2023.03.15
「高カカオチョコ」身体に効く食べ方ダメな食べ方|食べ方の基本は「1日25gを5回」に分けること
高カカオチョコの健康効果を得るためには、「どれくらい」「いつ」食べればよいのでしょうか(写真:moto/PIXTA)
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生活習慣病でクリニックを訪れる患者さんたちに、栗原毅医師が必ずすすめるのが「高カカオチョコ」だそうです。高カカオチョコの健康効果を得るためには、「どれくらい」「いつ」食べればよいのかを、栗原医師に教えてもらいました。本稿では『高カカオチョコのすごい健康長寿力』を抜粋し再構成のうえお届けします。
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カカオ分70%以上のチョコレートのこと
高カカオチョコとは、カカオの含有量を70%以上まで増やし、カカオ以外の成分(砂糖や乳脂肪など)を極力抑えた健康志向の食品のこと。カカオの成分が多いものほど甘さが控えめ。スーパーマーケットやドラッグストアなどで購入可能。
■高カカオチョコの効く食べ方1:1日25gを5回に分けて食べる
「高カカオチョコの効果」は、基本的に「1日25gの高カカオチョコを摂取する」ことで期待できるものです。1日25gには、「有効成分がきちんと作用する」ことに加え、「毎日食べても大丈夫な量」という意味があります。
高カカオチョコにも、微量とはいえ糖質や脂質が含まれるので、大量に食べると糖分やカロリーをとりすぎてしまいます。ちなみに、高カカオチョコ25gの糖質量は8g、エネルギー量は140kcalです。
また、効果は長時間持続しないので、まとめて食べず、1日5回に分けて食べましょう。
■高カカオチョコの効く食べ方2:朝昼夜の食前と食間に食べる
(画像:『高カカオチョコのすごい健康長寿力』)
高カカオチョコを食べるタイミングは、「1日3食の食前と食間」が最適です。含まれる有効成分には、「糖質の吸収をゆるやかにする」「血糖値を調整するインスリンの効き目を上げる」などの作用がありますが、いずれも「食事より先に高カカオチョコをとること」で効果を発揮します。
血糖値は食事を始めると同時に上がり始めるので、少しでも先にとることが大切なのです。
また、有効成分の作用の継続は2~3時間といわれます。食間も食べ、血管を守る、脳を活性化するといった、ほかの効能を常時有効にしておきましょう。
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■高カカオチョコの効く食べ方3:1日3食で血糖値を急激に上げない
体に脂肪が必要以上にたまる肥満は、さまざまな不調、病気を引き起こします。特に内臓のまわりにつく内臓脂肪が増えると、高血圧・糖尿病・脂質異常症といった代表的な生活習慣病につながるので注意しましょう。
体に脂肪がつきすぎないようにする、現在体についている脂肪を落とすためにも、高カカオチョコの摂取は有効です。
しかし、その効果を得るためには、1日3回規則正しく食事をとることが前提となります。理由は、朝食や昼食を抜き、絶食時間(食事と食事の時間)が長くなると、次の食事で血糖値が急上昇するからです。
血糖値が急激に上がると、血糖値調整ホルモンのインスリンが大量に分泌され、体内の糖質をどんどん脂肪に変えて蓄えてしまうのです。これは高カカオチョコの力でもカバーしきれません。1日3食+高カカオチョコこそが、脂肪撃退のコツなのです。
GI値とは?
