジオを開設・運営し、新刊となる『体がかたい人でもラクに開脚できるようになる本』をまとめた藤本陽平氏によると、そんな男性にとって、短時間で手軽にこなせる「開脚ストレッチ」こそ効果的なのだという。これから、男性が陥りやすい体の問題を解決に導く開脚ストレッチ法を具体的に教えていただく。
『体がかたい人でもラクに開脚できるようになる本』 ※外部サイトに遷移します
結果が出る「開脚ストレッチ」エクササイズ
筋肉量やホルモンバランスなどの身体的特性により、男性の体には、女性とはまた違った形で「姿勢の乱れ」「体の疲れ」「腰の痛み」「メタボ」のような問題が生じます。
ここでは、男性ならではの身体的特徴を念頭に、誰でも簡単に取り組める「開脚ストレッチ」を4パターン、わかりやすくシンプルに解説しましょう。
■「ねこ背改善」開脚ストレッチ
「1日のうち大半の時間を過ごしている姿勢」が、その人の“基本姿勢”として形づくられます。つまり、ねこ背ぎみの人なら、パソコンに向かう背中を丸めた状態が基本姿勢になってしまうわけです。でも、そのような人が無理に背筋を伸ばそうとしても逆にストレスを感じるだけ。結局すぐに元の姿勢に戻ってしまいます。
ねこ背を解消するには、「自分が気持ちよく感じられる動き」を通じて、人間本来の姿勢に戻していく必要があります。
そこでぜひやってみてほしいのが「ねこ背改善」開脚ストレッチです。ただし、背中と腰が丸まった状態のまま開脚動作をしても、何も改善しません。ポイントは、背中をソファーの座面の縁などにもたせかけるようにして、胸を張った体勢で開脚をすることです。
「開脚って、体を前に倒すんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるはずですが、実は、ねこ背の人は「体を後ろに倒す開脚」という逆転の発想が効果的です。
「体を後ろに倒す開脚」(写真提供:KADOKAWA)
① 床に座り、ソファーなどの座面の縁に背中をもたせかける
② 体の力を抜き、開脚する。無理のない角度でOK
③ 胸を張るようなイメージで上体を伸ばす
⇒30秒間×2回
両脚を上に上げるだけでも「むくみ解消」の効果
■「疲労回復」開脚ストレッチ
疲れると運動する気が起きない――。確かにその気持ちはよくわかりますが、だからといってそのまま動かずにいると、ますます疲れやすい体質になってしまいます。日頃から疲れやすいという人は、できる範囲内で体を動かす習慣をつけることが大切。そこでおすすめしたいのは、壁を使った「疲労回復」開脚ストレッチです。
1日中デスクワークなどをすると、よく脚がむくんだりしますが、両脚を上に上げるだけでも「むくみ解消」の効果があります。それに開脚ストレッチを加えることで、股関節の柔軟性も高まります。下半身の血流はそけい部(脚の付け根の腹部側)に集中しているので血流が促され、疲労が回復するという仕組みです。
ちなみに、相撲の力士がよくやる「四股(しこ)」は、開脚ストレッチと同様に下半身の血流を促す効果があり、お尻、前もも、内もも、もも裏をすべて伸ばせる、実はとても効率的なストレッチです。これはまさに先人の知恵でしょう。
「むくみ解消」の効果が(写真提供:KADOKAWA)
①壁にお尻をつけ、脚を床に対して垂直に伸ばす
②左右に脚を開き、無理のない角度で開脚する
⇒30秒間×2回
実はとても効率的なストレッチ(写真提供:KADOKAWA)
①足を開いてまっすぐ立つ。そしてお尻を突き出すように上体を倒し、手をひざに乗せる
②ひざを外に押しながらお尻を下げるように。ひざの角度は90度
③肩を内側に入れるようにして10秒間キープ。反対の肩も同様に行う
目的は股関節の可動域を広げること
■「腰痛・ひざ痛改善」開脚ストレッチ
仕事中に体を動かさないでいると、腰まわりの筋肉が固まり、それが腰痛の原因になることがよくあります。何度も言いますが、この手の痛みを改善するときも、やはり適度に体を動かすのがベターです。
とはいえ、腰痛持ちの人が無理に開脚しようとすると、悪化するおそれもあります。そこで、少しひざを曲げた状態で開脚してみましょう。腰への負担が軽減されるだけでなく、ひざへの負担も少ないので、ひざ痛の人にもおすすめです。開脚ストレッチで股関節の柔軟性が高まれば下半身のパワーバランスがよくなり、腰痛、ひざ痛を根本から改善することにつながります。
ひざを曲げた開脚は“ちょっとズルしてる”ように感じるかもしれません。けれども、開脚ストレッチの目的は股関節の可動域を広げることですから、ひざを曲げたほうが開脚しやすい人は、そうしたほうが断然よいのです。ただし、体を動かせないほど痛みを感じている場合は、無理にストレッチするのは控えましょう。
“ちょっとズルしてる”わけではありません(写真提供:KADOKAWA)
①開脚した状態でひざを曲げる。床とひざ裏の間はこぶし1~2個分が目安
②いすの座面に両腕を置き、体をおへそからゆっくり倒す
⇒30秒間×2回
■「メタボ解消」開脚ストレッチ
お腹まわりが出てしまうのは食べすぎのせいもあるのですが、姿勢を維持するための筋肉が弱っていることも原因の1つです。お腹を凹ませるために体幹トレーニングに励む人は多いのですが、より簡単という意味で「メタボ解消開脚ストレッチ」も効果的です。
開脚をして、まっすぐ上体を立てているときに、腹筋と背筋を使います。この姿勢を体に記憶させると、腹筋と背筋を無意識で使えるようになるので、体が自然と締まってくる。結果、お腹が凹んでいくという仕組みです。
姿勢を体に記憶させることが大事(写真提供:KADOKAWA)
①自分のできる範囲内で開脚をする
②手と一緒に背筋を伸ばす。上半身だけ「気をつけ」のイメージで
⇒10秒間×3回
とにかく“気持ちよく”なりましょう!
以上、男性ならではの体に“効く”4パターンの開脚ストレッチ法を簡単に紹介しました。とにもかくにも「自分ができる範囲内」を意識し、無理せず自分なりにトライしてみてほしいと思います。
取り組むことで体各部の調子が上向いていくのはもちろん、何より“気持ちいい”感覚を覚えるはずです。
実はそれこそが、日頃“闘っている”男性ビジネスパーソンが「開脚ストレッチ」に取り組むことの、最大のメリットなのかもしれません。
『体がかたい人でもラクに開脚できるようになる本』(クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)
藤本 陽平 :筋肉デザイナー、NSCA認定パーソナルトレーナー
【あわせて読みたい】 ※外部サイトに遷移します
提供元:男性の不調を改善!「開脚ストレッチ」のコツ│東洋経済オンライン
「自分にあった保険は?きちんと考えたい、でも難しい・・・」そんなお悩みをお持ちではないですか?
ほけんの悩みを解決!