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2022.08.01

ウザい「すぐ自分の話する人」黙らせる驚きの秘訣|「私も」「僕も」の会話ナルシストに要注意!


会話はお互いが気持ちよくボールを投げ合うものですが、なかには自分の話ばかりで人の話を聞かない人もいます(写真:アン・デオール/PIXTA)

会話はお互いが気持ちよくボールを投げ合うものですが、なかには自分の話ばかりで人の話を聞かない人もいます(写真:アン・デオール/PIXTA)

日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。

その岡本氏が、全メソッドを初公開し、15万部を超えるベストセラーとなった『世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』に続き、このたび『世界最高の雑談力: 「人生最強の武器」を手に入れる! 「伝説の家庭教師」がこっそり教える 一生、会話に困らない超簡単50のルール』を上梓し、発売3日で3万部を突破するなど、早くも話題を呼んでいる。

コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「『自分の話ばかりする人』を黙らせるたった1つの方法」について解説する。

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対処に困る「『私の話を聞け」系ナルシスト」

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「雑談や会話はキャッチボールのようなもの」とよく言われます。

お互いが気持ちよくボールを投げ合い、情報や気持ちを交換することで、つながりを深めていくわけですが、なかには、とにかく自分の話ばかりして、人の話をまったく聞かない人がいます。

こうした気質をアメリカの社会学者は「会話ナルシズム」(Conversational Narcissism)と形容しました。今回は、みなさんの身の回りにもいる「『私の話を聞け」系ナルシスト」にどう対処し、どう撃退すればいいのかを考えてみましょう。

まずは、次の2つの会話、どこが問題かわかりますか?

会話(1):Aさん「週末、温泉に行ってきたの」
Bさん「あ、私も、軽井沢の別荘に行ってきたわ」

会話(2):Aさん「最近眠れなくて」
Bさん「僕も、最近、仕事が忙しすぎてさあ」

会話が成立しているように聞こえますが、Aさんが話しているのに、Bさんは「自分の話」にすり替えてしまいました。

この場合、Bさんは、会話(1)なら、「どこの温泉?」「どうだった?」、会話(2)なら「そうなんだ」「何か悩み事でもあるの?」と、相手のコメントに反応する形で話を続けるべきでした。そうすれば、Aさんも「きちんと話を聞いてもらえた」という気持ちになり、会話が弾んだことでしょう。

この「俺も」「私も」「僕も」は、相手に同意しているように見せて、「会話ナルシスト」への入り口にもなる要注意な言葉なのです。

まるで、パクパク大口を開けて、すべての餌を独り占めして、食べていくコイのように、常に自分の話に寄せていく「会話泥棒」、よくいますよね。

気がつくと、2~3時間の会話の中で、90%ぐらいをその人がしゃべっていたりするのですが、まったくお構いなしの様子です。

じつは「話す量をコントロールできない人」もいる

どんな人がこの「会話ナルシスト」になりやすいのでしょうか。医学や心理学の研究によれば、「話しすぎる人」には、次のような傾向が見られるそうです。

・成功を収めている、もしくは地位が高い人
・自分の流儀・成功の秘訣を教えてあげたい人
・沈黙が怖い人
・「理解してもらっていないのでは」と話を続けてしまう人
・そもそも、人の話に興味がない人
・ほかの人や自分の感情を受け止めきれない人
・「場を盛り上げてやっている」と思い込んでいる人
・孤独で自分の話を聞いてもらうことが少ないので、ついついしゃべってしまう人

「アスペルガーやADHDなどの気質のある人にもその傾向が強い」という見方もあります。

人は「social cue(社会的合図)」と言われる信号を、常に発信しています。しぐさや表情などから、「相手が自分の話にどれぐらい興味を示しているのか」を読み取り、話題や話す量をコントロールするわけですが、その信号を読み取ることができないという人も少なくありません。

アメリカの調査では、5.2%、ニュージーランドの調査では、4.7%が「話中毒」という結果でした。つまり、おおよそ5%、20人に1人にその傾向があるということのようです。

では、人はなぜ、しゃべりすぎてしまうのか。それは、人間は基本的に「自分の話を聞いてほしくて仕方ない生き物」だからです。

自分のことを話すときも「快楽ホルモン」が活性化する

「自分のことを話すとき、それが会話でも、ソーシャルメディア上でも、人は強い快感を覚える」

ハーバード大学の神経学者が2012年に、こんな驚きの研究を発表しました 。

被験者の脳を、MRIを使って調べたところ、自分のことを話すとき、食事やセックス、お金やドラッグなどと同様に、「快楽ホルモン」ドーパミンを分泌するシステムが活発化することがわかりました。

つまり、気持ちよさそうに自分の話をして止まらない人は「脳内セックス」状態にあるともいえるのです。

「お金をもらうよりも、自分の話をすることを選ぶ人のほうが多かった」という実験さえあります。

「人が自分の話に耳を傾けてくれている」という状態は、「自分の存在が認められている」「誰かが自分を理解してくれようとしている」ということ。それをうれしく思わない人はあまりいません。

とはいえ、そんな誰かの「セルフプレジャートーク」に付き合わされるのは本当に苦痛ですよね。

「私は〇〇さんと知り合いで、こんなおいしい店に一緒に行って、こんな楽しいことをした」
「僕はこういう仕事をしていて、こんなに成功して、こんな趣味があって……」

「滔々と自分の話をするばかりの人」に私も時々出くわしますが、気分は最悪です。

「うるさい!」「私の時間を勝手に収奪するな」と言いたくなりますが、コミュニケーション研究家として、そういうわけにもいきません。

「気持ちのいい会話」を心がけているので、なるべく傾聴し、うなずき、反応をし、なるべく他の人にも話を振ろうと努力をしてきました。

雑談や会話は、双方がいい気分になり、「もう一度会いたい、この人と一緒に仕事をしたい」と思わせることがゴールだとすれば、そうした「会話ナルシスト」たちは、その目的達成には失敗しています。

その場をやり過ごし、「二度と会わなければいい」わけですが、なかには上司や同僚など、どうしても付き合いを続けなければならない人もいるでしょう。

その場合、ある程度は聞いて、限界に達した場合、

「ちょっと、いま片づけなければいけない仕事があるので、またあとで」

というかわし方もあります。

それよりも、もっとダイレクトに「しゃべりすぎじゃない。ちょっと黙って!」と言えたらスッキリするのかも、と思うわけですが、それをやってしまっては、相手の気分を害し、自分も嫌な気持ちになってしまう……。

最も効果的な方法は「沈黙」すること

では、相手を黙らせるのに効果的な手法はあるのでしょうか?

ノルウェーとアメリカの学者が共同で、「どのような反応をすると、相手が話すようになったり、話をやめたりするのか」の実験をしました。

「相手の言うことに同意をする」「相手の言葉を遮る」などいろいろなシチュエーションを試したところ、結果として、一番、相手を黙らせることに効果があったのは、「沈黙」だったそうです。

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「話す相手が想像以上に静かにして、反応をしなかった」ことによって、話す量が減ったという結果でした。

「『会話ナルシスト』に必要以上の反応をしてしまうと、増長し、ますます話が止まらないというループに陥ってしまう」ということのようです。

会話の基本は「相手の話」をよく聞き、「質問」をしていくこと。これで相手は気持ちよく話してくれるわけです。

良好な関係性を継続したいということであれば「しっかりと聞く」という動作は必須ですが、「無理な我慢をしてまで、聴き続けてあげる必要はない」ということなのです。

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提供元:ウザい「すぐ自分の話する人」黙らせる驚きの秘訣|東洋経済オンライン

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