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2022.08.30

誰からも好かれる「話しやすい人」にある共通点|他人に対して興味を持つことがすべての基本だ


話しやすい人になるために意識したい、基本的なマインド(写真:プラナ/PIXTA)

話しやすい人になるために意識したい、基本的なマインド(写真:プラナ/PIXTA)

累計250万部以上の書籍を手がける編集者である一方、ドラァグクイーンとして各種イベント、メディア、舞台公演などに出演する村本篤信氏による連載「話しやすい人になれば人生が変わる」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

「アルファポリス」 ※外部サイトに遷移します

他人に対して興味を持つことが、すべての基本

今回は、話しやすい人になるための基本的なマインドについてお話ししましょう。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

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これまで、さまざまなテクニックを紹介してきましたが、これからお伝えするようなマインドを持つことができれば、テクニック的なものも自然と身についてくるのではないかと思います。

では、話しやすい人になるための基本的なマインドとはどのようなものか。

何よりも大事なのが、「他人に対して興味を持つこと」です。

他人に興味を持てば、自然に「相手の話を聞こう」という気持ちが生まれ、それは話を聞く態度にも表れます。

「この人は、興味を持って自分の話を聞いてくれている」と感じれば、相手はあなたのことを「話しやすい人だ」と思うでしょう。

ちなみに、これといったとりえのない私ですが、ほかの人に対する興味だけは、並外れて高いと自負しています。

もっとも、それを「長所」と言えるかどうかはわかりません。

食欲、性欲、睡眠欲など、人にはさまざまな欲求がありますが、私の場合は単に、「できるだけいろいろな人について知りたい」「自分が知らないことを何でも知りたい」という欲求が強いだけではないかと、自分では思っています。

いずれにしろ、私は誰かと知り合い、ゆっくり話す機会があると、その人がどこで生まれ、どこで暮らしているのか、どのような子ども時代、青春時代を過ごしたのか、今、どんな仕事をしているのか、いつ、なぜその仕事を選んだのか、日々どのようなスケジュールで生活をしているのか、どのような価値観を持っているのか、といったことが知りたくて仕方がありません。

いきなり質問攻めにすると、相手は「この人、距離感がおかしい」とびっくりして警戒心を抱くでしょうから、様子を見ながら少しずつ会話と質問を重ねていきますが、私がいろいろな方から「話しやすい人だ」と思われているとしたら、そんな私の性質によるところが大きいのではないかという気がします。

人の話を聞くことで、他人への興味がわいてくる

今、「話しやすい人だと思われたい」と考え、このコラムを読んでおられる方の多くは、基本的には他人への興味を持ち合わせているのではないかと、私は思います。

なぜなら、「話しやすい人だと思われたい」と考えるのは「他人と関わりたい」という気持ちがあるためであり、「他人と関わりたい」という気持ちは、他人への興味につながっていくからです。

でも、もしかしたら中には、「他人にあまり興味が持てない」という人もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、それも1つの生き方です。

「他人と深く関わって、人間関係で余計なストレスを感じたくない」「誰にも深入りせず、1人でいたほうが気がラク」「他人の好ましくない面を知るのが怖い」といった理由で人に興味を持たないようにしているのであれば、そして他人にあまり興味を持たなくても、日常生活で不便を感じていないのであれば、無理に他人に興味を持つ必要はないのではないでしょうか。

ただ、「話しやすい人と思われたい」「他人に興味を持てるようになりたい」という思いがあるのに、なかなか興味を持つことができない人もいるでしょう。

そのような人は、いったいどうすればいいのか。

「鶏が先か卵が先か」といった感じになってしまいますが、他人に興味を持つためのいちばんの方法は、「人の話をきちんと聞くこと」ではないかと、私は思います。

実際、私自身、昔は今ほど「他人への興味オバケ」ではなかったような気がします。

大人になって、仕事やプライベートでいろいろな人と出会い、話を聞く機会が増えたことで、「他人の人生や価値観を知る面白さ」がわかり、私の中で「できるだけいろいろな人について知りたい」という欲求がどんどん膨らんでいったのです。

知り合いや友だち、面白いと思った人の話を聞いてみる

また、人は見ず知らずの人、まったく情報がない人よりも、何らかの接点がある人、ある程度知っている人に、より興味を持ちやすい傾向があります。

あなたも、「自分が知らない誰かが宝くじを当てた」「自分の知らない誰かに恋人ができた」と聞くより、「友だちが宝くじを当てた」「友だちに恋人ができた」と聞いたほうが、よりその話に興味をもつはずです。

ですから、一度誰かの話をきちんと聞き、その人に関する情報が自分の中にインプットされたら、「その人のことをもっと知りたい」という思いが生まれるかもしれません。

もし今、あなたが「なかなか他人に興味を持つことができない」と悩んでいるなら、これまでお伝えしてきた「前傾姿勢で話を聞く」「聞き役に徹しつつ、ところどころで質問をしてみる」などのテクニックを使って、いろいろな人の話を聞いてみましょう。

