メニュー閉じる

リンククロス シル

リンククロス シルロゴ

2021.03.16

便秘で悩む人に知ってほしい「米ぬか」の効果|日本人が古くから親しんできた食材の取り方


日本人が古くから親しんできた「米ぬか」の効果とは(写真:kikisorasido/PIXTA)

日本人が古くから親しんできた「米ぬか」の効果とは(写真:kikisorasido/PIXTA)

現代日本人は便秘の悩みを抱える人は少なくありませんが、できれば下剤には頼りたくないもの。イシハラクリニック副院長で、『腸スッキリ!米ぬか毒だしダイエット』著者の石原新菜医師は、日本人が古くから親しんでいる米ぬかには、自然に排便を促す効果があるとしています。本稿では、そんな米ぬかの効果や効率的な取り入れ方を説明します。

『腸スッキリ!米ぬか毒だしダイエット』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

便秘薬に安易に頼るのは少々危険

コロナ禍、在宅時間が増えたことによる運動不足や食事の偏りなどの影響で、大人も子どもも年齢を問わず、便秘に悩む人が増加しています。とはいえ、「便秘薬を飲めばいい」と短絡的に考えるのは少々危険です。

便秘薬は、腸内フローラに影響を与え、腸内環境を乱してしまうことがあるのです。そうなると、最悪の場合、便秘薬を飲まないと自力での排便が困難になってしまうこともあります。

さらに、最近問題視されているのが「ポリファーマシー」の問題です。高血圧や糖尿病といった生活習慣病や基礎疾患のある人は、普段から複数の薬を飲んでいることが多いですが、そういった人に薬の相互作用による有害な事案が発生しているのです。「多剤投与」の課題解決、としてご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。

便秘薬に頼ることなく、日頃の食事から、便秘を改善することが求められているのです。

そこで、筆者が今注目しているスーパーフードが米ぬかです。体にやさしい天然の食物繊維のサプリとして、またマルチビタミンミネラルサプリとして注目の食材です。日本人が古くから親しんできた食材で、最近では海外でも「ライスブラン」として健康志向が高い人たちの間で話題となっています。

米ぬかは、玄米の栄養素のおよそ95%が含まれている部位。米ぬかを食べれば、玄米を食べたのとほぼ同様の栄養が摂取できます。ちなみに、大さじ1杯で、玄米ごはん2膳分の栄養素が摂取できる計算になります。米ぬかを食べれば、玄米を炊く面倒なく、手軽に玄米の栄養素を摂取できる、ということです。つまり、米ぬかは、効率よく、手軽に栄養摂取がかなう、スーパーフードなのです。

では、米ぬかをどう食べればいいのでしょうか。

私がオススメするのは、「米ぬかパウダー」です。米ぬかパウダーとは、米ぬかを乾燥させたもので、家庭でも食用の米ぬかを乾煎りして作ることができますし、市販のものを購入することもできます。びっくりするほどさらさらで、風味と食感はきな粉のよう。食べやすいことに、きっと驚かれると思います。

この米ぬかパウダーには、医学界でも注目する人が出てきています。例えば、新戸塚病院副院長の中尾健太郎医師によると、基礎疾患を持つ患者6人に14日間米ぬかパウダーを毎日15g摂取してもらったところ、排便回数が、普通食の時は14日間で5.8回でしたが、米ぬかパウダー食後には、7.2回と2日に1回に増加したそうです。

下剤の服用回数が減少し、中には服用せず排便がみられるようになったケースもあったといいます。しかも、便質検査から、下剤などのように、腸内フローラの状態に影響を与えず、腸内環境が維持されることもわかりました。

神奈川県藤沢市で最初に介護医療を開設した湘南長寿園病院の報告でも、高齢者の栄養管理と排便コントロールにも米ぬかパウダーが最適とされています。米ぬかパウダーの摂取前後で便量と便秘薬の服用状況の変化を比較したところ、毎日15g、2週間摂取すると、自力排便が困難だった患者26人のうち7人が、自力で排泄できるようになり、残り19人も浣腸の使用回数が半数以下になったそうです。米ぬかパウダーに排便サポート効果が認められました。

さらには、中尾健太郎医師によると、血液検査により、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果も認められたそうです。加えて、血液中のビタミンB1も増加が認められ、神経障害やアルツハイマー病への予防効果が期待されています。

米ぬかはまた、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなど、必須栄養素も豊富に含むので、マルチ栄養サプリとしても機能します。豊富に含まれるポリフェノールのうち、例えば、γ-オリザノールやフィチン酸は、血液をサラサラにして動脈硬化を予防、コレステロール値を低下させ、生活習慣病を予防します。血圧を下げる効果も認められています。γ-オリザノールとビタミンEは血管を広げて血行をよくするので、冷え性を改善、薄毛を予防する効果もあります。

米ぬかを効果的に取り入れるには?

では、どのように毎日の食事に取り入れたらよいのでしょうか?基本は、スプーン1杯の米ぬかパウダーを、いつもの食事にプラスするだけでOKです。

記事画像

『腸スッキリ!米ぬか毒だしダイエット』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

前述の通り、きな粉のような食感と風味なので、シリアルやヨーグルト、ドリンクなどとも相性がよく、納豆や豆腐、キムチなどにかけてもおいしいので、朝食に取り入れるのがおすすめです。バニラアイスとも好相性で、米ぬかパウダーを1ふりすれば、罪悪感のない健康スイーツに変わります。料理にかけたり混ぜたりして、加えてもよいですし、小麦粉の代わりに使うのもおすすめです。

さらに、コンビニごはんや冷凍ごはんにふりかければ、食物繊維とビタミンミネラル、ポリフェノールをしっかりとれます。

米ぬかパウダーを使えば、簡単に栄養が摂れて、しかも、時短につながります。在宅で家族の食事を3食作るのは面倒だ、という方はもちろん、ひとり暮らしでどうしてもコンビニやテイクアウトメニューに頼りがち、という方にも心強い健康サプリなのです。

記事画像

【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

「パンばかり食べる人」がひそかに陥る不調

「白米好きの日本人」を襲ったヤバい病気の正体

日本人なら簡単「最高の腸活」、食べ合わせ5品目

提供元:便秘で悩む人に知ってほしい「米ぬか」の効果|東洋経済オンライン

おすすめコンテンツ

関連記事

【新連載】国がすすめる健康づくり対策とは?~健康日本21(第三次)を優しく解説

【新連載】国がすすめる健康づくり対策とは?~健康日本21(第三次)を優しく解説

視力と聴力が低下、軽視される「帯状疱疹」の恐怖|新年度の疲れに要注意、子どもも無縁ではない

視力と聴力が低下、軽視される「帯状疱疹」の恐怖|新年度の疲れに要注意、子どもも無縁ではない

「歳をとれば脳の働きは弱まる」と思う人の大誤解|新しい情報を入れれば一生に渡り変化し続ける

「歳をとれば脳の働きは弱まる」と思う人の大誤解|新しい情報を入れれば一生に渡り変化し続ける

カロリー削れば太らないと頑張る人を裏切る真実|エネルギーが過剰だから体脂肪が蓄積するのではない

カロリー削れば太らないと頑張る人を裏切る真実|エネルギーが過剰だから体脂肪が蓄積するのではない

戻る