2021.06.28
日本人に多い「腸を汚すバナナの食べ方」5大NG|「バナナは腸にいいのに…」残念な食べ方は?
お腹の調子を整える果物、バナナ。腸活食材として食べるときに注意したい点を紹介します(写真:kikisorasido/PIXTA)
世界的に著名な自然療法士でオステオパシストのフランク・ラポルト=アダムスキー氏。1992年に発表された「アダムスキー式腸活メソッド」は、Google.itの食事法(ダイエット)部門(2017年)で「最も検索されたキーワードのベスト3」に選出されるほど、本国イタリアのみならず、ドイツ、フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、トルコなど、世界中で話題になっている。
日テレ系列「世界一受けたい授業」(5月22日放映)でも紹介され、「アダムスキー式腸活メソッド」をすべて解説した『腸がすべて:世界中で話題!アダムスキー式「最高の腸活」メソッド』は、日本でも7万部を超えるベストセラーになっており、大きな反響を呼んでいる。
訳者の森敦子氏が本書の翻訳を通して感じたのは、「食べ物は『何を食べるか』ではなく、『何と組み合わせて食べるか』が大事」ということ。
では、アダムスキー氏の提唱する「最高の腸を手に入れるための組み合わせ」はどうやって食卓に取り入れればいいのだろうか? 今回は、本書の翻訳を手がけた森氏が「腸に悪いバナナの食べ方」について解説する。
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「バナナ」には、お腹の調子を整える成分がたっぷり
「お腹の調子をよくする果物」として有名な「バナナ」。実際に、「バナナを食べたらお通じがきた!」など、体感としてバナナの腸活パワーを感じている方も少なくないと思います。
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便秘の予防や改善には「食物繊維」が欠かせないといわれています。食物繊維には、便を軟らかくしてくれる「水溶性食物繊維」と、水分を吸収して便のかさを増し、大腸に刺激を与えて便意を促す「不溶性食物繊維」があるのですが、バナナにはこの2種類の食物繊維がバランスよく含まれているのだそうです。
また、バナナに豊富に含まれる「オリゴ糖」には、ビフィズス菌などの乳酸菌となって「腸内の善玉菌」を増やす効果があるといわれています。
このように、お腹の調子を整える成分がたっぷり詰まったバナナですが、今話題の「アダムスキー式腸活法」では、せっかくお腹にいい「バナナ」でも、「間違った食べ方」をしてしまうと、腸内に滞在する時間が長くなり、「腸の詰まり」や「腸内の腐敗」の原因になりかねないと考えられています。
今回は、私たちが普段の生活の中でやりがちな「腸を汚すバナナの食べ方5大NG」について紹介します。
まず気をつけるべきなのは、「アダムスキー式腸活法」の基本中の基本である「食べ物の組み合わせ」です。
バナナは「消化管を早く通過するファストの食品」
「アダムスキー式腸活法」というのは、食品を「下りてくるのが速い食品(ファスト)」と「下りてくるのが遅い食品(スロー)」に分け、この2種類を同時に摂取しないことで「腸の詰まりを防ぐ」腸活法です。
「バナナ」をはじめとした果物は、「消化管を早く通過する『ファストの食品』」に分類されます。ほかにも「ヨーグルト」や「はちみつ」といった食材が「ファスト」のカテゴリーに含まれます。
一方で、「通過の遅い『スローの食品』」には、「小麦粉」や「米」「肉」「魚」「野菜」「ナッツ」などがあります。
したがって、バナナ(ファストの食品)を食べるときには、こうした「スローの食材」との組み合わせを避ける必要があるのです。
ここに、「バナナと組み合わせることの多い食事について「OK」と「NG」をまとめました。ぜひバナナを何かと一緒に食べるときは参考にしてみてください。
【バナナとの組み合わせOK】
★ファストの食品=消化管を早く通過する
→ほぼすべての果物、はちみつ、メープルシロップ、ヨーグルト、緑茶
★ニュートラルの食品=「ファスト」とも「スロー」とも組み合わせられる
→チョコレート、牛乳、コーヒー、紅茶、シナモンなどのスパイス、砂糖
【バナナとの組み合わせNG】
★スローの食品=消化管を通過するのに時間がかかる
→穀物(小麦など)、ナッツ、大豆製品(豆乳、きなこなど)、チーズ
それでは、私たちが「やりがちなNG例」を具体的にみていきましょう。
よくある「バナナとのNGの組み合わせ」は、たとえば下記になります。
定番の「バナナマフィン」「豆乳スムージー」も実はNG
【NGの組み合わせ1】「バナナ×小麦」
「バナナ×小麦」のケーキ(写真:プロモリンク/PIXTA)
「スローの食材」には小麦も含まれるので、「フルーツ×小麦」である「バナナケーキ」「バナナマフィン」「バナナ入りのパン」などは、残念ながらNGとなってしまいます。
「ケーキ」や「パン」を選ぶときは、バナナ入りのものを避け、小麦と同じように「スローの食品」である「ナッツ」や「チーズ」、あるいは「ニュートラルの食品」である「チョコレート」「コーヒー」「紅茶」といった味を選ぶのを「アダムスキー式腸活法」では推奨しています。