(画像:『高カカオチョコのすごい健康長寿力』)
また、高カカオチョコは、血糖値を上げにくい「低GI食品」です。食前・食間にとれば、血糖値の安定効果が得られます。高カカオチョコは、ふだんお菓子や食事を制限している、糖尿病や糖尿病予備群の方々にこそおすすめの食品といえます。
また、血糖値の急上昇を防ぐことは、一般の方々が健康な生活を送るうえでも重要です。血糖値急上昇後には血糖値の急降下が起き、だるさや眠気、イライラや不快感を起こすからです。高カカオチョコを生活習慣に取り入れて、快適な毎日を送りましょう。
■高カカオチョコの効く食べ方4:糖質ちょいオフと肉・魚・卵たっぷり
1日3回の規則正しい食事の際、次の3つのコツを実践すると、より効果が高まります。
(1) 糖質ちょいオフ
体につく脂肪は、食事からとった栄養のうち、体のために消費されなかった糖質や脂質から作られます。特に体脂肪になりやすいのは、エネルギーとして消費されずに余った糖質です。
糖質は、主食の炭水化物に多く含まれます。ごはんやパン、麺類などの主食を、これまでの量から1割程度(ひと口からふた口分)、残すか最初から減らすようにしましょう。
また、当然甘いものには糖質が含まれますから、デザートがほしくなったら高カカオチョコを食べるようにしましょう。満足感が得られるうえ、糖質も少ないのでおすすめです。
(2) よく嚙んで食べる
みなさんが想像するより重要なのがよく嚙んで食べることです。「そんな簡単なことで?」と思う人もいるかもしれませんが、食べすぎ予防になりますし、何より「よく嚙む」ことで消費エネルギーを増やせます。理想は「ひと口30回嚙む」こと。まずは現在より10回嚙むことを目標に始めてみましょう。
(3)糖質を最後に食べる
血糖値は、糖質を摂取することで上がります。糖質を多く含む主食を最後に、肉や魚のタンパク質、小鉢の野菜などの食物繊維から食べるようにしましょう。糖質の吸収がゆるやかになり、食後血糖値の急上昇を防ぐことができます。
成功のコツはただ1つ忘れずに続けること
■高カカオチョコの効く食べ方5:高カカオチョコと毎日一緒に
高カカオチョコの健康効果を最大限に活用するためには、毎日食べ続けることが重要です。実は忘れずに食べることが、いちばん難しいかもしれません。
忘れずに食べるためには、食事をする場所に常備すること、外出の際にも持ち歩くことがポイントとなってきます。高カカオチョコを、食前・食間においしく食べるだけ。今日から新たな習慣を始めましょう。
■高カカオチョコQ&A、教えて栗原先生
Q、食べれば食べるだけ効果が出ますか?
A、いいえ、たくさん食べれば効果が高くなったり、早く出たりするわけではありません。体にいい高カカオチョコも、食べすぎはよくありません。大切なのは、毎日の食前・食間に適量を必ず食べ、まずは3カ月続けること。まとめて食べたり、ときどき食べたりするのでは、効果は十分に得られません。
食前とは食事の何分前?
Q、カカオの含有量が多いほうが、効果が大きいのですか?
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A、はい、含有量が多いほうが効果は高まります。ただし、食べ続けることが大切なので、カカオ分70%以上のもののうち、自分にあった含有量のものを選びましょう。
Q、高カカオチョコを食べれば、血糖値の薬はやめてもよいのですか?
A、急に薬をやめてしまうと症状が悪化するおそれがあります。まずは薬を続けながら、高カカオチョコを試してください。高カカオチョコの効果で薬の効果も高まり、徐々に薬を減らしていくことができるでしょう。
Q、食前とは、食事の何分前に食べるのがよいですか?
A、食事の食前でOKです。高カカオチョコを食べたあとの食事中は、糖質の吸収がゆるやかになるので、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。
Q、ノンシュガーチョコレートでもよいですか?
A、高カカオチョコと、ノンシュガーチョコは違います。ノンシュガーチョコとは、糖類がゼロのチョコのことで、糖類はゼロですが、糖質がゼロとは限りません。カカオ分が多いとも限りません。チョコレートは、「カカオ分70%以上」を基準に選びましょう。
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提供元:「高カカオチョコ」身体に効く食べ方ダメな食べ方|東洋経済オンライン