形から入ることで、脳が「自分は相手の話に興味を持っている」と錯覚し、本当に相手に対し興味がわいてくる可能性もあります。

もちろん、いきなり世の中の人全員に興味を持つ必要はありません。

さまざまな人と知り合い、話を聞く中で、1人でも「この人についてもっと知りたい」「この人、面白い」と思ったら、その気持ちを大事にしましょう。

話しやすい人になるための基本的なマインドの2つめは、「この世に生きるすべての人に、それぞれの人生があり、学ばせてもらえるものがあると考えること」です。

年齢や性別、セクシュアリティー、国籍、財産や社会的地位や外見的魅力の有無、自分にとって「役に立つ」相手であるかどうかといったところでジャッジをせず、相手へのリスペクトを抱き、丁寧に、謙虚に話を聞く。
その思いはやはり、相手にも伝わるのではないかという気がします。

「話している相手が、なんだか偉そう」「話している相手が、自分を下に見ている」「話している相手が、自分の話を雑に聞いている」と感じたら、ほとんどの人は不快な気持ちになるでしょう。

相手のことを「話しやすい人」などとは決して思わないはずです。

また、初めから「この人の話はちゃんと聞かなくていい」と心の中でシャットアウトすると、たとえ相手の話の中に興味深いもの、自分にとって学びとなるものがあっても、見落としてしまいます。

話を聞くときに「相手の世界をもらっている」

他人に対して興味を持つうえでも、こうしたマインドを持つことは重要なのです。

さらに、こうしたマインドを持って人の話を聞くことは、「話しやすい人になる」ことにつながるだけでなく、あなたの人生を豊かにしてくれます。

脚本家の内館牧子さんのエッセイ『切ない30代に捧ぐ』の中に、次のようなエピソードがあります。

内館さんが、かつて俳優の北大路欣也さんに取材をしたとき、北大路さんが「取材って相手の世界をもらっちゃうことだから、ぜいたくな仕事だよね」とおっしゃったそうです。

以後、内館さんはその言葉を肝に銘じ、取材に限らず、知らない人たちと話すたびに「今、私は相手の世界をもらっている」と思うようにしている、とのことです。

私たちは、自分の人生しか生きることができません。

自分が一生に経験できることは限られているし、そこから学べることも限られています。

でも、ほかの人の人生を知れば、その人の経験や学んだことをも、自分のものにすることができます。

それはとてもぜいたくなことだと、私も思います。

大変な苦労を乗り越えてきた人の話を聞いていれば、いつか自分がつらい目に遭ったとしても、「あの人は、もっと大変な経験をしながらも、今は元気に生きている」と勇気がわくかもしれませんし、大変なピンチを乗り切った人の話を聞いていれば、いつか自分がピンチに陥ったとき、そこから解決のヒントが得られるかもしれません。

誰の話の中にも必ず勉強になることがひそんでいる

私自身、仕事でもプライベートでも、「この世に生きるすべての人に、それぞれの人生と思いがあり、学ばせてもらえるものがある」という気持ちで人と接しています(同じ自慢話を何度も繰り返すような人との会話などは、申し訳なく思いつつ適当に切り上げることもありますが)。

実際、今までさまざまな人の話を聞いてきましたが、「平凡でつまらない人」などというのは1人もおらず、誰の話の中にも、必ず「面白い」と感じること、興味を覚えること、勉強になることがひそんでいました。

たとえば、プライベートで知り合った人がリネンサプライの仕事をしていて、その仕事の内容を根掘り葉掘り聞いたことがあります。

その方からは「自分の仕事について、こんなに聞かれたのは初めてです」と笑われましたが、おかげで数年後、リネンサプライの会社の方と仕事をしたときに、比較的スムーズに内容を理解できた……ということもありました。

ライターという仕事柄、人から聞いた話をいろいろな場面で生かしやすいという点はありますが、私は基本的に、人との会話は知識と情報の宝庫だと思っていますし、そうした思いが、私を「話しやすい人」「聞き上手」にしてくれているような気もします。

最後に、もう1つ。

話しやすい人になるためには、「世の中にはいろいろな人がいる」「たとえ自分とは異なる価値観でも、それがその人にとっての正義なのだ」ということを、しっかりと理解することも大事です。

それができて初めて、人は先入観や否定的な感情を持たず、ほかの人の話をありのままに受け止めることができ、相手からも「この人は、自分の話を否定せず、誤解せず、ちゃんと聞き、受け入れてくれる」と思ってもらえるからです。

苦手な相手の話の中に意外な発見があることも

そして、やはり「鶏が先か卵が先か」になってしまいますが、そのために必要なのは、いろいろな人と知り合い、話を聞くことです。

自分と同じような人とばかりつきあい、会話をしていると、考えが固まり狭まってしまいがちだからです。

もっとも、人間にはどうしても好き嫌いがありますから、すべての人を好きになる必要はありませんし、「あいさつをするだけでも気が重い」という相手と無理に話す必要もありません。

話を聞いたうえで、「やっぱりこの人、嫌い」「この人の価値観は私とは合わない」と判断するのも自由です。

ただ、たとえ嫌いな相手、苦手な相手、価値観が合わない相手であっても、その人の話の中に、意外な発見や勉強になること(反面教師として参考になる、という場合も含めて)がひそんでいる可能性は大いにあります。

そう考えるだけで、相手への接し方が変わり、(それがうれしいかどうかは別として)「話しやすい人」と思われるでしょうし、あなたの人生も、より豊かなものになるのではないでしょうか。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

仕事のできない人は相手の話を聞く力がない

大人の会話ができない人は流れがわかってない

また会いたくなる人は「4:6」で話している

提供元:誰からも好かれる「話しやすい人」にある共通点|東洋経済オンライン

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