【NGの組み合わせ2】「バナナ×ナッツ」
「バナナ×ナッツ」は実はNGな組み合わせ(写真:kelly marken/PIXTA)
バナナの入ったパンやケーキには「くるみ」などの「ナッツ」が一緒になっていることも多いのですが、実は「ナッツ」も「スローの食材」に分類されます。「ファスト」の食材である「バナナ」と組み合わせると、「腸の汚れ」の原因になりかねません。
また、「アダムスキー式腸活法」では、「フルーツはドライになっていても『ファストの食品』」だと考えられています。
つまり、よくミックスナッツにバナナをはじめとしたドライフルーツが入っていますが、残念ながら、それは「アダムスキー腸活法」ではNGの組み合わせになるのです。ナッツとドライフルーツは別々に食べるのがおすすめです。
【NGの組み合わせ3】「バナナ×豆乳」
バナナスムージーなどのドリンクは豆乳はNG(写真:kikisorasido/PIXTA)
「スローの食材」には「大豆」も含まれます。そのため意外かもしれませんが、実は「バナナ豆乳」はNGと「アダムスキー腸活法」では考えます。腸に汚れをため込まないためには、「『ニュートラル』の牛乳」や、「『ファスト』のヨーグルト」でドリンクを作るのがおすすめです。
いま紹介した「バナナヨーグルト」であれば、腸を汚さないだけでなく、腸内環境を整えることができるので、腸活中はとてもおすすめです。
ヨーグルトには「ビフィズス菌」などの乳酸菌が多く含まれますが、バナナにはこのビフィズス菌の餌となる「オリゴ糖」が豊富に含まれているのだそうです。「バナナヨーグルト」なら、ビフィズス菌とその餌を同時に摂取することができるんですね。
ただし、せっかく「ファストの食品」と「スローの食品」を分けて食べても、お腹の中で混ざってしまっては意味がありません。
腸の詰まりを防ぐためには、「前に食べたもの」と「後から食べたもの」が、できるだけお腹の中で混ざらないように「食事のタイムスケジュールを組む」のが理想的です。
【NGの組み合わせ4】「食後のバナナ」
食後のデザートとしてのバナナも実は……(写真:Liza888/PIXTA)
「『ファストの食品』を食べるときには、『スローの食事』から4~5時間空けるとよい」とアダムスキー博士は話しています。
米や小麦などの穀物、肉、魚、野菜はスローなので、私たちの食事はだいたいが「スロー」です。つまり「バナナ」をはじめとした「食後のフルーツ」は、ほとんどの場合がNGなのです。
果物は「17~18時頃」がおすすめ
果物を食べるのであれば、昼食から5時間ほど空けた「17~18時頃の遅めのおやつ」がおすすめだと、「アダムスキー式腸活法」では考えられています。
持ち運びのできる「バナナ」であれば、ほかのフルーツと違って、職場でも食べやすく、腹持ちがいいので、夕方もうひと仕事してから遅めの夕食をとりたいときにもいいですね。コンビニなどで気軽に変えるのもうれしいところです。
ちなみに、そのあとの夕食ですが、「ファストの軽食のあとは、1時間半間を空ければスローの食事をとってOK」とアダムスキー博士は話しています。18時にバナナで小腹を満たしたら、19時半から夕食を食べることができます。
【NGの組み合わせ5】「朝食の米やパン×バナナ」
朝ごはんにバナナを食べるときは、組み合わせに注意(写真:jessie/PIXTA)
また、睡眠によって夕食から時間が経っている「朝食」も、バナナを食べるのによいタイミングです。腹持ちがよく、すぐにエネルギーになってくれるバナナは、朝食にぴったりですね。
ただし「朝食」でバナナを食べるときは、「お米」や「パン」「シリアル」といった「スローの食材」と組み合わせないように気をつけましょう。
お米中心の和食と一緒にバナナを食べたり、パンと一緒にバナナを食べたりするのは「アダムスキー腸活法」では推奨していません。
「体にいい食べ物」の「意外な落とし穴」
冒頭でお話ししたように、バナナはとても体にいい食べ物です。「整腸作用」だけでなく、「免疫力を高める効果」や「老化を防止する効果」「代謝を上げる効果」もあるといわれています。
ですが、「どんなスーパーフードでも、消化管が詰まって『正常に流れていない状態』では、腸の中で『奇跡』を起こせない」と考えるのが「アダムスキー式腸活法」なのです。
いくら体にいい物質を食べても、それを体の内側に取り込む通路「腸の壁」が汚れでふさがっていれば、バナナは効果を発揮できないまま体外へ排出されていくことになります。むしろ、あまりに長い時間、腸内にとどまったバナナは腐敗し、これがさらに腸をふさぐことになりかねません。
「バナナ」だけでなく、どんな食べ物であっても、「腸を汚さない食べ方」を心がけ、「腸が栄養を吸収できる環境を整えてあげる」ことが、お腹だけでなく体全体の健康のために欠かせないのです。
みなさんもぜひ「アダムスキー式腸活法」を参考に、「腸を詰まらせない食事のとり方」を学び、体の内側から健康を手に入れてくださいね。
(医学監修:澤田幸男/医学博士、澤田肝臓・消化器内科クリニック院長)
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提供元:日本人に多い「腸を汚すバナナの食べ方」5大NG|東洋経済オンライン