2022.09.22
オリゴ糖の種類と効能~オススメの使い方やデメリットも解説~
当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間 弘美、 編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
オリゴ糖は低カロリーな上に、プレバイオティクスとして注目を集めています。プレバイオティクスとは、ビフィズス菌のような善玉菌の栄養源となって腸内環境を整える働きのある食品のことです。
ダイエット効果や便秘解消効果があると話題のオリゴ糖ですが、種類も多く何を選んだらいいのか、またどのように使っていいのか悩みますよね。
そこで今回はオリゴ糖の働きや、種類、カロリーについても分かりやすく解説していきます。
オリゴ糖を日々の生活に活用しようと考えていらっしゃる方はぜひ最後までご覧ください。
オリゴ糖とは
オリゴ糖は糖類の1種で、少糖とも呼ばれます。
糖類は、最小単位である「単糖」の形で存在するものと、いくつかの「単糖」が鎖のようにつながった形で存在しているものがあり、構成されている「単糖」の数によって分類することができます。
・単糖類:ブドウ糖や果糖のように、単糖がひとつで存在しているもの
・二糖類:砂糖など、2つの単糖がつながっているもの
・多糖類:でんぷんのように、たくさんの単糖がつながったもの
「オリゴ」とはギリシア語で「少ない」を意味し、つながっている単糖の数が少ないものを「オリゴ糖」、「少糖類」といいます。じつは「オリゴ糖」の単糖の個数についての明確な定義はなく、一般的に、3~10個程度結びついたものを「オリゴ糖」と呼ぶことが多いようです。
オリゴ糖はもともと自然界に存在し大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナに多く含まれています。
また最近は、牛乳やビート(砂糖大根)を原料としてシロップや粉末に加工したオリゴ糖食品が多くみられます。今回はこちらのオリゴ糖食品を中心にお話しいたしましょう。
オリゴ糖の種類
オリゴ糖とひと口でいっても、たくさんの種類があり、甘味の種類、甘味の強さ、カロリーまでも違います。ここでは代表的なオリゴ糖を紹介します。
オリゴ糖の効能
オリゴ糖には他の糖類にはない性質があり、腸内環境を整える・血糖値を上げにくいなどの効果が期待されています。
腸活に有効
腸内細菌は約1000種類、その数なんと100兆個です。そして腸内細菌の中でビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌は、お腹の調子を整えることで知られています。
また最近は善玉菌に、免疫力アップ・肥満予防など様々な健康効果が発見されました。そして善玉菌を増やすことが、腸活と呼ばれ注目されています。
オリゴ糖はビフィズス菌をはじめとする善玉菌の栄養源になるため、善玉菌を増やす働きがあり、腸活に有効です。
血糖値を上げにくい
オリゴ糖は低消化性といい消化液で分解されにくいので、糖質として利用されず血糖値をあまり上げません。
糖尿病の人はオリゴ糖を食べられるのか
結論からいいますと、砂糖やはちみつと比べて、糖尿病の人にオリゴ糖は向いています。なぜなら、オリゴ糖をとっても血糖値が上がりにくいからです。
ただし注意点があり、市販のオリゴ糖食品は100%オリゴ糖でできているわけではなく、砂糖やブドウ糖が含まれています。
オリゴ糖自体は血糖値を上げにくいのですが、オリゴ糖と同時に砂糖やブドウ糖をとってしまうと血糖値が急上昇します。血糖の急上昇は動脈硬化が進み、血管が痛みやすくなるので糖尿病の方は商品の表示を確認し、できるだけオリゴ糖の純度が高いものを選びましょう。
糖質制限中はどう?
繰り返しになりますがオリゴ糖は糖質の仲間であるものの消化されにくく、糖質と利用されることが少ないので糖質制限中の方にもおすすめです。
オリゴ糖はダイエットに向いているのか
先ほども述べた通り、オリゴ糖は砂糖よりカロリーが低いのでダイエットに向いているといえるでしょう。ただし甘味度が低いため、砂糖と同等の甘味を得ようとして、多くのオリゴ糖をとってしまうとカロリーオーバーになってしまいます。
例えば、ラフィノースはカロリーは砂糖の半分ですが、甘味は砂糖の1/5ですのでラフィノースからから砂糖と同じだけの甘味を得ようとして、5倍使ったとすればカロリーは砂糖の2.5倍になってしまいます。
デメリットはなに?
急にたくさんのオリゴ糖をとると下痢になってしまうことがあります。とくに始めは、少しずつ分けてとるようにしましょう。なお、目安は1日2~10gです。
【オススメ】便秘に効果的なオリゴ糖の使い方
腸内細菌の種類は個人によって異なるため、便秘に効果がでやすいオリゴ糖も個人差があるようです。いろいろと試して、ご自身にあったオリゴ糖を探してみましょう。
また、オリゴ糖の効果は長くは続かないことが分かっていますので、継続的にとることが大切です。たとえば、ヨーグルトやコーヒーに砂糖の代わりとしてオリゴ糖を利用すると、続けやすいかもしれませんね。
まとめ
以上、オリゴ糖の働きや、種類、カロリーについて紹介しました。
ポイントをまとめますと、
・オリゴ糖は腸内環境を整えるのに有効
・血糖値を上げにくいので糖尿病の人にも向いている
・甘味度の低いものが多く、砂糖と同じ甘味を求めるとカロリーオーバーになることも
・市販のオリゴ糖食品は100%オリゴ糖ではなく、砂糖やブドウ糖などが含まれているものが多いので、血糖値やカロリーを気にする人は注意が必要
となります。
腸内環境を整える腸活の健康効果は今後ますます期待されます。オリゴ糖を上手に活かして、腸活を進めていきたいですね。
当記事を参考にオリゴ糖を日々の生活に取りいれていただければ幸いです。
【参考文献】※外部サイトに遷移します
消費者庁 難消化性糖質及び食物繊維の エネルギー換算係数の見直し等に関する 調査・検証事業 報告書
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士・料理家 前間弘美
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科卒業後、管理栄養士として給食会社や病院に勤務。糖尿病・高血圧の方に向けた献立作成や調理、栄養管理・栄養指導などを担当。特に病院勤務では、働き盛りの方が血糖値、血圧そして食事の記録を時間を作って手書きで行う手間や、その先にある健康面における自己管理の難しさを目の当たりにしてきた。身近なスマートフォンをベースにデジタルヘルスを展開することに可能性を感じたのとあわせ、より多くの方の生活習慣の改善に携わりたいという想いからH2株式会社に入社。管理栄養士、調理師の資格を保有。
記事提供:H2株式会社
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提供元:オリゴ糖の種類と効能~オススメの使い方やデメリットも解説~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】